1日1日感動したことを書きたい

本、音楽、映画、仕事、出会い。1日1日感動したことを書きたい。
人生の黄昏時だから、なおそう思います。

上場企業の希望退職募集、わずか2か月で前年以上に

2009-03-09 23:50:55 | 経済指標メモ
 今日もまた暗い指標がならびます。上場企業のうち2009年に希望退職者または早期退職者を募集した企業が
81社に上ったことが9日、東京商工リサーチの調査で明らかになりました。募集人数は公表している70社だけ
で6665人。内訳は、電気機器が13社(ソニー、沖電気など)、機械、卸売りが各10社、不動産8社など。わずか
2か月余りで08年実績(68件)を上回りました。
 また昨年9月以降の上場企業の正社員を対象にした希望退職の募集は、117社で約20000人。同時期に勤務先の
倒産で職を失った人の数は、47000人にものぼります。非正規雇用から正規雇用に、雇用調整の流れは確実に正社員
にも及んでいます(日経新聞朝刊)。人ごとではないけれど・・・

財務省が発表した2009年1月の経常収支は13年ぶりの赤字、赤字額は1728億円で過去最大。貿易収支も8444億円
の赤字。



           経常収支グラフ



           貿易収支グラフ

そしてもう一つ。世界銀行が約130の途上国が2009年に最大69兆円の資金不足に直面するとの見通しを発表しました。
世界経済は、戦後初のマイナス成長に陥る可能性が高いとのこと。

世界銀行の見通し
「世界貿易は、1929年の大恐慌以来80年ぶりの落ち込みになる。」

世界銀行が大恐慌との対比せざるをえないところにまで来てしまったのですね。
世界不況から世界恐慌へ・・・。不安。ほんとうに底がみえない。



「世界潮流の読み方」(ビル・エモット)

2009-03-09 08:45:42 | 
「世界潮流の読み方」(ビル・エモット)を読みました。著者のビル・エモットは、
イギリスの経済誌「エコノミスト」の元編集長です。「地球規模で考える」という
のが筆者のスタンス。アメリカ、日本、EU、中国、インド、パキスタン、イラン、イス
ラエル、アフリカ、ハンガリーなど、世界の経済や政治、文化に関する40余りの
コラム集です。この本、いま結構売れているのですね。

 しかし、どうなんだろ?この本を読みながら、気の抜けたサイダーを飲むような
気分になってしまいました。日本やEU、中国、インドの経済に対する見方が、と
ても楽観的なのです。この本の発行が2008年12月。この数カ月の経済の流れが
あまりに急激で、この本自体が「世界の潮流」から取り残されてしまったのでしょ
うね。

 筆者は、この本の最後に10年、20年、30年かけて熟成していくハンガリーの
「トカイワイン」を紹介しながら、「待つことで人生は豊かになる」と述べています。
そうかも知れないけれど、「世界の潮流」は私たちを待ってくれないように思いま
した。