小さな幸せ
8月6.8日の2日間、かやのみこども園の母体となる勝願寺の梵鐘を子どもたちが「平和」を願い一人ずつ鳴らしました。
高いところにあるので、脚立にのぼって1回ずつつきました。
「どんな気持ちでついてるの?」と尋ねると、「友だちに優しくするよ」と答えてくれました。
本堂の前で手を合わせる子どもたち。
戦争の怖さを経験したことのない私たちですが、こんな自分にも「できることは何か?」を問いながら
保育という仕事に向き合っています。
本来、子育てはとてもシンプルなものだと思うのですが、文明の利器が進歩すとともに複雑になっていくような気がします。
地球温暖化により、子どもたちが暮らす毎日が安全確保のためにあそびが制限されたり閉鎖的になったりしています。
夏は暑いから水遊びをするのに、暑さ指数をを気にしながら外あそびをし、プールに入る時間も制限されます。
子どもたちの夏の楽しみが半減されてしまっていることを残念に思います。
子どもたちには、汗をかいて自分で体温調節できる体になってほしいと思うので、室内でしっかりと体を動かして遊び、
「楽しかったね」という経験と体温調節ができる体作りを考えて保育をしています。
汗をかいたら汗を拭いて着替える、喉が乾いたら水筒のお茶を飲む、疲れたら少し横になり疲れを癒すなど、「生きる力」は
こんな経験を通して身に付いていきます。 エアコンの効いた部屋で静かに遊ぶだけでは、子どもたちの心も体もひ弱になってしまいます。
いろんなことが心配で時折不安になりますが、コツコツ向き合っていくしかないと思います。
そんな中で、子どもから発せられる一言や行動に、感動をもらっています。
今年小学校1年生になった卒園児が、可愛い袋にアサガオの種を入れて「ぼくのアサガオの種です」と
言って持ってきてくれました。
小学校の生活の時間に育てたアサガオが咲き終わり、収穫した種でしょう。
「色は何色だった?」と尋ねると、「むらさきだった」と教えてくれました。
来年の6月頃に園庭のプランターに植えてみようと思います。 楽しみです。
夕方には、延長保育をしている子たちが、園庭の花の水やりを手伝ってくれます。
また、給食で出たすいかの種を持ち帰り、家の庭先に植えたことろ芽が出て実がなるのを楽しみにしていると教えてくれます。
何気ないことで一緒に笑ったり困ったり、日々の園生活の中で味わう「小さな幸せ」が保育者を支えてくれているのだと思います。
この夏に購入した絵本の中の1冊です。
「絵も味のある可愛さで、お話もシンプルで共感できる」、そんな絵本で気に入っています。
お子さんと一緒に読んでいただけると嬉しく思います。
「小さな幸せ」をありがとう。