遊びをせんとや

毎日できるだけアンテナを張って
おもしろがりながら楽しみたい。
人は「遊びをせんとや生まれけん」です。

映像で観る世界史

2011-02-28 04:51:11 | 舞台、映画、DVD
 以前にもここにも書いたが仕事をするって本当に
責任を負うこと。とても気の張る仕事が立て続けにあった先週。
おまけにどうやら風邪をひいたようだ。
熱は計ってもしょうがないので計らないが
胸のあたりにこもっているような気配がする。

 咳が止まらない。全身がだるい。

でも休めないのでなんとか山場を乗り切る。

 木曜日、早めに帰宅。明日が娘の受験なのと揚げ物いやの
息子は後期試験が終わって「晩御飯いらんで。」というので
とんかつを揚げる。娘はエビフライ。早寝。
 金曜日は早めに帰宅。早寝。

なんとか土曜日。天気は快晴。
思い切って昼から娘とだんなで久しぶりに映画を観に行く。

「英国王のスピーチ」

 誠実な人物を演じたら右に出るものなしの
私の好きなコリン・ファース


                                 
 


吃音を克服する英国王ジョージ6世役。要は現エリザベス女王のお父さん。
 王妃役は久しぶりに癖のない役のヘレナ・ボトム・カーター









 吃音を治すドクター役に「シャイン」の名演技のジェフリー・ラッシュ    







気の弱い、生育暦に問題のある国王がなんとか
あの時代のイギリスの国を背負って立とうと
いう気概が伝わってきた。
後半、涙涙だった。よかった。
ダンナの横の人は寝息を立てていたが、、、、。

 いかにあの頃(第二次世界大戦)スピーチが重要なものであったか
 
あの煽るようなヒットラーのスピーチがドイツ国民の
 心を捉えたんだろうな。


 
ダンナが4本のDVDを購入。
「300」
  


「レッドクリフ」



「トロイ」




「史上最大の作戦」

「このラインナップは何?」
「うん、映像で学ぶ世界史。」
「なるほど。」
そこで土曜日の晩、家族そろって「史上最大の作戦」を観る。

かの有名なノルマンディー上陸作戦のお話。
出てくる役者がすごい。ジョン・ウエイン、ヘンリー・フォンダ、
ロバート・ミッチャム、その他もろもろ。

 場所も「これサンマロの裏の海岸やで」とダンナ。

 そうかー。数年前実際に訪れた海岸は
夏でも寒かった。きれいだったけどね。
あの対岸に無数の連合軍が舟で攻撃を仕掛けたのね。
たくさんの犠牲者の血で海が真っ赤に染まったそうだ。

後日、息子が「300」を観ているのをちらっと横から観る。
妙に迫力のある画面はCGの効果ね。
これは古代ギリシャのスパルタ軍のお話なんだとやっとわかる。
300しか兵がいないという少数精鋭の軍のお話だったんだ。

紀元前も20世紀の第二次世界大戦も敵と対峙して戦うというのは
同じだったんだ。と思う。
剣が銃になり、やりが戦闘機になっただけなんだ。

しんみりと生きてるのがこの時代、
この国で本当によかったと心底思う。

怪我の功名、ひょうたんから駒、失敗は成功の元、災い転じて福となす

2011-02-12 07:17:12 | 美術教育
 3年生の授業。
採点しようと冬休の宿題にしていた篆刻プリントを持ち帰る。
5クラス採点してひと段落。

 次の日にうっかり持って行くのを忘れる。
「どうしょー!!!!」篆刻プリントがないと作業が進まない生徒
が何人もいる。おまけに席替えの用紙も忘れ、発表できない。
こういうミスは若い頃はよくあったが
年齢を重ねると用心深くなるので最近はなかった。


 さて、それも気が着いたのは授業20分前。
そこで、美術の実力テストをすることにした。
A4版プリントを作成。
お題は「不思議な卵」を考え、自分の手と組み合わせて
画面を構成しなさい。
 採点観点(必ず事前にどのポイントで採点するかを
全員に告げる。)は

 ①不思議な卵でどのような発想をするかという想像力

 ②自分の手を描く描写力

 ③効果的な構図を考える構成力


 時間は40分。画材は鉛筆、シャープペンシル

 席は苦肉の策で実力テストだから出席番号順

 3年のメインの教材は「木彫組み合わせパズル」
 1年から色々教えてきた内容が全て網羅されているので
 理にかなっていると思っていた。

 しかし、今年の生徒から「絵の上手な生徒には工作ばかりで不利だ。」
 工作いわゆる工芸分野ですね。
 という意見が珍しく出た。1学期の教材は自分人形なので塑像。

 「それも一理ある。」という思いが少し頭のどこかにあったのだろう。
 
 そういう説明をしたら生徒も納得顔。

 最初のクラス驚くほど静かに鉛筆を走らせている。

 質問は受け付ける。「両手を描いてもいい?」
 
 「いいよ。」というとそのクラスは両手が描かれたものが多くなる。
 (日本人やなーと思う。いわゆる流されやすい。)

 年賀状の宿題は本当に丁寧に描いてきたS君。
 5教科の勉強はとてもよくできる。

 描いては消し、描いては消し、8分前でもプリントは真っ白。

 「もうすぐ、公立高校の入試だから、国語の作文なんかは
  時間配分を考えて何とか完成させることも必要やで。」
 
 と全員にアドバイスする。

 終わって、みんながみんなの作品を観に前の教卓に来る。
 なかなか面白い作品が多い。
 S君もなんとか完成。

 次のクラス、またまた黙々と作業。ここは質問攻めの
 生徒が一人、それにも丁寧に答える。こういう生徒がいると
 他の生徒のヒントにもなる。

 終わってから「題名つけてん。」と一番前の生徒が言う。
 「どんな?」
 彼の画面は一面暗い。真ん中に卵、
 画面の四方八方から手がその卵に伸びている。

 付けられた題名は「戦争」
 決して上手い描写の絵ではなかったが
 どーんと伝わってくるものがあった。
 そうか題名を付けることもありかーと
 生徒に気づかされる。
 2~3日経って村上春樹のエルサレムのスピーチを
 思い出した。「壁に柔らかい卵がぶつかっていく」
 という話。

 生だったら薄い殻の中に包まれた危うい液体。
 ゆで卵だったら(どうしてかゆで卵が思い浮かんだ)
 それ全体が柔らかい存在。
 
 彼の描いた中心の卵は一人では心もとない
 自分という人間の存在なんではなかったのかな?と
 ふと勝手に考えた。
  
 女子の影に隠れておとなしくしていた男子も
 少し成長したなーと思う。

 生徒と教師、お互い教えられることがあって
 なかなかいい教材だった。

国技というロマン

2011-02-05 20:29:58 | 日々のあれこれ
 大相撲が又八百長事件で揺れている。
八百長。昔からあったよね。
そうとしか思えない。

 かれこれ30数年前。大学生の頃。相撲はおもしろかった。
大鵬というクゥオーターの力士もいたにはいたが
その他は生粋の日本人力士ばかりだったと思う。

 いつも肝心な時に負けないにくたらしい北の湖(うみと読む)
見た目もしぶい輪島 九六大関と呼ばれた小兵の貴乃花(もちろんお父さん)
ワイルドなウルフ千代の海 
 
 だいたいあの小柄な貴乃花がどうにか大関を保てたのも
昔からくさいとにらんでいた。(ごめんなさい貴乃花関のファンの方々、
同級生のK君)

 国技である相撲のストーリーを維持するために色々影での苦労があったのでは?

 私たたち大学生でも場所時は一日前の取り組みを話題にするくらい
一般的だった。今のサッカーくらいの人気はあったような気がする。

 その国技といわれる物の影の脚本が携帯電話という神器のために
あからさまに暴かれてしまったというのが本当の所ではないのだろうか?

 昔の電話なら盗聴され録音されていなければなんとかごまかせた
物を、、、。

 相撲というロマンはすでに終焉を迎えたような気がする。