叙事詩 人間賛歌

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人間賛歌 若い人の仏教教室 九十三

2008年01月19日 | 若い人の仏教教室
田中さん、
「先生、ケネディ元大統領は、尊敬する日本人として日蓮大聖人と
上杉鷹山をあげていると聞きましたが、
宗教家の日蓮大聖人と山形藩主の上杉鷹山では、立場が違うように思い
ますが、

ケネディ元大統領は二人のどんな点を尊敬されたのでしょうか。」

ジッチャン、
「さすが田中さん、よい質問ですね。

日蓮大聖人は鎌倉幕府の権力者に、国主になるものは民を親のように思
い、尊敬し大事にしなさいと勧告しているのだ。

また上杉鷹山は、領民あっての領主であり、領主のために領民がいるので
はないと考え、領民を親のように大事にしたんだ。
どちらも民が主で、王とか国の指導者は民を幸せにするために、手足となっ
て働かねばならないという、民主主義の原点に立っていたのだね。

アメリカは民主主義発祥の国で、特にケネディ元大統領はこれを重んじて
いたからね。
田中さん、答えはこれでよろしいでしょうか。」


田中さん、
「先生、よく分かりました。日蓮大聖人も上杉鷹山も、ケネディ大統領も、
偉い人だったのですね。改めて尊敬しました。」

ジッチャン、
「さて、前回、日本人は長いものには巻かれろ、
お上の言うとおりにしておれば間違いないという、お上信仰とでもいう
宗教を持っていたと話したね。

これの究極が、軍国主義者がデッチあげた国家神道だったと思うよ。

日本は神の国で、天皇を神とあがめ、天皇の治める国を守る天照大神を
国民のすべてが崇拝しなければならないという宗教で、違反するものは
法律で罰せられたのだ。

あなたがたは知らないだろうが、私の子供時代はそれがあたりまえで、
各家庭には天照大神の神札がまつってあり、
年に何回かは国の武運長久と戦勝祈願のために、学校全体で神社に
参拝していたものだよ。

私たちは疑ってはいなかったがねぇ。
余談だが、戦争で日本軍が占領したところはみな神社を建て、住民を
強制的に参拝させていたそうだがね。

つづく