世界選手権の金メダル、なぜか日本語
方式での年月と大会名の表記(笑)。
1971年9月、鮎原こずえがキャプテンと
なっての全日本女子バレーチームは
世界選手権の決勝でソ連チームに勝利
し、世界一に輝く。
中学からの親戚で親友でもあった富士見
の勉の事故死という悲しい現実を受け
止めて掴んだ栄光だった。
多くの苦難を乗り越え、こずえは、世界
のアタックNo.1となったのだった。
東京の学力スポーツ両道の名門校明法
学園中等部から結核療養のために静岡
の富士見学園中等部にこずえが転校し
たのは中学2年の時だった。
富士見学園では不良グループを率いて
バレー部と対戦して勝利し、不良たち
と共にバレー部に入部して新キャプテン
となった。
そして、全国中学バレーボール大会で
富士見学園を優勝に導いた。
多くの出会いと別れ、喜びと涙。
鮎原こずえは、バレーボールを通じて
人間として大きく成長して行くのだ。
という、スポ根ものというよりも人間
ドラマの物語。
少年星飛雄馬が少年から青年になるまで
の野球人生を描いた不滅の金字塔である
『巨人の星』と双璧をなす名作ドラマが
『アタックNo.1』だった。
「アタックナンバーワン」という単語
は104話目の最終回に初めて登場する。
放送開始から丸3年後に作品は完結する
という壮大な物語である。
『アタックNo.1』と『巨人の星』と
『あしたのジョー』は、その影響力に
おいて社会現象を起こした日本三大
アニメ作品だった。
子どもだけでなく青年層や年配層まで
もが作品が持つ魅力に引き込まれて
見入った作品だった。
これら三作品は、多くの人の人生を
変えた。数えきれない人々に希望を
与え、力強く生きる指針を指し示した
のであった。
これら三作品は、50年の時を隔てた
今でも名作だ。
あすを信じて懸命に生きることに嘘
はないという大切さを人々に教えて
くれる。希望を持って生きて行く
ことの大切さを。真正直にまっすぐ
に生きる真実一路こそが人々の未来
を創るのだと。
良い作品が持つ時代を超える不朽性
というものは、永遠の命の煌めきを
見せる。
それはあたかも、幾星霜の時を越え
てでも輝きを失わない日本刀のように。