遊びをせんとや

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絞り染めの世界 安藤宏子のまなざし

2023-07-18 07:12:15 | 美術館、博物館
コルクボードに貼ってあるチラシが気にはなっていたが、5月がずっと忙しかったので
やっと7月展覧会最終日に大阪日本民藝館に行ってきた。
「絞り染めの世界 ~安藤宏子のまなざし~」


   

第一室は大分県豊後の地で生まれた木綿の絞り豊後しぼりの作品
そこから派生して愛知県の有松、鳴海地方の絞り


日本各地の100種類あまりの絞り染の実物の見本裂をパネルにした「100の絞り」これは全て安藤宏子さんがパネル制作、保存したものだ。圧巻であった。
明治~大正時代に制作された絞り染めの着物はすごく斬新なデザインの物もあり、誠にきれいな青い藍の色とマッチしている。
世界各地に絞り染めの技法は発達したがこんなに多くの種類があるのは日本だけだそうだ。
なんと言うバリエーション。そのどれもがその土地に根差した自然物や気候から発生した文様の連続だ。
フリーハンドの物もあれば渋紙で型紙を作って制作された物もあるようだ。
いずれにしても気の遠くなるような手作業を経て完成されたものだ。
最初は木綿栽培が普及して庶民の着物から発達してきた意匠だそうだ。
子供の産着には魔除けの赤が施されているのが興味深い。後で出てくる世界各地の絞りの作品でも幼児の衣服には赤が使われていた。
昔小さな子供が無事育つように「赤」が使われるのは万国共通なのだなと思った。

第二展示室の世界の絞り染の作品もどんな地域にも似た技法が生まれるのだなと驚き、その風土からの色や文様は多様であるという世界の成り立ちである。
人間が手を動かす技法は共通で生きていくためであり、楽しむためであり、生活するためである。
そして表現の世界は多様なのだ。

第三、第四展示室の安藤宏子の作品は圧巻であった。
「風シリーズ」の大きな作品が観る者を圧倒する。
油絵や壁画と違うもっと人間の根源的な物を感じた。
作者の並々なるぬ情熱と「生きる」と言う力強さを感じた。
いい展覧会だった。

レストランはどこも一杯で暑かったので昼ごはんは韓国冷麺を買って帰って作って食べた。
昨日の晩御飯はカツオのたたき、晒玉ねぎ、セロリ、オクラ、キャロットラぺ(柚ジャム入り)、キュウリの糠漬けをワンプレーとに。長芋、ネギのお味噌汁。




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