取り仕切るチームの事である。プロゴルファーであるウッズの仕事は、ツアーで活躍する事が
第一だ。そのウッズが周りの雑音に惑わされず、余計な事に気を使わないでゴルフに専念できるようウッズの周りのすべての雑事を処理する専門家グループである。
因みにこのチーム・タイガーはウッズがまだ13歳の頃両親が将来を見据えて作ったのが始まりと言われている。
メンバー達はあらゆるジャンルに精通している専門家のみで構成されている。メンバーは以下の通り。
○マネージメント部門の責任者 ヒューズ・ノートン (IMG副社長)
○スポーツ心理学の権威 ジェイ・ブランザ
○公認会計士 クラーク・ジョーンズ
○法律家 ジョン・マーシャント
○スケジュール・移動担当 キャシー・レベタ(公認会計士)
○財政アドバイザー クリス・ハブマン
○技術コーチ ブッチ・ハーモン
○キャディー マイク・コ―ワン
○その他 父のアール・母のクルティダ
IMG副社長であるヒューズ・ノートンはウッズがハイスクールの頃から常にコンタクトを取ってきた。大学生の時ウッズの尊敬するグレッグ・ノーマンを紹介。
20歳になったウッズがプロになりたいとの意向を受けてノートンはNIKEとの交渉を一手に引き受けた。NIKEと共にタイトリストとの契約を破格の契約金で結んだ。
合わせて$6000万ドル
1961年にプロ転向したJ・ニクラウスは1年で9万ドルという個人契約をマクレガーと結ぶ。
(1997年当時に換算して50万ドル相当)ウッズは1年間で800万ドルの契約。
スポーツ心理学者のブランザはウッズの14歳当時からのキャディーとして携わっている古株。ウッズが「全米アマ」3度目の制覇から正式にチームタイガーに入る。マイク・フラフ・コーワンがキャディーとして加わった為、心理面での最高の相談相手、メンタルトレーナーとして
働いている。カウンセリングは勿論の事、ゲーム中の呼吸の仕方視線の置き方、悪いショットをした後の精神的なりカバリー等まであるゆる側面でポジティヴな指導をしている。
彼がキャディーを務めた時にウッズは3度の「全米ジュニア」2度の「全米アマチュア」で優勝している。
法律家のマーシャントは全米ゴルフ協会の理事だった。ウッズの周りのさまざまな法的問題を処理している。
ウッズに技術的影響を与えたブッチ・ハーモンはテキサス州ヒューストン、ロチンバーCCの理事だった。彼の父は48年のマスターズで優勝している。彼自身も70年代前半USPGAで戦っていたプロゴルファーだった。現役を退きグレッグ・ノーマンの個人インストラクターを務めていた。しかしハーモンとウッズが親しくなるにつれ、ノーマンは世界で最高のティーチングプロと呼ばれるレッド・ベターと組むようになった。ウッズからハーモンに支払われた契約金は100万ドル以上とも言われている。
キャディーのマイク・コーワン(フラフ)は18年間も名手ピーター・ジェイコブソンのキャディーだった。ウッズがキャディーを探していた時ジェイコブソンが腰痛でフラフは窮地に立たされていたのだ。このころウッズはジョン・デイリーの帯同キャディーであるグレッグ・リタを迎えたいと思っていた。臨時で雇ったフラフだったが(ツアー7試合との契約)「ラスベガス・インターナショナル」「オールズモビル・クラシック」で優勝し正式なキャディーとなった。
緒方邦彦著 「世界を変える男 タイガー・ウッズ強さの秘密」より引用
なおこの本は1997年に出版されている本なので其の当時のチーム・タイガーである。