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遊びをせんとや

毎日できるだけアンテナを張って
おもしろがりながら楽しみたい。
人は「遊びをせんとや生まれけん」です。

親との付き合い方 ~リズムが出てきてお絵描き再開~

2023-05-10 06:28:52 | お絵描き
実家への食事作りもリズムが出てきた、食材も結構無駄なく繰りまわしができるようになってきた。
母もデイサービスのおかげで他の人とおしゃべりしたり、規則正しい生活が少し戻り、ちゃんと靴も暑くなってきたらサンダルとか履いてTPOで選べるのは凄いなと思う。

晩御飯を作っておいておくと「あんたも忙しいのに。いいよ。」と何度も言うが、「仕事を完全に辞めたら時間は一杯あるから。」と言ってもピンとこないみたい。
それでもかなり食欲も戻ってきて、冷蔵庫の物がコンスタントに無くなっていく。野菜は減り方が少ないけれど。

私もボチボチお絵描き再開。



ガラっと色見が明るい植物を。
午前中少しずつ描いている。
描いてもなかなか上達しないし、決して上手くない。集中力も続かない。
でも時間があると紙に向かうのは岩絵の具の色の美しさに惹かれるからだろうとこの前気がついた。
仕事をしている時に「あー毎日美しい物だけを観ていたい。」と思ったことがある。
何とも言えない岩絵の具の美しさに出会えたことは幸福だった。

昨日の晩御飯は鶏手羽の甘酢炊き、サラダの残り、玉ねぎ中華スープ、長浜で買って来た赤こんにゃく、蓮根、ごぼう、にんじんの煮物。




私の好きな作業 ~三千本膠を煮る~

2022-11-12 07:19:25 | お絵描き
膠液が無くなったので作ろうと前の日から久しぶりに三千本膠を砕いて膠鍋に水を入れて冷蔵庫に入れておく。

今日の朝、ふやけた膠を湯煎にする。
すぐに解けてくる。

こういう作業が日本画を描く時には付き物だが、この時間が好きだ。
胡粉をすり鉢ですりつぶしたり、膠液を混ぜてこねたり。
料理に少し似ているかもしれない。

できた膠液を容器に移し冷めたらまた冷蔵庫に保存。

今日はじっくりお描き。

七条の画材屋さんと空也上人像

2022-08-10 06:48:27 | お絵描き
京都に行くなら、何故か膠を煮るユキヒラだけが見当たらないので欲しかった。
ネットであらかじめ下調べをして、大学時代によく通った市立京都芸大があったところの前の画材屋さんエビスヤさんに行くことにした。
月曜日、9時から開いている。

京都河原町から市営バスに乗った。智積院の前に着く。
そこから歩いて1分。

エビスヤさんは健在で、まるでそこだけ時間が止まったようにあった。
ユキヒラを選び、岩絵の具を選び、岩絵の具は一両ずつ量り売りだというのも変わっていなかった。
これが私が買った小さいユキヒラ



岩絵の具は一割引きだった。絵具を袋に入れてもらい、お店の人に「遠くからですか?」と聞かれたので「大阪です。」と答える。
「大学の時によくここで絵具を買ったので退職してまた描きだしたので来ました。」というと「そうですか。同級生に方どなたがいてはった?」と聞かれたが、とっさに名前が出てこなかった。お店の人が「U先生?」とおっしゃったので「そうです。そうです。」と言うと「まだお元気にしてはります。」ということだった。すでに90齢をとっくに超えてらっしゃるという。「そうなんですか!」と私は感嘆の声をあげた。私の恩師は奈良で日本画を描いてはるU先生です。あの頃は50台くらいだったと。
「お電話でも絵具は送りますから。」「よく京都には来るので今日も南座に来るついでに」と言うと「ああ玉三郎さんの公演ね。」と言う会話を快くしてお店を後にした。

芸大跡は門が閉ざされて中の校舎もそのままで、うっそうと木々が茂っていた。

この中に足を踏み入れたのは2回くらいだ。
初めは受験の日。動き回るひよこと格闘して大きなカラスのようになったデッサンも今では笑い話と化した。
ちなみにネットで調べてみると元芸大のあった土地は智積院がお買い上げになったようだ。
そして桂の方に移転して来年度京都駅の東側に戻ってくるという市立芸大。なんだかである。

次は普通の時に訪れたが、そこかしこにたたずむ芸大生はまるで異星人のように思えた。(すごいという意味で)
なんだかサンクチュアリな病院のような雰囲気の門の前に少しの間たたずんだ。

そこから熊野神社の前まで歩いてバスに乗り今度は五条坂まで。
月曜日なので博物館、美術館めぼしいところは休館。
行先は六波羅蜜寺。その手前のサガンという古民家を改装したカフェでアイスラテとベーコン、レタス、トマトのハンバーガーサンドを食べる。


  

どんどんお客さんが入ってきて満席になっていた。

すぐそこの六波羅蜜寺の宝物館の「空也上人像」が観たかったのだ。
写真は撮影NGなので、、、。

画像はHPよりお借りしました。
写実的な鎌倉の像。あの時代にこの像を観た民衆は恐れ入ったと思う。
現代の私でもそう思うから。

もう一つ印象に残った立像

地蔵菩薩立像何ともいい神秘的なお顔で定朝作、平安時代である。左手に髪の毛を握っているので鬘掛地蔵とも呼ばれている。

人で賑わっていた六波羅蜜寺

を後にして

ここから四条大橋までは建仁寺を抜けていけばすぐだ。

建仁寺のお庭の蓮

祇園の雰囲気を楽しみながら横道を抜けて行く。
鍵善のギャラリーで辻村史郎の陶芸展をやっていたが当然休館。観たかったな。

短い時間ですごく満足した京都行だった。



胡粉という不思議な絵具 

2022-08-06 07:02:29 | お絵描き
今週は半日、仕事がある以外、お出かけの予定がないので、私にしては着々とお絵描きが進む。

ふやかした粒膠はお鍋で煮てこのような状態で冷蔵庫に。

描き始めの膠なのでかなり固め。

毎日スプーン一すくいずつ絵具皿に出す。
レンジで10秒チンして。

「日本画を描いている。」というと、皆さん絵絹にサラっと描いたあれを想像される。

一言、日本画と言えどもである。
私は学生時代に学んだ手順に沿ってしか今は描けない。
でも小下絵から一息にコピーしました。転写用に。そこはそれ、文明の利器を使う。

転写紙の裏を鉛筆で黒く塗りつぶして、和紙にボールペンで写す。

それを墨で骨描き。ここであれ?写す前に下塗りしたかなーと思ってネットで確認。
いやいややはり、先に骨描き。

そこで登場なのは胡粉という絵具。
色は白です。少し固まった物をすり鉢でゴリゴリ粉末にします。
そこへ濃いめの膠を入れて絵具皿で人差し指の腹でなじませます。
膠が十分、胡粉に練り込まれるように。学生時代は50号くらいが最低の大きさなので結構大量にこの胡粉が必要となります。
チューブからぶちゅと出してというわけにはいきません。
今回はそこへ初めから水干絵具を混ぜます。所謂泥絵の具です。この水干絵具や顔彩を日本画の絵具だと思ってはる方が多い。

平刷毛でサーと塗ります。

2枚のうち一枚は二色に分けました。


骨描きの墨の線は消えません。不思議と。
そこで完全に乾かせます。

今回はネットで見るとこの後、白い花を描くのに、胡粉をそのまま使っていたので、白い部分は下塗りと同じように胡粉にほんの少しの水干絵具を混ぜて塗りました。

胡粉、不思議な存在です。貝殻を粉末にして作られていて日本人形のお顔とかによく塗られています。

完全に下塗りが終わったらここから日本画絵具のスター、岩絵の具が登場です。

絵の道具の解凍

2022-08-03 06:40:25 | お絵描き
遊びの7月が終わり、7月最終日から4日間は取り立てて予定がない。
ここに来てコロナ感染急拡大だし、大阪は高齢者は出歩くななのでちょうどいい。

これだけまとまって時間があると旅の疲れもとれたので、お揉むろに整理してあった日本画の道具を取り出してお絵描きを開始することにした。当初、完全退職してからという気もあったが、何となく描いてみたいモチーフに出会ったので自分の気分を重視して始めることにする。
お金はかけたくないのであるもので、、、。
初日、まずはパネル作り。
ベニヤはまず、ある。パネルを作るのにないのは1.5㎝くらいの角材。これだけはホームセンターに買いに行く。
当然、自分で切る。錆びた小さなのこぎりがあったのでベニヤをまず切り、角材を切り材料を整える。
もっと切れ味のいい鋸があったら楽しいのにと思う。私この鋸を引くというのが案外好きである。血筋ね。

切った材料を組み立て、ボンドで貼り合わせ、このボンドも子供の工作用が残っていて使用可。一生使う分だけあるような気がする。

キリで穴をあけておいてすごく短い小さな釘を打つ。
角材が曲がっていてどうしても少しいびつになるし、切って短くなるという計算も今一だったので少し隙間ができるが、角材も割れず
何とか使用に耐える木製パネルの出来上がり。

和紙は日本画用麻紙。これもかなり前の分が残っていてちょうどいい感じ。
2日目に和紙を水張りする。
一晩置くときれいに乾いて完成。3枚できました。


そして昨日は朝からドーサを引く。
粒膠はあった。ミョウバンもあった。(あるんだなんでも)ネットで分量を確認し、膠を溶かし、ミョウバンをすりつぶし、ドーサ液完成。
さっそく、貼った和紙に刷毛で塗る。
このドーサ、一見めんどくさいのだが、や実際めんどくさいけれどこれを引いておかなければ当然、和紙に水がしみるので日本画は描けない。ミョウバンは発色をよくするためだそうだ。改めて知った。入れすぎると画面がキラキラする。この一連の修行のような作業が自ずから逸る描く気持ちを落ち着かせるいい時間となる。

これで一応準備は整った。

その間に、写真を元に構図を決めて小下絵に取り掛かっている。
午後から和紙が乾いたら草稿図を描き始められる。
まだまだ、道のりは遠いが、中々夢中になれて楽しい。
一日3時間くらいの作業がちょうどいい。楽しいけれど根を詰められない。歳行ったから。
気分の赴くままに取り組んでいこうと思っている。

それにつけてもここまでよくこれだけの絵の道具を捨てずにきたものだ。
基本、大学時代の道具。
独身時代に一度引っ越して、結婚して三度引っ越したがプラスチックのボールもよく取ってあった。
良かった。

今日からの下塗りに備えて、粒膠を水につけて当然冷蔵庫に入れる。