goo blog サービス終了のお知らせ 

碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

新年も映画館で! 「その夜の侍」

2013年01月04日 | 映画・ビデオ・映像

赤堀雅秋監督「その夜の侍」。

昨年、プロデューサーの藤村恵子さんに、授業に来ていただいて、学生たちに話をしていただいた。

藤村さんが「これはどうしても作りたかったんです」という1本だ。


小さな鉄工所を経営する中年男の中村(堺雅人)は、5年前に妻を引き逃げ事故で失っていた。それ以来、抜け殻のようになった中村だったが、ひき逃げの犯人・木島(山田孝之)へいつか復讐することを考えていた。やがて、時が経ち、木島は刑期を終えて出所するが、連日脅迫状が届き……。

劇団「THE SHAMPOO HAT」を率いる赤堀雅秋が、自ら作・演出と主演を務めた同名作を改稿し、監督を務めて映画化した人間ドラマ。妻をひき逃げ事故で失い、その犯人への復讐を果たそうと考えながらも良心の呵責に苛まれる男の姿を重厚な演出で描く。堺雅人が復讐を誓う男を、山田孝之がひき逃げの犯人を演じる。共演は綾野剛、谷村美月、安藤サクラ。



たぶん万人向けの映画ではないと思う(笑)。

でも、最初は「合わないかな」と感じる人も、途中からはハマってくるんじゃないだろうか。

単なる復讐劇ではなく、生きていくことの重さとか、しんどさとか、せつなさとか、だからこその生きる意味とか、そんなことまで考えさせてくれる。



それにしても、堺雅人は、すごいところまで来ているなあ(笑)。

「勇者ヨシヒコ」の山田孝之もいい。



<ブログ内の関連記事>
授業のゲストに、映画「その夜の侍」藤村恵子プロデューサー
http://blog.goo.ne.jp/kapalua227/e/80700c9d5d365beaac50d984ab46a99e



新年も映画館で! 「アルゴ」

2013年01月04日 | 映画・ビデオ・映像

ベン・アフレック監督・製作・主演「アルゴ」。

監督としても、だんだん達者になってきています(笑)。


イランで実際に起こったアメリカ大使館人質事件の救出作戦を描くサスペンスドラマ。1979年11月4日、イラン革命が激化するテヘランで過激派がアメリカ大使館を占拠する。52人が人質になるが、混乱の中、6人のアメリカ人が自力で脱出。カナダ大使の自宅に身を潜める。CIAで人質救出を専門とするトニー・メンデス(ベン・アフレック)は、6人を安全に国外へ脱出させるため、大胆不敵な作戦を立案。「アルゴ」という架空のSF映画を企画し、6人をその撮影スタッフに偽装して出国させようとする。


まず、CIAが「ウソの映画製作」という、マジか、と思うような人質救出作戦を実行するのが面白い。

実話なのに、小説よりも奇なり。

国際政治の裏側を垣間見るようだ。

また、サスペンス映画として、緊張感が持続している。

ゾクゾクしてくる。

それに、ベン・アフレックが、これまでの主演作の中で、今回が一番いいみたいです。

あまり、おしゃべりじゃない役柄のせいかもしれない(笑)。