「ロープウェイとリフトで上まで登って、尾根道を片道3kmの往復だけど、どお?」
とのお誘いに
「これは楽すぎるけど、リハビリにはいいかも」
と気軽に乗った 。
今回は谷川岳の “トマノ耳” と “オキノ耳” を目指します。
前日の金曜日に谷川岳ロープウェイの駐車場で車中泊。
2人の車中泊組と当日合流の1人で、合計3人が今回のアタック隊だ。
7:40にロープウェイ乗車
15年以上ここには来ていなかったが、なんか前と違うような?
発車直後に出発点である土合駅を振り返ってみる
全行程15分の10分ほど経過したときに、突然ゴンドラ内がザワつきだした。
「あれ?」 「動いてる」 「もしかして?」 「熊あ~!!!」
興奮したオバサマがなかなか撮影ポイントを譲ってくれなかったので遠い映像になってしまったが、
肉眼では背中がツヤツヤと黒光りしながらうねっているのが見えたよ。
ところで右上に見える道はロープウェイを使わないときに歩いて下山する林道だが ・・・ 近いよね (゜д゜;)
ロープウェイの山頂駅から更にペアリフトに乗り、天神峠が今回のスタート地点。
最高の天気だね ♪
Target in sight.
左のピークが “トマの耳”。 その右隣のピークが “オキの耳”。
まるで巨大な猫だ。
天神峠から熊穴沢避難小屋までは少々厳しいガレ場下りもあるが、ほぼハイキング気分で到着。
そこで小休止を入れて、いよいよ本番へ。
ほぼアップダウンのない尾根道を想像していたが ・・・
こりゃ チと ・・・ 想定外だ
それでも、途中の風景は 最高だぁ!
絶景を堪能しながら登っていたら ふと、人工物に気が付いた
「何だろう?」と3人で不思議がっていたら、近くのご夫婦が教えてくれた。
「あれはトンネルの空気抜きで、このまえTVでやってたよ」 って。
そうか、あそこを関越トンネルが通ってんのか。 なんか、不思議な気分。
更に登っていくと
残雪が100mほど行く手を遮っている。
アイゼンの用意なんてはなっから考えてなかったから、これの登りは怖かったな。
下りはもっと恐怖だったけど。
残雪を恐る恐る登り切ったら “肩の小屋” にたどり着く。
このルート唯一のトイレがあるポイントで、避難小屋になっている。 (トイレの長居は厳しいが)
ここからはターゲットの “トマノ耳は” もうすぐそこだ (左のピーク)
そして “トマノ耳” からの絶景
「うあ~♪」って声と、上がる口角と、下がる目じり
最高だ~
写真ではこの感動、全く伝えきれないのが残念です。
この “トマノ耳” から、次の “オキノ耳” を望む
二つの耳を繋ぐ吊り尾根途中から、さっきまでいた “トマノ耳” を望む
かなりヤバい場所に居たようだ。
“オキノ耳” へのアプローチ
そして “オキノ耳”
ここでカメラを落としてしまい、シャッターが半分しか開かなくなった映像
ここは、こんなところ
足元を見ると
久しぶりに腰から背中にかけて 「ゾワ~っ」と快感が上がってきたよ。
高所快感症にとって最高の麻薬だ!
大満足です♪
ところで “トマノ耳” とか “オキノ耳” って?
調べてみました。
「トマ」とは「手前」、「オキ」とは「奥」、「耳」とは猫の耳のように薄く切り立った様。
んで水上から見て手前が「トマの耳」、先が「オキの耳」ということらしい。
この先も少し進んで、浅間神社奥ノ院が見えたところで今回は終了。
ちっちゃく鳥居が見れるかな。
そろそろ昼時となったので、肩の小屋 近くまで戻って昼食とした。
昔は山登りと言えば、“山男” と呼ばれるむさ苦しいオヤジ達の世界だった。
それが今、 “山ガール” なんて新種も増えてオシャレな印象になってきているが、
うちらはコンサバだ。
この後は帰路の下りとなるのだが、下り半ばで気が付いた。
「脚が逝ってしまったぁ」
段差を降りる度に大腿四頭筋が 「もう ダメ~」 と悲鳴を上げる。
ロープウェイ山頂駅がなんと遠く感じる事か。
ダマしダマし、休み休み、なんとか1時間30分かかって下山に成功したが ・・・
これを書いている今は登山翌日の日曜日。
椅子から立ち上がるたびに 「イテててて」 と、 未だに悲鳴をあげている。