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Jリーグをつかおう! Jリーグ社会連携(シャレン)9

2020-02-11 00:01:38 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 リスペクトコラムです。
 当ブログで最近よく紹介させていただく「Jリーグシャレン」ですが、先日米田理事のインタビュー記事に目を留めました。今まではシャレンの表側の情報しか出ておらず、「そもそも」という部分を知りたかったのですが、その片鱗が垣間見えたような内容です。
   
【Jリーグ改革、社会課題解決のプラットホームへ】
――Jリーグの社会連携活動である「シャレン!」を考えたのは村井満チェアマンとお聞きしました。
米田:村井自身は多くのNPOとのつながりがあり、社会課題への意識を強く持っています。私が転職する前にも、食事をしながら、『Jリーグを活用して、社会課題の解決につなげたい。Jリーグのポテンシャルはかなり高い』と熱く話していました。」
「村井が『世の中からこれらの取り組みはどう見えるのか知りたい』と言い出し、NPO識者らに協力していただき、2カ月に1回の頻度で『社会連携検討部会』を開催しました。検討部会では、座長の村井を始め、クラブ関係者が出席、外部識者のNPOの方々とSDGsの潮流や日本が抱える課題について意見交換を行いました。NPOの方たちからは、『これだけ活動しているなら、もっと世の中に発信したほうがいい。切り口を工夫すれば社会的インパクトを生み出せる』と言われました。
 今ではSDGsやESG投資の高まりがありますが、外部の方から、『世の中の価値観がソーシャルグッドに移行してきている。世の中がJリーグの価値観に追い付いてきた』『スポーツのもつ強みって、ものすごく社会の役にたつよ』『Jリーグが動いたら世の中が変わるかもしれない』『発信力をあげないと』――などと指摘してくださったことで、クラブは当たり前にしてきた活動の潜在的な価値に気付かされました。これがシャレン!を立ち上げようと考えた背景になります。
――従来行ってきたホームタウン活動とシャレン!はどう違うのでしょうか。
米田:ホームタウン活動のわかりやすい事例としては、クラブが学校や福祉施設などを訪問する取り組みがあります。一方、シャレン!は、①クラブ、自治体、企業など3者以上が連携して、②社会的テーマに対して取り組むものとJリーグは定義しました。もちろん従来のホームタウン活動でも、社会的テーマと3者以上の連携の2条件を満たせばシャレン!になります。これまで実施してきたホームタウン活動からあえてシャレン!を区別したのは、単なる我々のファンづくりだけではなくて、社会的テーマを中心に掲げている活動だからこそ、多くの方と協働して取り組みたいということを世の中に発信したかったからです。」
引用:オルタナS

  この記事では、「(学校等公共施設に)訪問してファンをつくって帰ってくるという動きだけではなく、相手にとってのメリットや悩みの解決につながる活動もセットで行うため、クラブとしてはこれまで以上に様々な人や団体と協働することになる。その結果、新たなファンに加えて、いろんな団体との関係性の構築、場合によってはスポンサーの獲得すらも期待できる。クラブが存在できるのは環境やファンの存在があってこそ。だからこそ、社会や環境に貢献することは当たり前。自分たちのファンづくりのためだけだとスタッフの数が活動の限界値になってしまうが、社会のために、地域のために一緒にやろうよ!と呼びかけることで、より多くの人と協働することができる。」とありました。そこですね。「ディスカウント」など目先の数字だけを追うとすぐにふん詰まりになって100年続かないが、地域の公共財として協働すると、イメージアップとともに回り回って観客も増え、スポンサーも増えていくという事になり、100年続いて偉大な地域の財産になるという事ですか。

 このインタビューでは適度な文量の中に、上手く「そもそも」的な部分が上手く整えられていました。米田理事が言い出しっぺというイメージが強かったですが、村井チェアマンも同じようにそういう気持ちが強かった事がわかりました。だからこそ当ブログは村井チェアマンを尊敬しております。
 ちなみにそばに岡山から来た木村専務理事がおられますが、もしJ2岡山の創生期にこのような価値観であったら、今よりもっと付加価値が高く、山雅さんや甲府さんのようにJ1にふさわしいクラブになっていたのかもしれないと個人的に思い描いてしまいました。SDGsか・・・岡山のスポーツシーンでは聞いた事がない言葉。さぁどこが最初に取り入れるか楽しみです。昨日、某会合で岡山コンベンションセンターに行きましたが、「おかやまSDGsプラザ」というコーナーが設けられていました。あそこで最初に活動PRできるのはどこかなと。当分先かもしれませんが。
 Jリーグシャレンは三位一体である事がよくわかりました。支援の三位一体は「市民」「企業」「行政」ですが、シャレンは「クラブ」「行政」「企業」などなんですね。話に出てきたNPOはどの辺りに入るのかな。市民(ファン・サポーター)はどこにも入らないのかな。まだまだ見えない所がありますね。

 当ブログでは「シャレン」の先に「シャジツ」が見えます。「シャレン」はサポート的な連携ですが、「シャジツ」は自ら主体となる実践です。その具体例は川崎さん。東日本大震災で陸前高田市と協定を結び、「支援」から「交流」に変わり、陸前高田市から川崎の地で販路拡大を図る。ここまではシャレンの範疇かもしれませんが、その次のアクションとして、陸前高田市の社会課題「農業(人材難と耕作放棄地の増大)」で、川崎駅前に設置した直営カフェで、陸前高田のメーカーと取引し、三陸産の食材を使用したメニューの提供。イベントという一過性の取引ではなく、陸前高田の食材を首都圏で消費者に提供できる常設店舗を自ら実現させたのはすごい事だと思います。

 一Jクラブが、今まで縁もゆかりも無かった一地方都市の地域産品の販路開拓のために、直営の飲食店を作り、常設提供しているって、そんなところは他には皆無だし、これからも当分出てこないでしょう。これは社会連携というレベルではなく、もう一つ先を歩む高い付加価値だと思います。課題があるなら「連携」で協力してあげようではなく、うちが主体となって「実践」するというもの。だからJリーグ社会実践「シャジツ」と勝手に言い切ってしまったのです。シャレンの事例を色々拝見しましたが、このレベルのものは無かったですね。だから「シャレン」の先の「シャジツ」と当ブログでは勝手に言い切っています。まぁこれもJ1クラブとして完成度が高い川崎さんだからできたのかもしれません。地域を後回しにして数字ばかり追っている商業主義のところがあれば、少しでも参考にしてもらいたいですね。
 すいません、つい熱くなってしまって。このブログにはあちこちのJクラブ関係者さんが観に来ていると思いますが、まずは「シャレン」を頑張って欲しいと思います。今度シャレンに名前が出てきたところ、出た事が無いところで特集記事を組んでみようかな。
Jリーグシャレン公式HP:https://www.jleague.jp/sharen/
  〃     公式FBページ:https://www.facebook.com/shakairenkeiofficial/
シャレン(Jリーグの社会連携)関連⑧:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20200106
    〃                 ⑦:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20190814
    〃                 ⑥:
https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20190722

    〃                 ⑤:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20190517
    〃                 ④:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20190508
    〃                 ③:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20190121
    〃                 ②https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20190107
    〃                 ①:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20180521

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