最近ピカソの恋人だったフランソワーズ・ジローさんが100歳で亡くなった。
彼女がカールトン・レイクとの共著でそのピカソとの日々を書いた本があるのを知った。
「ピカソとの日々」
初版は1964年である。最初の邦訳は1965年に出版されていた。
改めての邦訳は2019年。
読み始めて止まらなくなった。
まず、彼女の聡明さ、記憶力の良さ、公正さ、客観性、抑制、芸術に対する感性。
そしてユーモア、前向きさ、力強さ、気持ちの暖かさ、そんな人となりに完全に引き込まれた。
それと読みやすい野中邦子さんの訳にも助けられた。
初めは300ページ越え、二段組に「うえー」となったが、まずピカソとの出会いから同居に至るまでの彼女の気持ちの動きがとても興味深く引き込まれた。育ちの良さと一人っ子で父親との確執を抱えたソルボンヌ在学の才媛は学業は何の苦もなく成績を上げることができるが、絵に関してでけは一筋縄ではいかない。
ピカソとは会った頃から「同じ言葉で話すことができた。」という一文がある。ピカソも同種の人間だったのだろう。
ピカソに芸術のミューズとして何人もの女の人がいるが、結婚したのは最後のジャクリーヌ一人。それも自ら去っていったフランソワーズに対する当てつけだったらしい。フランソワーズ以外は子はなしたが同居はしなかったそうだ。
なんと放漫でいやな奴だと思った。マティスをはじめとしてライバル、ブラック、シャガール、詩人のポール・エリュアールなど友達関係も大変だったようだ。文中に書かれている闘牛に行くくだりなんて本当にややこしい性格だ。
でも印象派の画家たちとお互いの作品を通してどのように交流し、そこで得たアイディアをピカソが作品に活かしたかということが手に取るようにわかるのも凄い。
ピカソに取って自分の作品が第一で、その他は後回しにされる。その過酷な生活の中で二人の子供を産み育てるフランソワーズは凄いなと思えた。
自分の才能も花開かせ、画家として成り立ち、別れてもピカソに対する愛情や感謝の念は変わらず、その後、ポリオワクチンを発明してその利益を受け取らなかったジョナス・ソークと最後まで添い遂げた。
圧巻の300ページ越えでした。
今年初めてのスイカマルガリータ
蒸し暑いです。
昨日の晩御飯は鳥中手羽の甘酢煮、中華スープ、枝豆、焼きズッキーニ、人参の糠漬け、枝豆。
彼女がカールトン・レイクとの共著でそのピカソとの日々を書いた本があるのを知った。
「ピカソとの日々」
初版は1964年である。最初の邦訳は1965年に出版されていた。
改めての邦訳は2019年。
読み始めて止まらなくなった。
まず、彼女の聡明さ、記憶力の良さ、公正さ、客観性、抑制、芸術に対する感性。
そしてユーモア、前向きさ、力強さ、気持ちの暖かさ、そんな人となりに完全に引き込まれた。
それと読みやすい野中邦子さんの訳にも助けられた。
初めは300ページ越え、二段組に「うえー」となったが、まずピカソとの出会いから同居に至るまでの彼女の気持ちの動きがとても興味深く引き込まれた。育ちの良さと一人っ子で父親との確執を抱えたソルボンヌ在学の才媛は学業は何の苦もなく成績を上げることができるが、絵に関してでけは一筋縄ではいかない。
ピカソとは会った頃から「同じ言葉で話すことができた。」という一文がある。ピカソも同種の人間だったのだろう。
ピカソに芸術のミューズとして何人もの女の人がいるが、結婚したのは最後のジャクリーヌ一人。それも自ら去っていったフランソワーズに対する当てつけだったらしい。フランソワーズ以外は子はなしたが同居はしなかったそうだ。
なんと放漫でいやな奴だと思った。マティスをはじめとしてライバル、ブラック、シャガール、詩人のポール・エリュアールなど友達関係も大変だったようだ。文中に書かれている闘牛に行くくだりなんて本当にややこしい性格だ。
でも印象派の画家たちとお互いの作品を通してどのように交流し、そこで得たアイディアをピカソが作品に活かしたかということが手に取るようにわかるのも凄い。
ピカソに取って自分の作品が第一で、その他は後回しにされる。その過酷な生活の中で二人の子供を産み育てるフランソワーズは凄いなと思えた。
自分の才能も花開かせ、画家として成り立ち、別れてもピカソに対する愛情や感謝の念は変わらず、その後、ポリオワクチンを発明してその利益を受け取らなかったジョナス・ソークと最後まで添い遂げた。
圧巻の300ページ越えでした。
今年初めてのスイカマルガリータ
蒸し暑いです。
昨日の晩御飯は鳥中手羽の甘酢煮、中華スープ、枝豆、焼きズッキーニ、人参の糠漬け、枝豆。