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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

18万人の皆さんに感謝です

2010年10月22日 | 日々雑感

ブログのカウンターを見たら、訪問者の数が、今日でトータル18万人を超えていました。

ありがとうございます。

確か8月のはじめに、15万という表示だったので、さらに3万人が加わったことになります。

08年の4月にスタートしたので、ほぼ2年半。

毎日、それなりの数の方々が見ていてくださっているわけですが、これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

「J SPORTS」サッカー制作部長・田口賢司さんと

2010年10月22日 | テレビ・ラジオ・メディア

嬉しい来客あり。

スポーツ専門放送局「ジェイ・スポーツ・ブロードキャスティング」のサッカー制作部長である田口賢司さんだ。

田口さんは、テレビマンユニオン時代の後輩であり、「皆殺しの数学」「アメリカン・ギターズ」といったカルト番組を一緒に作った仲間でもある。

せっかく大学まで来てくれたので、ゼミの教室まで引っ張っていき、学生たちに話をしてもらった。



田口さんは、これからのテレビ・メディアについて、フリーテレビ(地上波)とペイテレビ(ジェイ・スポーツなど)を比較しながら、大胆かつリアルな予測を展開。

テレビ局(どこ?)もストなんかやってる場合じゃない(笑)。

かなり面白い時代になってきたなあ、と実感しました。


今週の「読んで書いた本」 2010.10.22

2010年10月22日 | 書評した本たち

今週、「読んで(書評を)書いた」のは、以下の本です。


ニコラス・G・カー:著 篠儀直子:訳
『ネット・バカ~インターネットがわたしたちの脳にしていること』青土社

吉本康永
 『マッカーサー元帥暗殺計画』 廣済堂出版

安野光雅
『繪本 仮名手本忠臣蔵』朝日新聞出版

鈴木 耕 
『沖縄へ~歩く、訊く、創る』 リベルタ出版

ヘルゲ・ヘッセ:著 シドラ房子:訳
『その一言が世界を変えた』阪急コミュニケーションズ



中川淳一郎さんの著書で『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)というタイトルがあったけど、「ネット・バカ」というのも、すごい邦題だ(笑)。

原題は「The Shallows」。

「浅瀬」と直訳するとつまんないけど、浅はか、浅薄という意味もあるんじゃないかな。


書いた書評は、発売中の『週刊新潮』最新号(10月28日号)に掲載されています。


さよなら、ありがとう、ポロ

2010年10月21日 | クルマ

我が愛しのフォルクスワーゲン・ポロとの、別れの日が来た。
来てしまった。

20年以上前に乗っていた初期のゴルフに似たコンパクトなボディと、キビキビした走りで、よく頑張ってくれた。

ファミリーカーではなく、私専用の、まさにマイカー。

いわば相棒だったポロ君。

特に、北海道の大学から八王子の大学に移ってからは、毎日、往復60キロのクルマ通勤で、本当に世話になった。

登録から13年。走行距離59000キロ。

時々、小さなトラブルはあったけれど、ほとんどはご機嫌で走ってくれた。

しかし、ここしばらく、エンジンが、どうにもならない状態になってしまい、残念ながら、お別れすることになったのだ。

毎日一緒に走った道は、カーブの一つまで覚えている。

晴れた日も、雨の日も、みぞれの日も、元気に走ってくれたポロ君。

ひやっとする瞬間も何度かあったけれど、いつも機敏な動きで危険から守ってくれたポロ君。

大きな事故は一度もない。無事、走り通すことができた。

本当におつかれさま。ゆっくり休んでください。

大好きだったポロ。

さよなら、そして、ありがとう。



鈴井貴之:作・演出の舞台『CUT』を観た。

2010年10月20日 | 舞台・音楽・アート

久しぶりの“ゆりかもめ”、久しぶりの先頭車両“かぶりつき”で(笑)、青海へ。



観覧車はここにあるんだねえ(笑)。



Zepp Tokyoで、鈴井貴之:作・演出の舞台『CUT』だ。

鈴井さんといえば、大泉洋さんと組んでのHTB「水曜どうでしょう?」が有名だが、舞台へのこだわりは半端ではない。




《ストーリー》
10年前に作られた映画「青い空の果てに」。当時はたった1週間で打ち切りになってしまったこの映画。誰の記憶にも残らず消えてしまった映画だった。

その映画のプロデューサー河東は、その消えた映画をリメイクしようと必死だった。商品化される映画作品の中で、河東は本物の映画を作ろうとしていた。心に残る映画を。

ベストセラー原作でもなく、人気コミックの映画化でもない。人気俳優が出るわけでもない地味な作品には、問題が山積みだった。不況の時代にヒットの可能性が少ない映画に資金を出してくれる会社はあるのか。

出資会社の社員の愛人問題、脚本家の恋愛問題、この映画を過去に見て感銘し、この道の進んだ若い助監督達、落ちぶれようとしている女優とマネージャーの将来は、そこに現れる女優の所属する会社の社長の思惑は。果たしてこの映画「青い空の果てに」は完成できるのか・・・。

◆作・演出:鈴井貴之 ◆出演:宇梶剛士、田中要次、野間口徹、増沢望、諏訪雅(ヨーロッパ企画)、土佐和成(ヨーロッパ企画)、木下智恵(北区つかこうへい劇団)、占部房子、納谷真大 ・ 鈴井貴之


この『CUT』、テレビと違うのはもちろんだが、いわゆる演劇、いわゆる舞台とも一味違うものになっていた。

映像の使い方などかなり実験的な表現があって、鈴井さん本人は「ライブエンターテインメント」と呼んでいるそうだ。

「ああ、こういうことがやりたかったんだ」とよく分かった。

そして、私には、鈴井さんの演出が、ちょっとテレているように見えた。

きっとシャイな人なのだ。

でも、テレずに、もっとかましちゃえばいいと思う(笑)。

役者では、木下智恵、占部房子の女優陣がいい。


東京公演は22日まで、Zepp Tokyoです。

言い訳のきかない戦いとなる“秋ドラマ”

2010年10月19日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

『日刊ゲンダイ』に連載中のコラム「テレビとはナンだ!」。

今週の掲載分で、今期の連ドラについて考察してみました。


見出し:

言い訳のきかない戦いが展開される秋ドラマ

コラム本文:

この秋の連続ドラマにはいくつかの特色がある。

まずは警察ドラマのバリエーションともいうべき「お役所モノ」の乱立だ。

舞台として、東京地検、京都地検、国税局、会計検査院から刑務所までが並ぶ。

善と悪、白と黒の対立構造が明快で、決着感も得やすいのだ。

2番目は30代女優の競演である。

フジ「ギルティ悪魔と契約した女」の菅野美穂33歳。

テレ朝「ナサケの女」米倉涼子と、同じくテレ朝「検事鬼島平八郎」の内田有紀が35歳。

日テレ「黄金の豚」篠原涼子37歳。

そしてフジ「パーフェクトリポート」の松雪泰子と、同局「医龍3」稲森いずみが堂々の38歳だ。

秋はしっとり“大人の季節”というわけではない。彼女たちは視聴率という実績を持っているのだ。

3番目の注目点は、日曜21時「日曜劇場」と木曜21時「渡る世間は鬼ばかり」、TBSが誇る2つのドラマ枠が狙い撃ちにされたということ。

不動産屋としてはともかく、テレビ局としての力にヘタリが見えるTBSを、松雪泰子のフジと、米倉涼子のテレ朝が叩こうというわけだ。

攻められるTBSは、特に日曜の「獣医ドリトル」が心配。主演の小栗旬は、前述の30代女優たちと違って、主演のヒット作を持っていないからだ。

秋は夏場に比べて在宅率が高い。

視聴者は居るはずであり、言い訳のきかない戦いが展開される。

(日刊ゲンダイ 2010.10.19付)


・・・・日曜夜の結果は、フジ「パーフェクト・リポート」7.7%。TBS「獣医ドリトル」16%。

第1回の視聴率対決は、TBSの圧勝となった。

「パーフェクト・リポート」の舞台がテレビ局であり、こういう業界内幕物は、ややもすれば安直な印象を与えてしまう。

登場人物たちをカッコよく描けば描いたで、「高給取りがいい気なもんだ」と見られたりもする。

それと、フジ、TBSのドラマ枠の向こうで、日テレ「行列のできる法律相談所」はきっちり18%を取っていることも注意したい。固定客、恐るべし。

フジが、これからどう巻き返すのか、楽しみだ。

ぜ~んぜんハラハラしない(笑)『ナイト&デイ』

2010年10月18日 | 映画・ビデオ・映像

映画『ナイト&デイ』を観てきた。

トム・クルーズとキャメロン・ディアスの共演だ。

まあ、これだけで観客は入場料を喜んで払う、と製作側は踏んだのだろう(笑)。

中身は、「いい男との出会いを夢見る平凡な女性がミステリアスな男と偶然の出会いを果たすも、その男がスパイだったために大騒動に巻き込まれるというラブストーリーをベースにしたアクション」という“解説文”そのままでした。

いや、だからいけないというんじゃなく、トム・クルーズとキャメロン・ディアスだからこれを具現化できるわけだし、実際、何も考えずにそこそこ楽しめてしまう。

ただ、少し不満を言えば、ぜ~んぜんハラハラしないのだ(笑)。

派手なアクションは満載。

でも、緊迫の場面のはずがあまり際どくないし、危うく感じたりもしない。

何をやっても絶対安全な二人、という具合で、なんだかアクション映画のデモテープか、サンプル集を眺めているような感じ。

そういえば、映画評論家の宇田川幸洋さんが、「日経新聞」の映画評で、「シャレード」(1963年)や「北北西に進路を取れ」(59年)のような楽しさをねらった作品、と書いていたっけ。

うーん、そうなのかもしれない。

しかし、「シャレード」や「北北西に進路を取れ」には、少なくともドキドキはした。

それはドキドキするストーリー展開があったからだ。

一方、「ナイト&デイ」は、見せ場としてのアクションの設定が先にあって、ストーリーはそれを繋ぐだけ、みたいだ。

つまり、物語が二の次になっているように思う。

だからアクションの展示会みたいな印象なんだろう。

それと、キャメロン・ディアスも、そろそろ「いい男との出会いを夢見る平凡な女性」ってのがシンドイ年齢なのかもしれない。

同じくトム・クルーズも、必死の走りが大変そうで、「元気いっぱつ」のドリンクなど差し入れしたくなった(笑)。

でもね、私は、トム・クルーズがよれよれになってもアクションを続けるなら、これからも入場料を支払って観続けさせてもらいます。

キャメロン・ディアスのアクション物は、もういいけどね(笑)。



公開シンポジウムまで、あと4週間

2010年10月17日 | テレビ・ラジオ・メディア

ギャラクシー賞受賞「報道活動」を見て、制作者と語る会


2010年ギャラクシー賞「報道活動部門」受賞作を上映・鑑賞して、制作に携わった放送局関係者、選奨委員、会場参加者が語りあうシンポジウムです。

●日時 2010年11月13日(土)
 13:00~17:00(開場 12:30)


●場所 日本大学藝術学部江古田キャンパス 
 東棟2階 E207教室


<会場へのアクセス>
■最寄り駅 西武池袋線 江古田駅(池袋から各停で10分)
■駅北口を出て右へ徒歩3分

●入場無料(定員100名) ※事前の申し込みは必要ありません。
どなたでも入場できます。

●主催 放送批評懇談会ギャラクシー賞報道活動部門委員会
●後援 日本大学藝術学部放送学科


<プログラム>

12:30  開場/受付開始
13:00~13:05  開会あいさつ

13:05~14:15(part1)┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅
●北海道テレビ「通年企画議会ウォッチ」上映
●札幌テレビ「聴覚障害偽装事件における一連の報道」上映
●ディスカッション《終了後10分休憩》
北村 稔(北海道テレビ)、眞鍋浩史(札幌テレビ)、放懇選奨委員

14:25~15:35(part2)┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅
●伊那ケーブルテレビジョン「上伊那の戦争遺構シリーズ」上映
●朝日放送「NEWSゆう+ 追及!終わらない年金問題」上映
●ディスカッション《終了後10分休憩》
伊藤秀男(伊那CATV)、天本周一(朝日放送)、放懇選奨委員

15:45~16:55(part3)┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅
●AMラジオ災害問題協議会「関西発 いのちのラジオ 
災害への備え」試聴
●鹿児島テレビ「ナマ・イキVOICE~オンナたちの小さな挑戦
・20年」上映
●ディスカッション 
谷 五郎(ラジオ関西)、石神由美子(鹿児島テレビ)、放懇選奨委員

16:55~17:00  閉会あいさつ

※各パートのディスカッションには放懇選奨委員が加わります。
※各総合司会は選奨委員長の碓井広義。


今週の「読んで書いた本」 2010.10.17

2010年10月17日 | 書評した本たち

今週、「読んで(書評を)書いた」のは、以下の本です。


臼井敏男
『叛逆の時を生きて』 朝日新聞出版

佐野眞一他
『上海時間旅行~蘇る“オールド上海”の記憶』山川出版社

片桐はいり
『もぎりよ今夜もありがとう』キネマ旬報社

勝目純也
『日本海軍の潜水艦~その系譜と戦歴全記録』大日本絵画


高校時代、「世界史」や「日本史」の教科書でお世話になった山川出版社。「上海時間旅行」は、都市と歴史と人物に関わる、質の高いビジュアルブックだ。

女優・片桐はいりさんのシネマエッセイのタイトルは、夜霧ではなく、「もぎりよ・・・」であるところがミソ。独特の“可笑しみ”にあふれている。


書いた書評は、発売中の『週刊新潮』最新号(10月21日号)に掲載されています。


高校時代の仲間と神楽坂で

2010年10月16日 | 日々雑感

松本深志高校の同級生で、東京在住のメンバーが集まった。

いわば「秋の飲み会」だ。

これまで、四谷、飯田橋で開かれてきたが、今回は神楽坂。



夕暮れと共に、なかなか風情のある表情を見せてくれる町だ。



会場となったお店「うぶ」の近くには、映画関係者の「ホン(脚本)書き旅館」として知られる「和可菜」もある。




夏以来の集まりだが、いつもの面々に新たなメンバーも加わって、楽しい一夜だった。

前回と違うのは、煙草を吸う人間が皆無だったこと(笑)。

私は「止煙」と言っているが、他のメンバーは「休煙」だと言う。「休煙」も無理がなさそうで、いい表現だなあ、と感心。

ひとしきり、煙草を吸わずに煙草談義で盛り上がった。

次に盛り上がったのは、なぜか結婚生活について(笑)。

参加者には、未婚者、既婚者、離婚者と3タイプが混在しており、それぞれの“生活と意見”が、これまたひどく面白かったです。


「週刊新潮」で、秋ドラマについてコメント

2010年10月15日 | メディアでのコメント・論評

発売中の「週刊新潮」(10月21日号)。

「秋の夜長の”新作ドラマ”収穫前夜祭」という記事で、コメントをしています。

一部抜粋すると・・・・


外科医・獣医から霊能力者まで、さまざまな主人公が登場する10月期ドラマ。

碓井広義・上智大学教授(メディア論)は、その傾向をこう分析する。

「ここ数年、警察ドラマが好調ですが、さすがにワンパターンだと反省したのか、検察や会計検査院などのバリエーションを出してきた。

秋という季節柄か、イケメン男子が鳴りを潜め、“30代の女”が浮世を相手に元気に働く、という設定が目立ちますね」


その代表格が、篠原涼子主演「黄金の豚 会計検査庁特別調査課」(日テレ、水22時)と、米倉涼子主演「ナサケの女 国税局査察官」(テレ朝、木21時)だ。


・・・・以下は、本誌をご覧ください。

本日段階では、堤幸彦監督のTBS「SPEC」が、予想通り(笑)の面白さです。


「日刊ゲンダイ」で、地デジ移行とNHKについてコメント

2010年10月14日 | メディアでのコメント・論評

「日刊ゲンダイ」(2010.10.14付)で、地デジ完全移行とNHKについてコメントしています。


見出し:
来夏の地デジ完全移行は無理と認めたNHK

記事によれば・・・・


9日、NHKが気になるデータを突然発表した。

地デジ化に伴い、受信料収入が約91億円から666億円減る恐れがあるという試算だ。

理由として、NHKは、厳しい経済状況の中で受信料の全額免除世帯が増えたことなどをあげる。

しかし、もっと大きな問題があって、それが「デジタルリスク」と呼ばれるもの。

ビル陰などが原因で地デジを視聴できない施設が全国に6万3000施設(650万世帯)ある。

今のままでは完全移行までに全部カバーするのは無理であり、NHKはついに予防線を張っているのではないか。

「『デジタルリスク』対策としては共同アンテナを立てるなどの必要があり、費用もかかるし、来年7月までに間にあわない。

地デジ化を全国一斉に始めるのは困難で、このままヨーイドンで完全移行したら確実に地デジ難民が出る。

今回のNHKの減収予測はそれを見越しての発表で、完全移行が黄信号であることを暗に認めたようなものです」(上智大教授・碓井広義氏=メディア論)



・・・・地デジ移行が“全国一斉”ではなく、普及度など各都道府県の実情と地方局の事情によって、地域ごとに移行のタイミングを判断してもいいではないか、と思うのですが。

「読売新聞」で、秋ドラマについてコメント

2010年10月14日 | メディアでのコメント・論評

秋ドラマについて、「読売新聞」でコメントしています。


見出し:
「日曜連ドラ」にフジ参入 夜9時台 TBSと対決

記事本文:
秋の番組改編で、TBSが半世紀以上にわたってドラマを放送してきた日曜夜9時台に、フジの連続ドラマが新たに参入した。不振が続くドラマ界へのカンフル剤となるだろうか。(片山一弘)

「ドラマチック・サンデー」と名付けられたフジのドラマ枠の第1弾は、17日から始まる「パーフェクト・リポート」。

テレビ局の報道部門を舞台に、はみ出し者ぞろいの遊軍取材班がさまざまな問題を追う。主演の松雪泰子が遊軍キャップの女性記者、部下には小出恵介、相武紗季、小日向文世、要潤ら多彩な顔触れが並ぶ。

フジがこの時間帯に連続ドラマを放送するのは31年ぶり。

現王園佳正編成部長は、「家族それぞれのライフスタイルが異なる時代にあって、全員がリビングルームに集まる時間帯。そこでドラマを楽しんで、明日への活力としてもらいたい」と話す。



一方、TBSにとって、日曜夜9時台は1956年から「日曜劇場」(当初は「東芝日曜劇場」)を続けてきた伝統あるドラマ枠だ。長年、単発ドラマの枠だったが、93年からは連続ドラマを放送している。

「パーフェクト――」と同じ17日から始まるのは「獣医ドリトル」。すご腕だが金に汚いと評判の獣医師・鳥取を小栗旬が演じ、共演に井上真央、成宮寛貴ら人気の若手俳優をそろえた。

フジの挑戦に対しては、「伝統の枠で経験や勘を蓄積してきた自信がある」(衣笠幸雄編成制作局長)、「お互い切磋琢磨してテレビの媒体価値を上げるのはよいこと」(石原俊爾社長)と余裕をみせる。

上智大の碓井広義教授(メディア論)は、「日曜9時はいい勝負になりそう。木曜9時の『渡る世間は鬼ばかり』にも、テレビ朝日が米倉涼子主演の『ナサケの女』をぶつける。自信を持っている二つのドラマ枠に挑まれたTBSが、どう迎え撃つのか」と注目する。



今年は全体的にドラマが低調だ。7~9月期で平均15%を超えた作品は「ホタルノヒカリ2」(日本)だけで、TBSは土曜夜8時のドラマ枠を終了させた。

そんな中、フジは前クールより1本増やして5本とし、「個々には数字の良いドラマもある。ぜひ成功させて、フジからドラマが復活した、と言われたい」(現王園編成部長)と意欲を見せる。

またテレビ東京も、死刑囚と刑務官の交流を描く異色作「モリのアサガオ」(月曜午後10時)で、10年ぶりにプライムタイムの現代ドラマを復活させる。

碓井教授は「夏ドラマの不振は中身の問題。継続して見たいと思わせるものが少なかった。秋は、きちんとしたドラマを作らないと、ドラマ離れが加速するのでは」とみている。

秋の夜長にふさわしい、見応えのあるドラマを期待したい。

(2010.10.13 読売新聞)

「止煙」阻止に失敗!?

2010年10月13日 | 日々雑感

「止煙」実施から、ほぼ2週間になる。

「何十年も吸ってきたから、もう、いいや」で、突然、煙草を止めちゃったわけだが、大きな苦しみもなく、予想以上に平常心で、ここまで来てしまった。

「こんなに簡単に止められるのか」と拍子抜けという感じもする。

どうも、すんなりいき過ぎて、気味が悪いくらいだ(笑)。

そこで、本当に大丈夫かどうか試してやれ、ということになった。なった、と言っても、自分でそうしたんだけど。

引き出しの中にあった1本をくわえて、火をつけてみたのだ。

久しぶりで、どんな味がするのか、注目!

と思ったら、ダメだ。ぜんぜんダメ。吸えないのだ。

ほんの一口でクラクラする。血管がぎゅっと収縮するのがわかる。頭の中が揺さぶられるような。

それに、美味くないのだ。びっくりするほど不味い。

のどが、生理的にか、物理的にか、とにかく嫌がっているのがわかる。

恐るべし、「止煙」の効果。

というわけで、「止煙」阻止は見事失敗に終わり(笑)、「3日、3週間、3カ月」の3週間に向かって、じわじわ進んでいるのが現状です。



坂根厳夫(さかね いつお)先生のこと

2010年10月12日 | 本・新聞・雑誌・活字

表参道のスパイラル・ホールへ。

「坂根厳夫(さかね いつお)先生の出版をお祝いする会」に出席した。



坂根先生は、日本におけるメディア・アート研究の第一人者である。



私が初めて坂根先生にお会いしたのは80年代後半。先生が朝日新聞の学芸部編集委員だった頃だ。



次は、先生が慶応SFCの教壇に立っていらした90年代前半。

そして、岐阜県立国際情報科学芸術アカデミーの学長に就任してからは、岐阜で特別授業をさせていただいたこともある。

会場での先生はとてもお元気で、「こんな素敵な80歳なら、年を重ねるのもいいなあ」と思ったりした。



その幅広い交流、人脈は、この「祝う会」の参加者を眺めてもよくわかる。

私も、東京芸大の藤幡正樹さん、NHKの中谷日出さん、メディア・アーティストの岩井俊雄さん、情報科学芸術大学院大学の関口敦仁さん、慶応SFCの熊坂先生や安村先生、東京工科大の近藤先生などなど、久しぶりで会えて嬉しい方々に会うことが出来た。

“初の書き下ろし”となる『メディア・アート創世記~科学と芸術の出会い』(工作舎)は、「境界領域」探検者としての先生ならではの一冊です。