この秋、一番楽しみにしていた映画『2012』を観てきた。
『インデペンス・デイ』『デイ・アフター・トウモロー』のローランド・エメリッヒ監督が、地球をぶっ壊すというフレコミなんだから、期待大だ。
で、どーよ、ってことだが、ほんと、壊してました(笑)。
しかも、その地球崩壊というか壊滅の模様を、完全にヴィジュアル化していた。
「ディザスター・ムービー(パニック映画)」の横綱登場といったところだ。
そりゃ確かに人間ドラマもあるが、やはりこの作品は、第一にVFXの最前線の成果を楽しむものだと思う。
つい先日、NHK『クローズアップ現代』が、アカデミー賞の「科学技術賞」を受賞した日本人・坂口亮さん(@デジタルドメイン社)を取り上げていた。
桐蔭学園→慶大環境情報学部という坂口さんは、在学中からハリウッドで仕事を始める。
水や波のCGを究めようとするが、それには流体力学をマスターする必要があった。
しかし、困ったことに数学や物理が苦手。
そこで、中学校の数学の教科書に戻って勉強を始めるのだ。ここがすごいよなあ。
3年後には、流体力学の英語論文を解読するまでになる。
『2012』は、この坂口さんが参加している作品だ。
都市全体が崩壊していくリアルな映像に驚いたが、さらに巨大な津波がすべてをのみ込んでいくシーンは圧倒的な迫力。
「ああ、これが坂口さんが夢見た波か」と思いながら見ていた。
やったね、坂口さん。