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初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

カラーネガのコンタクト・プリント②

2012年10月07日 21時09分49秒 | Weblog


銀塩写真の感光材料は、はじめ

オルソ・クロマチックと呼ばれて

青紫~黄色までしか感じませんでした



やがて感光材料の改良によって

パン・クロマチック(パンクロ)と呼ばれて

青から赤まで感じるようになりました



銀塩フィルムは、赤に感じないオルソから

赤に感じるパンクロ、特に赤の感度を上げた

スーパーパンクロ、赤の感度を少し押さえた

オルソ・パンクロとなります



ところが銀塩印画紙はガスライト、

クロロブロマイド、ブロマイドと

感度は上がっていきますが

感色性は赤に感じないオルソ・タイプの

ままです。



銀塩印画紙は遮光の不完全な

台所暗室で明るい赤色(オレンジ)の

セーフライト(暗室安全灯)の下で

感光(かぶり)ないのです



だから、カラーネガの赤い部分に

印画紙は感じません。

カラーネガで青い空は補色で

赤くなっていますから



カラーネガの雲の浮かぶ空の部分が

モノクロ・プリントでは白くなって

不思議な写真に仕上がります










カラーネガのコンタクト・プリント①

2012年10月06日 20時57分04秒 | Weblog


カラーネガフィルムが出現しました



カラーネガフィルムは現像処理を

済ませると同時プリントで手許に

帰ってきます



カラーネガも本数が増えてくると

同時プリントも増えてきます



同時プリントの整理は

煩雑なので

モノクロフィルムの

コンタクト・プリントと

同じ方法で



台所暗室でモノクロ印画紙

(クロロブロマイド紙)の上に

カラーネガを並べて

コンタクト・プリントを試みてみました



カラーネガフィルムはネガ像(陰画)ですから

被写体の明暗は反対になります



それに被写体の色彩は補色で記録されます



例えば、青空に浮かぶ雲を写した風景は

モノクロ印画紙のコンタクト・プリントでは

真っ白になっていました。



結果、ネガカラーフィルムを白黒印画紙での

コンタクト・プリントはダメでした。








続々・写真家のコンタクト探検

2012年10月05日 21時39分53秒 | Weblog


「写真家のコンタクト探検」の

あとがきに

…1992年1月号から94年12月号までの

3年間、「アサヒカメラ」誌で

「コンタクト探検」として連載…



…「コンタクト探検」は、

当時の「アサヒカメラ」編集長と

翌年度の企画を話し合っているときに生まれた…



…「名作の前後に何が写っているかを、

コンタクトを見せて貰って検証してみませんか」…



…欧米では以前から写真家の作品が形成される過程を

解説した「contact」や

「Contact Theory」といった書物があった…



…「コンタクト探検」は写真家の奥座敷に

踏み込んで、作品の前後、周辺までをも

見せていただき分析させて貰うといったものであった…



「コンタクト探検」は出版後かなりの

年月を経ているので書店にはありません

しかし、図書館には蔵書としてあるはずです

お勧めします。







木之下晃「アルフレード・ブレンデル」

2012年10月04日 18時49分08秒 | Weblog


「写真家のコンタクト探検」の

続きです



ピアニスト「アルフレード・ブレンデル」

(1974年=38年前)を

撮った木之下晃(きのしたあきら)の

コンタクト・プリントです



…「現存する世界的な音楽家は

すべて撮りましたね

いまでは直接、指揮者や演奏家から

頼まれて撮ることが増え

オフィシャル・フォトとして…



…東京・文化会館の2階上手(かみて)の

照明室から、舞台中央に置かれたピアノに

向けてズームレンズを付けたカメラに

600ミリの望遠レンズに交換しピアニストの

表情を狙う…



この作品も写真雑誌で見ましたが

ピアニストを狙う角度によって

ピアニストの眼鏡に鍵盤が

映るのですね



…コンタクトから…

「どれをどのようにして選ぶかは

たくさんのコンタクトを見ていても

目に止まっちゃうところがありますね

ほかには目がいかないんです。

それを選ぶことにしているんです…



あじのある言葉です。









中村正也「野分け」

2012年10月03日 18時35分31秒 | Weblog


「写真家のコンタクト探検」を

のぞいてみます

… … …

中村正也(なかむらまさや)

(1926~2001年)の「野分け」

(1969年=43年前)を

写真雑誌の口絵で見たおぼえがあります



…69年銀座ニコンサロンで

催された個展「野分け」は

これまでの建物や生活空間の中で

自由奔放に振る舞う裸身を西洋的なものに比べ、

秋風に波打つ茫茫とした

草原の中に横たわる女をとらえたものだ…

… … …

…「野分け」のコンタクトは、表紙に

PHOTO Masaya Nakamuraと刻印された

A4判のスクラップブックに整理されていた…



当時、この作品「野分け」は

新鮮な驚きでした




ヌードでは中村立行(なかむらりっこう)や

杉山吉良(すぎやまきら)

アンドレ・ド・ディーンズなど

よくみました








続・写真家のコンタクト探検

2012年10月02日 18時14分35秒 | Weblog


「写真家のコンタクト探検」の

序文には…

わが国を代表する写真家の作品と

コンタクトを拝見し、



作者(物故者については遺族)との

インタビューを通じて

作品が形成されるまでの

過程を聞き出し



制作意図、作品作りの

源泉を探ってみたものである…

で、はじまります。



掲載されている写真家は

36人で作品とコンタクトが

ズラリ並んでいます



さいしょは、菊池俊吉(きくち・しゅんきち)

「戦災孤児収容所」1945年です。




植田正治(うえだしょうじ)

土門 拳(どもんけん)

大竹省二(おおたけしょうじ)



木村伊兵衛(きむらいへい)、

緑川洋一(みどりかわよういち)

中村立行(なかむらりっこう)

林 忠彦(はやしただひこ)



秋山庄太郎(あきやましょうたろう)

石元泰博(いしもとやすひろ)

富山治夫(とやまはるお)

沢渡 朔(さわたりはじめ)



荒木経惟(あらきのぶよし)









写真家のコンタクト探検

2012年10月01日 19時20分04秒 | Weblog


自分のコンタクト・プリントは

人に見せたくないのに…



勝手なもので

プロのコンタクト・プリントは

何とか見たいものです



ロバート・キャパの

トロッキーの演説会を撮影した

コンタクト・プリントを

写真雑誌か伝記本で

見たことがありました



コンタクトの1枚目は演説会場の

広い画面から始まって

2枚…3枚…4枚…と演説中のトロッキーに

向かってズンズン近づいていきます



最後の30枚あたりはトロッキーの

大写しになっていました



結局、キャパか編集者がどの駒を

セレクト(選択)したのかは忘れましたが



「写真家のコンタクト探検」

ー1枚の名作はどう選ばれたかー

松本徳彦(まつもとのりひこ)著

平凡社 1996年(16年前)

出版されました



日本の写真作家(プロカメラマン)の

コンタクト・プリントを

集めて解説した本でした