茂吉さんに感化されて、山の、自然の、うーんやっぱり花鳥風月の歌を詠んでいこう。まずは、昨年秋に当ブログに記した「深田日本百名山」のを改めて読み直しれて。
今日は、75番の富士山。冨士といえば、赤人さんの歌。「万葉秀歌」で茂吉さんは、この歌を評して
「赤人のものは、総じて健康体の如くに、清潔なところがあって、だらりとした弛緩がない。」
「浄勁とでもいうべきものを成就している。」
と表現し傑作だと評している。「浄頸」を調べたてもよく分からない。清らかでつよいという意味だろう。
オイラもそんな作風をめざしたいが・・・・・ううん、もっと茂吉や古典を学ばなければ。
田児の浦ゆうち出でて見れば真白にぞ不尽の高嶺に雪は降りける
〔巻三・三一八〕 山部赤人
(青空文庫・斎藤茂吉「万葉秀歌」より)
*ちなみに古今集は
田子の浦に 打出て見れば白妙の 富士の高根に 雪は降りつつ
深田さんの終焉の地を思いながら
永劫に 聳えよと言い 眠りたる 茅の頂より 初雪の富士
2000年代以降の富士との付き合いを思って
いくたびも いくすじのみち 歩みける 富士の高根の つらさも恋いて
2021.11.22
深田日本百名山登頂の思い出 72 富士山(ふじさん・3776米) 抜粋
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だが、始まりがあるなら終わりもある。15、6年間続けてきた富士へのこだわりだが、世界遺産登録後の山上のゴッタ返しに嫌気なようなものがさしてきたので、そろそろ卒業しようという気になっている。
まだ「麓からの富士山」で歩いていないのは、御殿場市の須走浅間神社を起点にする「須走登山道」。そのため、今年の9月、この道から富士山に登って終わりにしようと計画していた。
が、コロナによる緊急事態宣言で適わず来年に持ち越されている。
2004年から始まった富士山愛、2022年に別れを告げる日に、富士山は何を語ってくれるのだろうか。
2022年追記
今年、須走からの登頂は雨のため途中断念した。卒業式は来年。太宰の「三つ峠ドテラルート」もセットで。
御坂峠天下茶屋からの富士