今週久しぶりで再会した田口賢司さんは、テレビプロデューサーであり、小説家でもある。
『ボーイズ・ドント・クライ』『センチメンタル・エデュケ―ション』『ラブリィ』などの作品がある。
2004年に出版された『メロウ』(新潮社)は、ドウマゴ文学賞を受賞し、芥川賞の候補にもなった。

『メロウ』の中に、マイケル・ジャクソンの名前が出てくる。
刊行から5年後、2009年6月25日にマイケルが亡くなった時、この小説の一節を思い出した。
「死って何?」
女がきいた。
「マイケルジャクソン」
エドは言った。
マイケルジャクソン。それが死だ。
――田口賢司『メロウ』