「地図男」(真藤順丈)を読みました。三歳でオリジナルCDを作ってしまった天才音楽少年の話、
囲碁や将棋などの勝敗によって東京23区の区章をうばいあうプレーヤーたちの話、そして12歳の
「ムサシ」と「アキル」のせつない恋のお話。三つの物語が、関東一円の地図帳を背景に、「地図男」
によって語られていきます。
「地図男」というのは、29cm×19cmの関東地域大判地図帳に付箋を打ちながら、その地にまつわ
る物語を書き込んでいくストーリーテラーのことです。関東を中心に移動しながら、各地の景観や人々の
生活を描いた葛飾北斎の「富嶽三十六景」に必ず<富士山>が描きこまれていたように、何の関係も
ない3つの物語が、最後にはある一つのもので結ばれます。
少々強引とも思えるこの一つのものに、個別の物語を支える確かなものへの作者やそして私たちの
希求があるように思いました。
囲碁や将棋などの勝敗によって東京23区の区章をうばいあうプレーヤーたちの話、そして12歳の
「ムサシ」と「アキル」のせつない恋のお話。三つの物語が、関東一円の地図帳を背景に、「地図男」
によって語られていきます。
「地図男」というのは、29cm×19cmの関東地域大判地図帳に付箋を打ちながら、その地にまつわ
る物語を書き込んでいくストーリーテラーのことです。関東を中心に移動しながら、各地の景観や人々の
生活を描いた葛飾北斎の「富嶽三十六景」に必ず<富士山>が描きこまれていたように、何の関係も
ない3つの物語が、最後にはある一つのもので結ばれます。
少々強引とも思えるこの一つのものに、個別の物語を支える確かなものへの作者やそして私たちの
希求があるように思いました。