算太郎日記

日々の日記を綴ります

「八十日間世界一周」(ヴェルヌ著)を読む

2023年05月28日 | 日記
「八十日間世界一周」(ヴェルヌ著)を2週間ほどかけて読んだ。これまで外国文学にはあまり食指が動かなかったが、読書会で紹介されたこともあり読んでみることにした。

読み始めると、一挙に物語の世界に魅了された。主人公のイギリス人紳士であるフォッグ氏が、80日間で世界一周できるかという賭けをする。次々と立ち現れる難題を乗り越えていくハラハラドキドキ感満載の物語の展開がまず魅力的。次に登場人物が魅力的。役割に応じた個性を発揮し、物語を豊かにしている。また、空想的なストーリーの中で、立ち寄る世界の街の様子や移動手段となる乗り物の様子など結構リアルに描かれていて、物語に深みと説得力を与えている。物語の中で世界の地理や歴史を学ぶ楽しさがある。

というわけで、外国への旅行などに全く興味がない私も、主人公のフォッグ氏と一緒にワクワクしながら世界を旅行している気分になった。そして「人はたとえ、まったく意味がなくても、世界一周をするのではないだろうか?」という最後の一文の意味するところに思いを馳せている。




散歩

2023年05月19日 | 日記
最近サボり気味の散歩に久しぶりに出かけた。

五月晴れの中、いつもの散歩コースを一時間ほど歩く。新緑に彩られた周りの景色を確かめながら歩くと、自然と足取りも軽やかになる。

最近、仕事をはじめ諸々のことから追われるような生活になっていた。今回の散歩は、その不本意な流れに抗うという気持ちも何となくあった。

散歩の後半は、日差しが結構強くなり、足取りもかなり重たくなっていった。なんとか家に着くと、心地よい疲れの中で、気持ちが和らぐのを感じた。

地震

2023年05月09日 | 日記
能登半島で大きな地震が起きました。お亡くなりになられた方には、心よりお悔やみ申し上げます。また、被災されている方々が一日も早く安心した生活ができますようにお祈り申し上げます。

改めて、この国は地震国で、いつどこでも地震が発生する国なのだということを考えさせられた。自然災害では日常の生活が一瞬にして奪われ、個人の努力ではどうしようもない被害を被ることが起こる。そんな時には、国が責任持って速やかに援助を行って欲しい。被災した人々全員が、「これで明日からまた希望を持って生きていける。」と納得できるように。

「西部戦線異状なし」を観る

2023年05月06日 | 日記
気になっていた「西部戦線異状なし」という映画をNetflixで観た。

この作品、1930年に制作されていて、アカデミー賞も受賞している。観たのは、昨年Netflixで配信された新しい作品だ。

第1次世界大戦下のヨーロッパ。17歳のドイツ兵パウルは西部戦線に赴任する。そこで、修羅場と化した前線の悲惨さを体験する。戦場にあるのは、飢えと恐怖と絶望だけ。若い命が次々と無残に散っていく。

一方、前線には行かず命令を下す人間たちは、暖かい部屋で酒を飲みながら、上品な食事をたらふく食っている。その光景を見せられた時に、言いようのない強烈な怒りが沸き起こる。そして、ラストの悲惨な結末に胸が苦しくなる。家族のもとに帰りたかったであろう若者たち。戦争さえなかったら、人生を全うできたであろう若者たち。

いつの時代も、前線に行って戦わない連中が戦争を始める。だから、絶対戦争を始めさせてはいけない。今も、何かと戦争の準備をしたがる声が大きくなる中で、「どうしたら戦争をしないで済むか。」と考えることに知恵を出し合いたい。

日記

2023年05月05日 | 日記
連休中に普段読めない本を読んでみようと、永井荷風の「断腸亭日常」を図書館から借りた。

荷風氏の日記であるこの本は、読み物としても記録物としても面白いという評価があるので、以前から読みたいと思っていた。いざページをめくると、漢文調で綴られたその文章には見慣れぬ漢字がやたらと並んでいる。漢字を調べながら読み進めようとするが、調べる漢字が多すぎる。内容は難しくないようだが、これでは前に進めずストレスがたまりまくる。もう少し平易な現代語で書かれている「断腸亭日常」はないのだろうかと思ってしまう。

そう言えば、私の父も生涯日記を綴った人であった。その内容は、日々の生活の記録的側面が強い。日常生活の事実が並んでいる中で、たまに、「寂しい」「嬉しい」といった言葉を目にすると、なんだかドキリとしてしまう。それは、きっと父の心の中を覗いてしまったように感じるからだろう。