算太郎日記

日々の日記を綴ります

「八十日間世界一周」(ヴェルヌ著)を読む

2023年05月28日 | 日記
「八十日間世界一周」(ヴェルヌ著)を2週間ほどかけて読んだ。これまで外国文学にはあまり食指が動かなかったが、読書会で紹介されたこともあり読んでみることにした。

読み始めると、一挙に物語の世界に魅了された。主人公のイギリス人紳士であるフォッグ氏が、80日間で世界一周できるかという賭けをする。次々と立ち現れる難題を乗り越えていくハラハラドキドキ感満載の物語の展開がまず魅力的。次に登場人物が魅力的。役割に応じた個性を発揮し、物語を豊かにしている。また、空想的なストーリーの中で、立ち寄る世界の街の様子や移動手段となる乗り物の様子など結構リアルに描かれていて、物語に深みと説得力を与えている。物語の中で世界の地理や歴史を学ぶ楽しさがある。

というわけで、外国への旅行などに全く興味がない私も、主人公のフォッグ氏と一緒にワクワクしながら世界を旅行している気分になった。そして「人はたとえ、まったく意味がなくても、世界一周をするのではないだろうか?」という最後の一文の意味するところに思いを馳せている。