どれほど真剣に取り組まなければならないものか!
いまから20年ほど前に、およそ20年近いブランクを越えて、下北沢の駅前劇場で芝居をさせてもらったことがある。深田良介という文学座から悠木千帆(現在の樹木希林)らが立ち上げた六月劇場だったか、とにかく日本のアンダーグラウンド演劇のある部分を確実に担っていた男の作品。深田良介が「昭和の総括が終わっていない」とボクを誘ってくれたのだ。
一週間ほどの公演だったかな。ボクは、正直まったく科白も入らず、舞台上の段取りもおぼつかない状態で舞台に立った。いま考えれば顔面蒼白ものなのだが、その時のボクは、なんだか浮き足立っていて、なにをしていたのかも思い出せない。ただ、昔取った杵柄的な感覚だけで芝居をしたような気がする。その程度の取り組みでいい結果が出るわけもない。
自分の芝居がどれほど他のメンバーに悪影響を与えているか、肌でビシバシと感じながら千秋楽まで芝居を続けた。
あの時、皆どう思っていたのだろう? なんやこいつ!? と思っていたのだろうと思う。なめるなよ、と。
残念ながら、ボクはそうしたことへの配慮もなく、漫然と芝居を続けた。そして、いまでもあの時の芝居を振り返るたびに、冷や汗と、悔恨の繰り返しなのだ。取り返しがつかないのは承知。
だが、いま、また芝居がしたい。もう、あの時のようなことは決してないのだが。
いまから20年ほど前に、およそ20年近いブランクを越えて、下北沢の駅前劇場で芝居をさせてもらったことがある。深田良介という文学座から悠木千帆(現在の樹木希林)らが立ち上げた六月劇場だったか、とにかく日本のアンダーグラウンド演劇のある部分を確実に担っていた男の作品。深田良介が「昭和の総括が終わっていない」とボクを誘ってくれたのだ。
一週間ほどの公演だったかな。ボクは、正直まったく科白も入らず、舞台上の段取りもおぼつかない状態で舞台に立った。いま考えれば顔面蒼白ものなのだが、その時のボクは、なんだか浮き足立っていて、なにをしていたのかも思い出せない。ただ、昔取った杵柄的な感覚だけで芝居をしたような気がする。その程度の取り組みでいい結果が出るわけもない。
自分の芝居がどれほど他のメンバーに悪影響を与えているか、肌でビシバシと感じながら千秋楽まで芝居を続けた。
あの時、皆どう思っていたのだろう? なんやこいつ!? と思っていたのだろうと思う。なめるなよ、と。
残念ながら、ボクはそうしたことへの配慮もなく、漫然と芝居を続けた。そして、いまでもあの時の芝居を振り返るたびに、冷や汗と、悔恨の繰り返しなのだ。取り返しがつかないのは承知。
だが、いま、また芝居がしたい。もう、あの時のようなことは決してないのだが。