サッカー狂映画監督 中村和彦のブログ

電動車椅子サッカーのドキュメンタリー映画「蹴る」が6年半の撮影期間を経て完成。現在、全国で公開中。

電動車椅子サッカー日本代表 アルゼンチンに敗れ自力でのベスト4進出は消滅

2023年10月18日 | 電動車椅子サッカー

第4回電動車椅子サッカーW杯4日目、日本代表第2試合はアルゼンチンと対戦。
アルゼンチンは直接4位争いをしている上位チーム、準決勝進出のためには勝利が求められた試合。

日本は、北アイルランド戦と同じ池田恵助、平西一斗、塩入新也、中山環の先発。
山田貴大と宮川大輝の体調不良つき、塩入、中山がフル出場しなくてはならない状況は同じである。

試合開始早々、中山は前線からプレス、積極的な姿勢を見せる。
しかし1対1に強いアルゼンチン10番Zegarelliに押し込まれるなど、日本は終始攻め込まれる展開が続く。

そこで日本は12分、1対1に強い内海恭平、三上勇輝を、池田、平西に代えて投入。
塩入をゴールに下げ、なんとか押し上げようと試みる。
その流れで日本は何度かチャンスを作り出す。

14分には内海の左サイドキックインから 中山へ絶好のパスが通るがシュートはポストを直撃、惜しくもゴールにはならない。
その後はアルゼンチンの攻撃が続き、日本は我慢の時間帯。

後半は前半終了時のメンバーでスタート。
エリア内は状況に応じて、内海と塩入、内海と三上が守る。
アルゼンチンの攻撃に耐え、得点の機会をうかがうがなかなか糸口がつかめない。

30分、流れを変えようと内海、三上に代えて池田、平西が投入される。
(筆者はそのまま我慢したほうが良いと思いつつ観ていた)

その直後、ハーフウェイラインまで押し上げた池田が10番Zegarelliに裏を取られ、そのままドリブルで持ち込まれ、先制点を許してしまう。

なんとか追いつきたい日本だが、相手陣内までボールを運べない。

35分には再び内海、三上が池田、平西に代わって入る。
しかしゴールは遠く、アルゼンチンに0-1で敗れた。

日本は7試合を終えて、1勝3分3敗、勝点6、得失点差-7となり、自力でのベスト4進出は完全になくなった。
(他力での可能性は、日本がイングランドとデンマークに2勝したうえで、アルゼンチンがアイルランドに負ける。オーストラリアは北アイルランド、アイルランドのどちからの試合は引き分け以下に終わる等、条件がそろう必要がある)

ともかく予選リーグは残り2試合(イングランド、デンマーク)。
一つでも上の順位を目指して、闘いきってほしい。

(追記)4日目を終えての戦績表は以下。( )内は残りの試合

1位 フランス    勝ち点21 得失点差+33   (デンマーク、ウルグアイ)
2位 アメリカ    勝ち点18   得失点差+13  (ウルグアイ、アルゼンチン)
3位 イングランド  勝ち点 15  得失点差+12  (日本、北アイルランド)
4位 デンマーク   勝ち点10 得失点差-2   (フランス、日本)
5位 アルゼンチン    勝ち点10 得失点差-3  (アイルランド、アメリカ)
6位 ウルグアイ   勝ち点6  得失点差-6    (アメリカ、フランス)
7位 日本      勝ち点6  得失点差-7  (イングランド、デンマーク)
8位 オーストラリア 勝ち点6  得失点差-10  (アイルランド、北アイルランド)
9位 アイルランド  勝ち点4  得失点差-14  (アルゼンチン、オーストラリア)
10位 北アイルランド  勝ち点2  得失点差-16  (オーストラリア、イングランド

フランス、アメリカはベスト4進出決定


電動車椅子サッカー日本代表 今大会初勝利

2023年10月18日 | 電動車椅子サッカー

第4回電動車椅子サッカーW杯4日目、日本代表は第1試合で北アイルランドと対戦。
北アイルランドは現在9位のチーム、勝点3が絶対的に求められる試合。
日本のスターティングメンバーは、GK池田恵助、平西一斗、塩入新也、中山環。
山田貴大と宮川大輝はこの試合もベンチに入っておらず、PF1の塩入、中山はフル出場しなくてはならない。

日本は序盤からスペースを使いボールを大きく動かす。
2分の自陣キックインでは、塩入、池田、平西、中山とつなぎ、最後は塩入がシュート、ゴールにはならないが連動した攻撃を見せる。

3分の左サイドの平西のキックインはファーで待つ中山へつながるが、枠に蹴り込めない。
ここは次戦に向けての反省材料だろう。
しかし直後の4分、ゴール前でFK のチャンスを得ると、ディスカバリーの平西、池田コンビがポスト脇で待つ中山につないで 中山がゴール。 
中山環には、W杯、そして日本代表の公式戦での嬉しい初ゴールとなった。

日本はその後もスペースを使いボールを動かすサッカーを体現していく。16分には中山からスペースへ走りこむ塩入へのスルーパスからGKと1対1になる場面も見られた。
17分には、池田、平西に代えて三上勇輝,、内海恭平が出場。
前半を1-0で折り返す。

後半のスタートは試合開始時と同じメンバー。
35分には平西のFKを、中山がゴールに蹴り込んで2-0。
36分には、池田、平西に代えて三上、内海が出場。塩入はゴールエリアに下がり、PF1塩入の負担を軽くしようという意図もあったかもしれない。

40分には三上がインターセプトし中山へ、中山は逆サイドの内海へ、内海がきっちりと蹴り込んで3点目が入った。
全て1タッチでつながり連動した得点。
内海の今大会初ゴールでもあった。

日本は3-0で完勝、今大会の初勝利となった。
前日、池田が「流れを引き寄せるために、1-0というきわどい拮抗した試合ではなく、これが日本だという点数の取り方をしてそこからつなげていきたい」と語った通りに試合となった。

しかし総合力で劣る北アイルランドだからこそできたという側面もあるだろう。
この良い流れを次戦のアルゼンチン戦にもつなげていってほしい。

アルゼンチン戦も、絶対に勝ち点3が求められる試合だ。

現在、日本は1勝3分2敗 勝ち点6 得失点差 -6

(追記)
6試合終わった時点で、実質的に4位争いをしているチームの順位は以下。

4位 デンマーク   勝ち点10 得失点差 -1
5位 アルゼンチン  勝ち点7 得失点差 -4
6位 ウルグアイ   勝ち点6 得失点差 -1
7位 日本      勝ち点6 得失点差 -6
8位 オーストラリア 勝ち点6 得失点差 -9

混戦模様です。
しかしフランス、アメリカ、イングランドとの対戦を残しているチームも多く、
仮に各国が3強には負ける前提で考えると、日本はアルゼンチン、デンマークの直接対決を制すれば、
デンマーク、アルゼンチン、ウルグアイの上にいくことができます。
ただオーストラリアとは得失点差の争いになるかもしれません。