(初心者でも幸せになれる法華経の教え)
日蓮大聖人が御在世の当時(鎌倉時代の初期)、仏教には八宗、十宗と
もいわれる宗派がありまして、
各々の宗が、我が宗が釈迦の教えを正しく伝える正統な宗である。と言い
合っていました。。
主だった宗派を挙げてみますと、
天台宗、真言宗、念仏宗、禅宗、華厳宗、律宗などで、天台宗を除いては、
釈迦が法華経に導くために人々を誘引する目的で説いた仮の教えであり
ます。
これを権経(ゴンキョウ・仮の教え)とも爾前経(ニゼンキョウ・法華経を説く
前の教え)ともいいますが、仮の教えをいくら修行しても成仏という最高の
境涯になることは出来ません。。。
みなさんの中にもいらっしゃると思いますが・・・
ナムアミダブツとか、ナムダイシヘンジョウコンゴウとか、
ナムシャカムニブツと。。
いくら唱えても、みんな権経の題目ですから成仏することは出来ないので
す。
成仏といいますのは、これからも度々出て来る言葉で。。。
自分の命(心)に具わっている仏界を現すことを言います。
前にも言いましたが、成仏とは仏になるという意味ではなく、仏界を開くと
いう意味で、元々自分に具わっているものを取り出すという意味でありま
す。
自分の心の中にあるものですから、他人はもちろん親兄弟や恋人であって
も自分に代わって開くことはできません。自分が仏に変わる以外にないの
です。
経文に、自我得仏来(ジガトクブツライ)というのがあります。。
これを普通に読みますと我(釈迦)仏を得て以来と読みますが、日蓮大聖人
は、我仏来(ガブツライ・仏の性分のこと)は自得なり。。。と読まれて。。
仏の性分は自分で得るのだ。と読むのであると教えておられます。
仏界とか仏の命と言いますのは、「偉大なるもの・・」というしか形容でき
ないほど偉大なものです。。
その偉大さを教えているのが法華経二十八品で、仏の命を褒め称える言
葉で満ちているのです。。
その偉大なるものを得るための修行法は、権経や涅槃経ではなく法華経
を修行するしかない。と教えているのが本文の意であります。
つづく
