聖徳太子 続き
釈迦が、生命の真実を明らかにした、法華経の説法を始めた時、
その場にいた五千人の弟子が、
釈迦に一礼して、いっせいに立ち去った。
彼らは、釈迦の弟子の中でも優秀で通っており、
自分たちは釈迦の教えを、すでに学び尽くしており、
これ以上教わることはないと、思いあがったのだ。
釈迦は彼らが立ち去るのを、黙って見ていたが、
立ち去るのを、見届けてから、
「まだ悟りを得ていないのに、すでに得たと思う慢心したものたちは、
いま去って行った。
ちょうど今、かって説かなかった未曾有の法を説く時が来た。
長年秘密にしてきた、本当のことをこれから教えよう」
と言って、生命の真実を明らかにした教えである、
「妙法蓮華経」の説法に入るのだ。
生ずべき始めもなければ、死すべき終わりもない、
自他彼此( 自分、他人、動物、植物、それ以外のもの )
の区別もなく
永遠に続く生命である、妙法蓮華経は、
言葉で説明することも、心で想像することも出来ない、
不可思議な法 (妙法 )である。
慢心した弟子たちに、妙法を教えても信じることができず、
逆に不信の心を起こすだろう。
妙法を信じられず、それに違背すれば、
苦しみ悩む境涯に陥るので、彼らのためには、
かえってよかったのだ。
これで心おきなく、秘密の法を説くことが出来る。
と釈迦は思った。
釈迦は、
「この妙法は信じがたく、理解しがたいが、
少しでも法を聞いて、歓喜する人の功徳は、
仏の智慧をもっても、量り切れないほど大きいのである」
と言って、去らずに残って法を聞く弟子たちを、
褒め称えている。
横道になるが、
全インドを統一したマウリヤ王朝の、アショーカ大王、
中国、隋の文帝、日本の聖徳太子はいずれも名君主として、
世界史に名を残している。
三者の共通点は、武力によらず法によって国を治め、
平和で文化的な国家を築いた点だ。
そして法治の根本にしたのが、法華経で、
民衆を大事にする、慈悲の政治を行った。 続く.
釈迦が、生命の真実を明らかにした、法華経の説法を始めた時、
その場にいた五千人の弟子が、
釈迦に一礼して、いっせいに立ち去った。
彼らは、釈迦の弟子の中でも優秀で通っており、
自分たちは釈迦の教えを、すでに学び尽くしており、
これ以上教わることはないと、思いあがったのだ。
釈迦は彼らが立ち去るのを、黙って見ていたが、
立ち去るのを、見届けてから、
「まだ悟りを得ていないのに、すでに得たと思う慢心したものたちは、
いま去って行った。
ちょうど今、かって説かなかった未曾有の法を説く時が来た。
長年秘密にしてきた、本当のことをこれから教えよう」
と言って、生命の真実を明らかにした教えである、
「妙法蓮華経」の説法に入るのだ。
生ずべき始めもなければ、死すべき終わりもない、
自他彼此( 自分、他人、動物、植物、それ以外のもの )
の区別もなく
永遠に続く生命である、妙法蓮華経は、
言葉で説明することも、心で想像することも出来ない、
不可思議な法 (妙法 )である。
慢心した弟子たちに、妙法を教えても信じることができず、
逆に不信の心を起こすだろう。
妙法を信じられず、それに違背すれば、
苦しみ悩む境涯に陥るので、彼らのためには、
かえってよかったのだ。
これで心おきなく、秘密の法を説くことが出来る。
と釈迦は思った。
釈迦は、
「この妙法は信じがたく、理解しがたいが、
少しでも法を聞いて、歓喜する人の功徳は、
仏の智慧をもっても、量り切れないほど大きいのである」
と言って、去らずに残って法を聞く弟子たちを、
褒め称えている。
横道になるが、
全インドを統一したマウリヤ王朝の、アショーカ大王、
中国、隋の文帝、日本の聖徳太子はいずれも名君主として、
世界史に名を残している。
三者の共通点は、武力によらず法によって国を治め、
平和で文化的な国家を築いた点だ。
そして法治の根本にしたのが、法華経で、
民衆を大事にする、慈悲の政治を行った。 続く.