遊びをせんとや

毎日できるだけアンテナを張って
おもしろがりながら楽しみたい。
人は「遊びをせんとや生まれけん」です。

親との付き合い方   ~退院してきてさあ、大変~

2023-03-31 07:00:43 | 介護
3ヵ月の入院から母が無事退院してきて腰の痛みはかなり緩和されたようだ。
入院前と認知の方もあまり変わってないと思っていた。

3日に一度ほど食料品の買い物をして実家に行き、その日の晩御飯を準備して、何品か作り置きを冷蔵庫に入れる。
母が入院していた時よりは任せることもできるだろうと思っていた。
デイサービスも一度お試しに行き、週二回通うことになった。
ケアマネさんもとても良い方で安心して相談ができる。
要介護4なので「デイケアの料金が高くなります。」と言われたけれど、週二回日中に入浴、昼食、簡単な運動、レクリェーション
おやつと申分のない内容で送り迎えもしてくれる。覚悟していたが、料金を聞いて「はあ?」という金額で覚悟していた分だけ拍子抜けした。ありがたい介護保険である。後日義弟に聞くと義母が通っていたデイサービスは要介護1にも関わらず母より高かった。施設によるのだろう。

玄関で靴を脱ぐのに手すりが欲しいということですぐにつっかえ棒の手すりをレンタルで設置してくれた。
母は最初、難色を示していたが、使い始めてちょうど良かったようで納得したようである。

この「難色」というのが問題なのだと徐々にわかってきた。
デイサービスではケアマネさんが様子を見に行ってくださったときは以前から通ってるほどになじんでいたようだ。
お試しの時のカラオケでは自分は歌わないものの自分がファンだった村田英雄の「王将」をリクエストして男性に歌ってもらったようだ。(笑)余談だが村田英雄晩年は実家のすぐ近くのマンションを終の棲家にされたようだ。

タオル3枚と下着をいつも持参するように言われたのだが、施設に預けるコップ、歯ブラシ、歯磨きチューブ、箱ティッシュを入れたらタオルは忘れていた。

冷蔵庫の野菜室にある野菜が全く減っていない。

ある日の晩御飯を弟に聞くと焼きそばだったけれどお肉しか入ってない。
別の日は白菜とお肉を炊いた物とピーマンを炒めた物。それだけ?おつゆは?
トマトなど生野菜も調理していない。

弟の晩酌のために買ってあった低アルコールの缶酎ハイが瞬く間になくなっている。
どうやら母が飲んでいたようだ。

ついに近くのスーパーにパックの焼酎と魚、お肉、お米を買い出しに行くという暴挙に出た。
よくあんな重い物が持てたものだ。

肝臓の数値が悪いから次に内科で検査してもらうまでお酒は止めておくように言っても少しならと聞かない。
ケアマネさんに相談してほぼお金を家に置かないということにした。

私がすでに買っている鮭の切り身や冷凍してある豚肉があるのに同じ物を買ってチルド室に入れていたが段々暑くなるので腐る危険もある。

ということで母が入院していた間に野菜をカットして袋に入れるというセットを2つくらい作って冷蔵庫に入れておいた。

やれやれである。
弟は昼は社食が充実しているかいいし、母の週二でデイサービスなので晩御飯がこれでは健康にも差し障る。
何とかうまく回るシステムを考えなければならない。
今までちゃんとやってきたという自負が母にもあるのでそのあたりが難しい。
思えば父が亡くなって母の食欲ががくんと落ちた昨夏あたりからまともに料理が出来ていなかったようだ。
焼酎のパックはお湯割りにして飲むというのでしごく少量軽量カップに入れて残りは持ち帰った。

がっくり疲れて家に帰って、近くのスーパーで扱わなくなったフィーバーツリーのトニックウォーターの箱が夕方届いたのでしんみり味わいながらジントニックを飲んだ。(自分は飲む)はあー。

桜もいいけれど健気に咲くタンポポ



今さらWBCを観て思う事

2023-03-30 06:58:21 | 日々のあれこれ
今さらだけれど、やっぱりここに書いておこうと思った。

今年のWBCは本当に日本でこれだけ野球人気があったの?
と言うくらいみんな観ていた。
私はトーナメント戦になってから「みんながそんなに騒いでいるから。」と言った感じで遅ればせながら参戦。
日頃、サッカー観戦はするけれど、野球はかったるくて観ないと言う人まで観ていた。
テレビ中継に至っては画面に基本的なルールの説明が出るくらい。(笑)
出かけていてもみんなスマホでゲームの成り行きを見守っている人が多かったような気がする。
日本全国の半分の人が興味を持って観ていた。これってすごい。

大谷選手は素晴らしかったし、ダルビッシュ選手の変わりようにはびっくりした。
優勝インタビューや色々な言動に関しても感心した。
栗山監督や選手たちに失言がない。「なんでこんな事言うんだろう?」ということがなかった。
栗山監督に関してはプロ野球の監督と言うよりも何だか学校の先生みたいだった。教員免許も持ってはるそうだ。
発言内容が過不足なく知的な言葉選びだった。

発言や振舞にいい意味での抑制が効いていて観ていて気持ちが良かった。
ゲーム中の振舞にもいい意味での高貴さが表れていたと私は思う。

ある意味時代遅れと言われそうな抑制のきいた行動が世界中に新鮮に映ったのではないだろうか。

高校野球も始まり、昨日の報徳と仙台育英の好ゲームもしまった試合で見ごたえがあった。

ピッチャーが間合いを取って投げ合う。攻守で交代する。こういう間合いがサッカーより私は好きだ。

追伸:改めて、日本のスポーツ界や将棋界では活躍する若者が素敵なのに、政界では失言だらけなのだろう。
   血統で継ぐからあかんと言う気もする。

どうやら一区切り

2023-03-29 07:36:20 | 日々のあれこれ
今の職場は正式に終わりになった。

私物を片づけに職場へ。
昨年度一旦フル勤務は退職して、かなり片づけていたので少しの時間で何とかなった。

段ボールひと箱に詰めてゆうパックで送る。
紙袋一つを持ち帰る。

元来あっさりした性格というか冷たいというか、年度末は一抹の寂しさもあったが、日数が経つうちにさっぱりしてある意味の開放感に包まれた。

職場の若い子たちからの頂いたお菓子と入浴剤。
ありがたいことだ。



中でも3年面倒をみた新任は丁寧なお手紙と共にブルガリのチョコレートをいただいた。

なんだか宝石のようなパッケージスライドして出す。
 
ダイヤが付いたようなチョコレート。こんなにもったいなくて食べられない。
思えばこの新任3年目君、2年前の年度末には私に粉末乾燥卵をくれたのだ。コンビニで買った。
もらって文句は言えないが心中食べ物にこだわるに私に「なんで?」と思った。
それから2年、色々苦言も呈した。元来打たれ強く素直な性格なのである程度は伝わったと思う。泣かしたこともある。(笑)
少なくとも贈る相手側の立場に立って品物を考えることができるようになったなと。
プレゼントは金額ではなく、贈る相手側がもらったら喜ぶかを考えることが大事。その気持ちがとても嬉しいのだ。
でもなー今回はありがたいが、すこーしだけ的外してるかな?

他の方からいただいた。ゴディバのチョコ

これも可愛い。

久しぶりに少人数でも夕方飲み会。
15分、自分が語りたいことタイムを設定して話をした。
いい夜だった。
さようなら。


直島、豊島アートの旅 その⑤ ~宇野から豊島へ~

2023-03-28 07:26:43 | 美術館、博物館



いよいよ直島を後にして一旦岡山側の宇野へ戻る。
直島のバス

草間ドットの柄。

宮浦港から宇野へ。
宇野港とJR宇野駅のすぐそばの新しいホテルHOTEL UNO
朝食は付いているが夕食なしで結構なお値段。


ホテルの玄関
全体的に現代的なデザインでよくできたホテルだった。何しろアクセスがいいし、ロケーションもいい。


 

 
窓から宇野港が見える。歩いて3分くらいの所に温泉施設があり1300円で入湯できる。
HOTEL UNOだけにUNOのカードが置いてあった。(笑)


一休みして近くの居酒屋池田屋本店へ晩御飯。
結構な作りの料理屋さんで個室に通してくれた。

お刺身や

げそを焼いた酢の物

魚の煮つけ

ひらめのから揚げ

一番お安いコースにしたが、サービスも含めてもうし分のない内容だった。コスパ良し。
お酒も安価で美味しかった。
ここは予約しか受け付けないみたい。
吹き抜けを挟んでお隣のお部屋は数人で盛り上がっていた。

歩いて5分もかからないホテルに戻ってシャワーだけで入浴はすます。

次の日は快晴。いよいよ豊島に渡る。
早朝散歩

 
港の桟橋の向こうに朝日が昇る。


朝日溢れるレストラン。ホテル自慢の朝食

5種類のスムージーどの味も個性的で美味しかった。

アボガドエッグベネディクト

あとはスープとパンとコーヒー。
最近、バイキング形式がほとんどだけどこんな朝食もいいな。

今度は1050円のフェリーに乗って、40分かけて豊島へ。


 

10時から予約していたのでまずは「心臓音のアーカイブ」まで歩いていくがここもオープンは10時から
戻ってチケットセンターでチケットを受け取る。

 
 
写真の右側の低い建物が内藤礼の作品「母型」。全ての建物が風景に溶け込み、何だか古代よりここに自然にあるような古墳に思える。建築家集団NASAの西沢立衛の建築
内部にははだしで入るのだが、明るい洞窟みたいでみんな黙って思いにふけっていた。
地上から湧いてくる水が転がってゆっくり玉を大きくしながら流れて行くのを不思議に観ていた。

  
  この建物は併設されたカフェと売店。

本当に建物と風景込みでアート作品になっている。

眼の前に広がる棚田

お天気が良く訪れた人はみんなのんびりしていた。

昼食は早めに動くが我が家の鉄則。
11時に開店の「島キッチン」へ

 
 

  
当日の予約は受け付けない。すでに3組くらい待っている。
幸い二回りめにカウンターの席で昼食
旦那と娘はキーマカレー定食

私は魚の定食

美味しかった。

再度クリスチャン・ボルタンスキー「心臓音のアーカイブ」に。

眼前の海を観ながらヘッドホーンから流れてくる島民の方の心臓の鼓動を聞く。

一人一人鼓動のリズムがなんと違うことかと驚く。こんなにもみんながみんななんだ。

私たちは豊島でもレンタサイクルを借りなかった。
歩いてゆっくり風景を観ながら港へ

瀬戸内海島独特の海への小道
枯草にカメレオンと化した猫

小さな漁港
 
考えたらホテルに荷物を預けたら良かったのにと思った。


フェリーに乗り

お昼過ぎには島に別れを告げた。





モスクワの伯爵 ~絶対面白い長編、ロシアの近代史~

2023-03-27 06:08:16 | ブックリスト
ずっと、直島旅行記が続いているのでなんだか飽きてきて、今日はその合間を縫って読んでいた本の話。
600ページを超える長編。

エイモア・トールズの本は以前に「賢者の街」を買って読んでいた。
それも面白かった。ちょっと古き良き時代のアメリカのスノッブな暮らしが何だかよかった。
前作も映画になったらおもしろいなと思っていた。

でも今回2016年にアメリカで出版された原題「A Gentleman in Moscow」はもうジェットコースターに乗ったようにハラハラドキドキして面白かった。主人公のロストフ伯爵がロシア革命により実在のメトロポールホテルに軟禁されての32年の歳月を描いた物語。所謂ホテル物である。ホテル内でほぼすべての事が起こり、1920年代から1950年代まで、そこを訪れる人々が主人公ともども時代に翻弄される。もちろん、全くのフィクションだが、壮大な時代小説でもある。

実際のホテルの外観。HPよりお借りしました。
この本が出版されるやいなやコロナ、戦争前のメトロポールホテルにアメリカ人旅行客が殺到し、物語に出てくる屋根裏部屋の案内を頼むそうだ。ロストフ伯爵が軟禁されたこの屋根裏部屋は勿論実在しない。

ロストフ伯爵が給仕長を務めるレストラン「ボヤルスキー」

真ん中に噴水がある。

「赤の間」か「黄色の間」この写真に見える上階の柵の間から伯爵とホテルの長期滞在した友人少女ニーナが覗いているような気がする。

ゆったりしたメイン階段。

この物語のもう一つの重要な登場人物はこのホテルかもしれない。

各所に散りばめられたロシア文学の一文や「カサブランカ」の映画の一部はこの物語の厚みを増すのにいいアクセントになっていると私は思う。

著者のエイモア・トールズは1964年生まれ。
20年投資家として働いた後、今アメリカのマンハッタンで執筆に専念しているそうだ。

ハンサムな御仁である。さすが元アナリストだっただけに小説の構成がすごく凝っていると訳者あとがきに書いてあった。

2023年2月に映画化が決定し配役としては主人公にユアン・マクレガー、恋人役に私生活でもパートナーのメアリー・エリザベス・ウィンステッドだけが発表された。ユアンとは全くピッタリだと思った。女優アンナの役も。
清純な天才ピアニストの美少女ソフィアを誰が演じるのだろうか?
今から封切りが楽しみだ。








直島、豊島アートの旅 その④ ~ANDO MUSEUM、家プロジェクト~

2023-03-26 07:53:29 | 美術館、博物館
バスの乗り、宮村港とは反対の本村港近辺へ。
農協前のバス停で降り、ロッカーに荷物を入れる。

まず、訪れたのは本村ラウンジ&アーカイブ

農協の建物を活用しておしゃれな案内所になっている。

そこで家プロジェクトの6か所の共通入場券をゲット。
まるで遠足のオリエンてーリングのようだ。
それぞれ12時~、13時~どちらかは清掃と空気入れ替えのために閉まる。
計画を立てて回る。

最初にANDO MUSEUMを訪れる。


 



 
古い民家を上手く利用して内部にコンクリートで建物を作っている。
大阪中之島の中央公会堂もこのような形式で内部に卵のような球体でコンクリートの建造物を入れ、再建したかったようだ。
それも観たかったなと思った。
パリの証券取引所の古い建物を同じように内部にコンクリートの円形のシリンダーを埋め込み見事に美術館として再建したのをテレビで観たことがあった。このANDO MUSEUMも小規模ながら同じような作りだ。

原点を言われている「住吉の長屋」の模型

茨木市の光の教会の写真

地中美術館の模型


内部のコンクリートの天井から漏れる光


ここで一旦お昼。旦那が見つけたピザ屋さんは40~50分待ちと言われて時間がもったいないのでそばのうどん屋さんに入る。

私は肉うどん。本当は天ぷらうどんが食べたかったが、天ぷらは今日はやっていないということ。
5~6人くらいの外国人グループは昼食場所に困って右往左往していた。

次に訪れたのは護王神社

杉本博司が再建した神社。
神殿に上がる階段がカメラレンズのガラスで作られているそうだ。ベネッセハウスに模型があった。
京セラでも観たような気がする。
地下に埋まっている内部も見学ができる。

地上に戻る道

幻想的な風景だった。

そのすぐそばの南寺
ジェームス・ダレルの作品が内部で観れるというか体験できる。
人数を限って、古い町屋を改装した家の内部に壁に手を触れながら手探りで入る。内部は真っ暗。
そして座っていると段々眼が慣れてきてぼやっと前の壁に光が見えるようになる。不思議な体験だった。

「きんざ」の入場は予約をしていたので、先に遠くの「石橋」を観に行く。

庭にこのような石橋がある。元製塩業を営んではったお家を活用している。
家の母屋の絵は千住博「空の庭」

庭に設置してあるこの石に座って観るのがいいそうだ。

家に帰って読んだ本の中に書いてあったのでしまったと思った。

 
  

蔵の内部「ザ・フォールズ」

 
  
圧巻であった。

玄関の表札と受付の向こうの部屋に架かった千住さんの作品

  

大竹伸郎「はいしゃ」壁に歯が埋まっていた。

 

元歯医者さんの建物を大竹伸郎ワールドに家ごとコラージュしたような作品。


 


 


 

なんともダイナミックでキッチュな作品だった。

「角屋」宮島達男の光の作品が美しい。「Sea of Time'98」

 
   

島民が決めたタイミングで光るのだそうだ。


窓に設置された刻々と数字が変わるデジタル数字。

「碁会所」を回り
「きんざ」の予約の時間の少し前に建物の前に行ってみると入場させてくれた。
旦那、私、娘の順番に15分毎に予約を入れていた。
「きんざ」の内部は私には相撲の土俵のようで、なんだかとても神聖な祈りの場のように思えた。
じっと眺めていると静かで豊かな気持ちになれる。

宮村港までのバスの時間までお茶する。

古民家を改造したカフェで寒かったのでこたつに入りながらあったかいカフェラテを飲んで娘はプリンを食べてまったりする。

直島ではレンタサイクルで回る人が多かったが、私たちは最初からバスと徒歩で回った。
距離はないので景色もゆっくり観ることができて自転車を止めるところも考えなくていいので結果良かったと思う。
よく歩いた。





直島、豊島アートの旅 その③ ~杉本博司「時の回廊」、ベネッセハウスミュージアム~

2023-03-24 08:35:42 | 美術館、博物館
チェックインしてしばらくたってからホテル内の杉本博司の作品が展示してある「時の回廊」のギャラリートークがありました。
30分くらいだと言うので参加してみました。
説明を聞くと作品のバックボーンがよく解りまた観方が変わります。

部屋の対面に大阪茨木市にある光の教会の写真と9.11グランドゼロのビルが並んで展示してあったのが印象的でした。

  


この写真が実物の景色ではなく、剥製の動物や鳥を用いたジオラマだったというのは驚きでした。
何故か杉本さんの作品の写真を撮り忘れたのでHPよりお借りしました。


これは撮影しました。京セラ美術館で観たのと同じお茶室です。
雨の中も風情がありました。

夕食はフレンチ。
隣のテラスレストランでいただく。
海岸の眼の前のお席。

魚とお肉が両方付くコース。
お肉がミディアムレアでとても美味しかったです。


 

夜8時を過ぎてから外国人の団体がどっと入ってきて食事をしてました。パークに泊まってはったと思います。
どおりで予約の時にパークの部屋は満室になってました。

朝食は普通のバイキング。ご飯はない洋食メイン。
オムレツはその場で焼いてくれます。

 

朝食後にチェックアウトまで十分時間があるのでベネッセハウスミュージアムまで歩いて行く。
わざわざ玄関からつつじ荘まで行って歩いたら、地図を見ると私たちの泊まっていたビーチの部屋から行くとすぐだったんだと後で判明する。


入り口


2Fのテラスにある大竹伸朗の「シップヤード・ワークス 船底と穴」

1Fの京都近代にも作品があるリチャード・ロングの「瀬戸内海のエイヴォン皮の泥の環」

「瀬戸内海の流木の円」


B1Fの外にある安田侃の「天秘」

晴れていたらこの石の上で寝転がられるようだ。残念。きっと気持ちいいだろうに。


考えさせられた柳幸典「ザ・ワールド・フラッグ・アント・ファーム1990」
世界はこうやって繋がろうとしているのか。

ゲルハルト・リヒター「ベティ」


ジェニファー・バーレット「黄色と黒のボート」

向かいの窓の外には同じ風景が


私が一番感銘を受けたのは
円筒の吹き抜けに設置されたブルース・ナウマン「100生きて死ね」

天窓から光が差し、まるで教会の祈りの場のようだった。贅沢な見せ方。
それぞれ「〇〇and DIE」「〇〇and LIVE」と言う言葉が100イルミネーションになって順番に光る。
最後は全部が光る。
今まで文字を使って表現するのは邪道だと思いこんでいたけれど、これは心にそのまま沁みた。
光も美しい。
「よし、生きてやるぞ!」と元気が出た。

外の作品
片瀬和夫「茶のめ」


ウォルター・デ・マリアの「見えて/見えず知って/知れず」

崖に飾られた杉本博司の作品

美しい海岸


砂浜の大竹伸郎の作品「シップヤード・ワークス 切断された船首」


この地で観てこその作品群。
堪能しました。
チェックアウトして海岸沿いをバス停に向かいます。ニキド・サンファールの楽しい作品群


 

  

草間彌生「南瓜」黄色カボチャ



直島、豊島アートの旅 その② ~直島、ヴァレーギャラリー、李禹煥美術館、ベネッセハウスホテルビーチ~

2023-03-23 07:33:35 | 美術館、博物館
ホテルにチェックインする前にまずはヴァレー・ギャラリーを鑑賞。
ここはホテル宿泊客は無料。まだチェックインしていない旨告げて、名前が載っていたので入館。
昨年完成したばかりでテレビでルポを観て楽しみにしていた。
建物の前の池に草間彌生のステンレスボールの作品「ナルシスの庭」

 
吹く風にボールどうしが当たって微かな音が出る。これがいい。
そこへ鳥の声。
強風の時はどうなるんだろうと娘としゃべる。

小沢剛「スラグブッダ88」

~豊島の産業廃棄物のスラグで作られた88体の仏~
豊島はかつて違法産業廃棄物にさらされていた証拠の品。

安藤忠雄の建築物の中に草間彌生の作品。贅沢の極み。

ステンレスの球に観ている自分の姿が全部映り込む。まさに「ナルシス」

道向かいに李禹煥美術館。ここは有料。
海岸沿いにカーブの作品が。「無限門 2019」この作品は色々なところで眼にする。

カーブの向こうに海が見えてそこが異世界のよう。

美術館の建物の前に「関係項ー合図」


館内は撮影NGでした。
でもそれぞれの部屋が建物と同時に作品になってました。
でも私、正直なところ、この人の作品をまだよく咀嚼できてないのです。
兵庫県の上ヶ原に美術館があるのでまた行ってこようと思います。

そこからシャトルバスに乗り杉本博司「時の回廊」に行こうと思ったのだけど終点の「つつじ荘」まで行ってしまう。
バスの運転手さんに聞くと「時の回廊」はホテルのパークの中にあるとのこと。
「?」と思うが海岸沿いに数分歩くとパークの建物に。
フロントで聞くと「この建物の中が美術館です。」ということ。なるほど。
チェックインを済ませて、パークの隣の私たちが泊まるビーチの部屋へ案内してもらう。

私がほぼ半年前に唯一夕食付きで取れたお部屋がビーチ。3人泊まれるビーチスイート。


 

   
61㎡という予想外の広さ。

眼前は海。


 向こうの突堤に黄色カボチャ


私好みのバスルーム、パウダールーム。
 

テーブルの上にはウエルカムワイン。


凄く広々と感じて落ち着くのは目に入るベッドの高さやキャビネットの高さが全て低い位置に統一されているから。
作り付けの家具は全て合板。私はこの色と軽さが好きです。

クローゼットは入ってすぐ左のベッドの裏に作り付けてありました。

リビングに行く通路の左側に飲み物キャビネット

まさに色々な物が眼に映り込まないように設計されています。
落ち着くリビングの一つのモデルですね。



 






直島、豊島アートの旅 その① ~直島へ、地中美術館~

2023-03-22 06:15:56 | 美術館、博物館
ブログの更新がかなり滞っていた。
色々気分的に忙しくなって、実際日程的にも忙しくなった。
しかも風邪をひいて体調も少し悪かった。

今年の春のメインイベント
直島、豊島アートの旅

残念ながらお天気が今一で、この春は一気に暖かくなったと思ったらまた寒い。
三寒四温が極端。
ついに風邪をひいてしまった。久しぶりの夜遊びで。
風邪薬を久しぶりに飲んだらすごく楽になった。

週末出発。
新感線内で娘と合流。
結構、満席、のぞみ。

岡山から茶屋町、宇野へ乗り換え。
スムーズに船に乗船。片道300円というお値段。「へっ?」と思った。
20分で直島、宮浦港へ到着。

予想以上のひなびた港。
港にまず草間彌生の赤カボチャ発見。船が着くたびに乗船客がどっと押し寄せる。

カボチャの内部はこうなっていた。

乗ってきた客船「あさひ」

もっと晴れていたらすごくきれいに見えたと思うが十分。
お昼を食べようと目指す食堂は案の定閉まっている。予約電話入れてもらちが明かなかったのだ。
港の近くの「I Love 湯」


やっぱり、どこもお昼は閉まっている感じで観光客が右往左往していた。
ここなら座れるというお店に入り、旦那と娘はお目当ての海鮮丼。私はメバルの煮つけ定食。

瀬戸内海の魚は本当に美味しい。私はお刺身よりから揚げか煮つけ。
お味噌汁に入っているカメノテ、食べられるようだがチャレンジしなかった。

普通の民家風の食堂、みやんだ


ここから島の南へ歩いて行くと地中美術館へ着く。
途中の作品


瀬戸内の海はいつもとても穏やか。船もゆっくり行き過ぎるような気がする。


海岸沿いを30分も歩くと地中美術館の入口へ。

バーコードをもらっているのでチケットセンターへチケットを受け取りに行く。
途中の花壇の花に色合わせがいい。


 

  

建物内部の作品は撮影不可。
安藤忠雄の建築


 

モネの部屋

これより地中美術館の作品写真はHPより画像お借りしました。
床に敷き詰めてある石のタイルに感動した。ここと次のジェームズ・ダレルの部屋はスリッパに履き替える。
なんだかすごく足裏が暖かい気がしたのでスリッパを脱いでみるとタイルらしい冷たさを感じる。
石のタイル。後で安藤忠雄美術館に行くとこのタイルがいかに緻密に貼られたか解る。

この地中美術館にあるダレルの作品は傑作だと言われている。
「アフラム・ペール・ブルー」

プロジェクターで投影した作品だが、すごく光の美しさを感じる。

「オープン・フィールド」

4人程度で横並びになって階段を上り光の部屋に入って行く。光の色が色々変化する。


そして「オープン・スカイ」
残念ながらこの日は全くの曇り空で見上げた空は厚みのない画用紙のような色


圧巻はウォルター・デ・マリアの「タイム/タイムレス/ノー・タイム」

安藤建築と相まって何だか神殿のような教会のような荘厳さを感じる。
妥協を許さない作者の意気込みを感じる緊張感と安らぎが共存する空間だ。

階段を上がって上から観たところ

こういう作品は建築時に同時に制作をするのだからすごく見ごたえがあった。
来て良かった。

そこから奥に行くと草間彌生や李禹煥の新しい作品群に出会えるが次回に。





Club Seven anniversary20 ~すごく元気をもらった!~

2023-03-13 06:53:14 | 舞台、映画、DVD
3月はお楽しみ月、第二段。
シアタードラマシティの「Club Seven」の公演。
今回は20周年記念anniversary公演。
2003年から20年続くショーエンターテイメント。

写真はHPよりお借りしました。

主催の玉野和紀さんも64歳。私より一つ年上。すごーい。エネルギッシュ。すごい才能と子供のような心。
いつもクラブセブンの公演を観ると前向きになれる。気持ちが明るくなる。励まされる。
これぞエンターティメントの極意。

今回はたくさんの観客の方がオリジナルペンライトをお持ちになっていた。

写真HPよりお借りしました。

私が観たのは大阪公演のトリで、西村さんも当然の事、中河内さん、吉野さん、東山さんの私の好きな人ばかりで久しぶりの上口さんのメンバー。女性は香寿たつきさん、実咲凛音さん。
いつもにましてバカバカしく笑えました。でもいつも時代を捉えた場面が出てくるのがこの公演の特徴。玉野さんのセンスが光る。
第一部の最後の歌がすごく沁みました。

五十音メドレーも圧巻で、踊って歌ってパワー爆裂でした。
最後の挨拶で玉野さんが4年前にご病気なさって治療しながらの連続公演だったそうだ。

思えばコロナ禍で一昨年は取ってもらったチケットをキャンセル。
今年は満席の観客。ようやく日常が戻ってきた実感がする。



ちょうどいい気候だったのでこの日もお着物で出かけました。
帯の結び方が少しわかってきました。