普通な生活 普通な人々

日々の何気ない出来事や、何気ない出会いなどを書いていきます。時には昔の原稿を掲載するなど、自分の宣伝もさせてもらいます。

こんなことを考えた。

2011-08-06 02:08:29 | 普通な人々<的>な
 昔、役者をしていた頃。
 もう40年も前の話だが、芝居という表現の可能性を突き詰めていた。
 その結果、知り合いの役者とトラックに乗って東北・北海道を経巡った。個人の家の門前に乗り付けて、そこで一芝居。そして心づけ、おひねりをもらって次に移動する。
 つまりは規模の小さなドサ廻り。
 東北を移動中になんとしても金がなくなって、駐車していた空き地の裏山に分け入って青大将を捕まえて、食らったこともあった。
 六本木の地下通路で、一人芝居をしたこともある。喫茶店で突然芝居を始めたこともあった。喫茶店の客はいつの間にか自分の意思とは裏腹に、芝居の客となってしまう。六畳一間を芝居小屋にしてしまったこともある。照明を一切使わない(ろうそくのがんどうだけは使った)、科白もない芝居の興行を打ったこともある。
 なんだか楽しかったが、その行為自体では一銭にもならなかった。だからはじめは女優にももてたが、すぐ貧乏と気付かれて振られた。
 自分を売り込むということができなかった。それだけが残念だ。
 今度生まれ変わって、またぞろ芝居をしたいとなったら、是非自分を売り込む算段をしてみよう。
 なんだか、生産性の低いどうでもいいことを考えてしまった。


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