渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

映画『クレイジークルーズ』(2023)

2023年12月05日 | open
 




アガサ・クリスティを意識した
ミステリーだ。
日本の横浜からエーゲ海に向か
4000名が乗る豪華客船内
殺人事件。
そこに、多くのカップル、グル
ープ、家族の思惑が絡む。
クリスティ風味にしたかったの
だろうが、かなりの駄作。
ミステリーとしても極めて浅く、
また妙なラブコメを挿し込んで
いて観ていてとてもだるい。
ただし、絵はかなり綺麗だ。
この映画、カメラマンが唯一良
仕事をしている。
宮﨑あおいも『初恋』や『少年
メリケンサック』での同じ女優
とは思えない程に演技にやる気
が無い。
こういうのは、俳優のせいでは
なく、監督の手腕の問題だ。
俳優を活かすも殺すも監督次第。
本作、正直なところ、かなりの
駄作。
 
ただ、写真は綺麗な映画だ。






宮﨑あおいさんは身長163の
スマートな女性だ。
童顔なので背が低く感じるが、
実は松田聖子さんと同じくら
いの背の高さで、スラリとし
ている。
そのスマートな女性の感じが
本作ではよく出ていた。
本当の宮﨑さんの印象を伝え
るような撮り方をしている作
だった。

宮﨑あおいさんは実は二輪乗り。
映画『初恋』(2006年)では、
主人公役のために監督が宮﨑
あおいさんに二輪免許を取らせ
ようとしたら、彼女はプライベ
ートで普通二輪免許をすでに持
っていた。「バイク女子」など
という流行り言葉が存在する
以前に。二十歳の時点で。
劇中では最初オートバイに乗れ
なかった女子高生がどんどんと
上手くなるという難しい演技を
見事にこなしている。
これは、「乗れる」実力のある
人でないと演技どころではない。







実に綺麗なフォーム。
 


この船の搭乗者は海の上を走る
巨大ホテルのようだと言って
いた。
広間の食事する室内の席の
移動だけで百数十メートル。
エレベーターは何基もあり、
船内がとてつもなく広い。
無論プールもいくつもある。
西欧までの船旅は百有余日
を有する。
国内一周と韓国までのショ
ートルートでも10日以上。
一度の出航で、乗船だけの
1回のクルーズで売上高は百
億円を叩き出す客船だ。

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