「決壊(下)」(平野啓一郎)を読みました。ほんとうに凄い小説だと思います。
読み終わって、しばらくの間立ち上がることができなかった・・・
定年退職後にうつ病にかかった初老の男性の姿、崩壊する夫婦の関係、いじめ、
貧困の連鎖、無差別大量殺人、存在がなくなるということ、心の中にひそむ「悪」、
壊れていく心。
意識の奥底にしっかりと蓋をして閉じ込めておいた「不安」が、絵の具のチューブを
最後の一滴まで絞り出すような執拗さで、目の前に並べられていきます。上巻でも
書いたけれど、背筋が凍った。
一切の救いも、希望も、なにもないということ、そのことを受け入れるしかないん
やろな。まずは。
読み終わって、しばらくの間立ち上がることができなかった・・・
定年退職後にうつ病にかかった初老の男性の姿、崩壊する夫婦の関係、いじめ、
貧困の連鎖、無差別大量殺人、存在がなくなるということ、心の中にひそむ「悪」、
壊れていく心。
意識の奥底にしっかりと蓋をして閉じ込めておいた「不安」が、絵の具のチューブを
最後の一滴まで絞り出すような執拗さで、目の前に並べられていきます。上巻でも
書いたけれど、背筋が凍った。
一切の救いも、希望も、なにもないということ、そのことを受け入れるしかないん
やろな。まずは。