算太郎日記

日々の日記を綴ります

突然消えた映画

2022年08月12日 | 日記
BSで放映された「ヒトラー最後の12日間」という映画を録画して観た。

この映画、独裁者ヒトラーのベルリン地下壕での最後の日々を描いている。
連合国軍・ソ連軍からいくら追い詰められても、戦況を客観的に理解しようとしないヒトラーは、耳障りの良い部下からの進言しか聞こうとしない。部下もヒトラーが激高するのを恐れ正確な情報を言えない。

ヒトラーは激しく机を叩きながら、「・・・国民が破滅したとしても、それは自業自得だ!」と言い放つ。狂気に満ちた彼の目に見えているのは、ナチズムにより築き上げた第三帝国とその総統たる自分自身の栄光しかない。国民の将来などには一欠片も思いを寄せていない。きっと、どこの国の独裁者も同じなのだろう。だから、戦争を始めてしまったらなかなか止められない。・・・とかなり感情を昂らせて画面に観入っていた。

と、その時、突然TVの画面が明るくなりニュース番組が流れ出した。一瞬何が起こったのか分からず、「エッ、エッ」と頭が混乱した。
そう、録画が終了してしまったのだ。それも、もう少しでクライマックスを迎えるという直前で。

録画できる容量が満杯になってしまったらしい。常々、「見終わったら消しておいて。」と妻から言われていたのをスルーし続けた罰があたってしまった。

久しぶりの映画

2022年08月07日 | 日記
「アプローズ、アプローズ!囚人達の大舞台」という映画を観た。

映画館で映画を観るのは久しぶりだ。
最高気温が34度。痛いような陽射しの中を歩き、空調の効いた映画館の中に入ると、それだけで幸せな気分になってしまう。更に平日の昼間とあって、観客はまばら。映画館には申し訳ないが、観客席を独り占めしたようで気分がいい。

「囚人達の大舞台」というタイトルに魅せられて観に行ったこの作品。大正解だった。

家庭の問題を抱え、見た目も冴えず、演劇への情熱だけで生きているような売れない俳優の演出家。その彼が、一癖も二癖もある囚人達と難解な不条理劇「ゴドーを待ちながら」に挑んでいく。まず、囚人達とゴドーの組合せに強烈なカウンターを喰らった様な感じになる。様々なトラブルを重ねながら公演を重ねていく。囚人達は舞台に立ち、観客から拍手をもらうことで、役者として成長していく。

そしてラスト。今までにない大舞台に立つことになる。このラストが素晴らしかった。予定調和でない結末に胸を熱くせずにはおられなかった。

映画館を出ると、相変わらず夏の日差しは強かったが、海からの風と映画の感動が、異常な暑さを少しばかり和らげてくれた。