明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

美味しい週末

2012-01-23 12:17:46 | 美味しいもの
金曜日は、床床。さんと食事に行った。
彼女が職場から来やすく帰りやすいこと、好みなどを考え、またもや「サルヴァトーレ・クオモ」へ。

小玉葱のマリネ


最初、「玉こん?」と顔を見合わせた。
量もちょっぴり・・・
でも、「ちょっぴり」でもパンチはあって満足した。

生ハム、トマト、ルッコラ、スモークチーズのサラダ


このスモークチーズがソフトなタイプのもので、すごーく美味しかった。

そして、やっぱりコレ。世界一のピッツァ「D.O.C」


何回食べてもやっぱりおいしいなー
ジューシーで、香ばしくて、感動的。
手で食べるものが下手な私は、いつも手が油とソースでベッタベタになるけど(ハンバーガーとかも)
ピザ大好き。大好き。大好き。
いつかこれを1人で全部食べるのが夢

本当はもっと味わいたかったのだけど、人気店のうえ、金曜日ということで、席は1時間半。
「お時間かかるのでパスタは難しいです」とお店の人に言われているにも関わらず、
「さっさと食べますから!」と二人で断固譲らず、
ほうれん草と牡蠣のクリームパスタを・・・


追い立てられるように店を出たが、予約したときから時間制限のことは言われていたので、まあ仕方がない。
おいしかったので、とりあえず満足した。

その後、プロントで2時間くらいゆっくりとしゃべった。
たわいもない話だけど、楽しかった。
床床。さんは、私の話すことをとても興味深そうに聞いてくれる。
それが嬉しくて調子にのってどんどん話してしまう。

30歳過ぎてからできた数少ない友達の中で、ライターでもない人は彼女だけ。
仕事の話もあまりしないし、昔からの友達でもないから、「自分のこと」「相手のこと」をまだ「知る」作業のほうが多く、それが面白い。
いつも4時間、5時間としゃべってしまうが、他の誰とも違う感覚の時間が過ごせる。

それと、彼女の書く文章がとても好きだ。
ミクシィなどを止めてしまったので、新しく始めたというブログを教えてもらった。

改めて、「リズム」だなぁと思った。
良い・悪いの話ではなく、自分と合うリズムかどうか。

これが、自分と違う人の文章だと、どんなに上手でもちょっと気持ちが悪い。
自分とリズムが合うと、読んでいるだけで心地よい。
これは、書き手にしかわからないのだろうけど。

その点、床床。さんの文章は、私にとってすごく心地よいリズム感があるのだ。

さて。
そんなに飲んでいなかったのだけど、帰りの電車の中で一瞬だけ寝てしまった。
高槻を過ぎて、夫に「今、高槻だよ~」とメール。
そこまで起きていたのに、一瞬記憶が飛び、起きたら自分の降りる次の次の駅!!
ほんの10分ちょっとしか寝ていないのに乗り過ごすとは!!

向い側のホームへ移動したら、アイスの自動販売機が目に入った。
なぜか急に食べたくなって、寒いホームで冷たいアイスを頬張る。
今度は乗り過ごさないで降りられたが、体が芯から冷え切っている!(当たり前・・・)

熱い缶のお茶を買って、ぶるぶる震えながら歩いて帰った。
冬のホームでアイスは危険、と40歳にして悟った。


翌日の土曜の夜は、夫と飲みに行った

私の行きつけのお店の1つ、「さかなやいぬい」。
いろんな人を連れて行ったが、肝心の夫はまだだったので、ずいぶん楽しみにしていてくれた。

今、夫は仕事がピーク時で(しかも、このピークが長い!)、土日も毎週仕事に行っている。
この日も仕事の後、梅田で待ち合わせた。

待ち合わせ場所に来ると、夫は満面の笑み!
そういえば、1月初めに飲みに行ったときは家に帰ってからケンカをし(久しぶりやったけど)、私は大暴れ。
ネックレスは引きちぎれるし、腹立ち紛れに壁を蹴り倒して暴れている最中に滑って転び(マンガか!)
左腕を負傷した・・・ということを思い出し、「今日は絶対仲良くしよう」と心に誓った。

でも、そんな心配は必要なかった。

「美味しいものを食べながら、人はケンカできない」byかおり

という格言があるように、料理もお酒もおいしくて、ずっとご機嫌だった。

そういえばこの間ケンカしたときは、「ぶりの炙りが食べたい」という私の意見を退け、夫が「お造り盛り合わせ」を頼んで、食べたくない平目などを食べるはめになったことが発端だった。
あれからずっとモヤモヤしていて、その後、ちょっとしたことでケンカになったのだった。
(夫に後でその話をしたら、「え!お造りのことをそんな引きずってたん!と驚かれたが・・・)

しかし、このお店に来たら必ず注文するのが、お造りの盛り合わせ。
(写真は2人前。3150円)


もちろん日によって魚が違うので、当たりハズレはある。(自分の好みかどうか)
この日は、大当たり!!
私の好きなものばっかりだった。
タコ、タラ白子、ふぐ、あおやぎ、穴子、あわび、ぶり、まぐろ(中トロ、赤身)、水ウニ・・・

私はウニが大好きだけど、好きだからこそ、普通のお店では食べない。
こちらは当然、ミョウバンなど使っていないもの。
ブリも天然で、本当においしかった。
私は魚の中で「天然ぶり」が一番好きなのだ
まぐろはあまり好きじゃないけど(回転寿司とかでは絶対食べない)ここのマグロはおいしい。

食べながら思った。
友達と来ると、話に夢中でなかなか料理をじっくり味わえないが、
夫とだと集中して食べられるのがいい。
お造り1品1品の批評をしながら食べることができ、非常に満足。


アスパラの天ぷら。
この後、筍(初物!)の天ぷらも食べた。

そして、この日、一番おいしかったのがコレ。


先ほどの天然ぶりをテリヤキにしたものなんだけど、いろんな焼き野菜を一緒に絡めている。
レンコン、インゲン、長芋、トマト、大根など。

これが、ま~~~!おいしい!
たまらんねぇ。
家でもやってみよう。

シメはいつもこれ。
その日のお魚とおこげあんかけ
今日のお魚は穴子だった。


ビール1杯と日本酒2杯ずつで、程よい感じ。
夫もかなりご満悦

この間から落ち込んでいることを話して、いいアドバイスも貰えた。
気持ちが楽になった。

私は、「こんなことがあって、落ち込んでいる」とか「こんなことがあったけど、どうしたらいいかな」とか、
そういう話を人にするのが苦手だ。

それは、人に相談をしない主義であるとか、弱いところを人に見せたくないとか、楽しくない話を人にしたくないとか、
そんなカッコイイ理由ではない。そんな主義もない。

むしろ、話したい。
話して聞いてもらって、何か言葉が欲しい。
だけど、単純に、「うまく話せない」のだ。

それは夫に対しても誰に対してもそうで、「今日、ちょっと落ち込んでるねん」とだけは話せるけど、
「え?何があったん?」と聞かれても、「ううーん」と唸って終わり。
何日か、何週間か経って、かなり自分の中で整理がついて、心の中で文章にして、それでようやく「話」ができる。
自分の中で「分析」まで終わっていないと、話をするのは無理だ。

何か心の中に曇りがあったとき、
その曇りの理由が何であるのか?
自分のその時の心の動きはどうであったか?
なぜあの人はそんなことを言ったのか、考えられるパターンは?
私はなぜ傷ついたのか、どんな思いだったのか?
これからどんなふうに接すればいいのか?

などなど、自分の中で分析を終え、ある程度まとまっていないと、話すのは無理なのだ。

でも、「グレー」が苦手だから、「白黒」の分析が終わるまでのこの時間がとても苦痛だ。
だから、鬱になる。

あー、ややこし・・・

しかし、こんなややこしい自分を、最近は「変えよう」とは思わなくなった。
たぶん、変えようと思っている限り、心穏やかに生きることはできないだろうから。

「変える」のではなく「受け入れる」。

そのことの大切さに気づいてから、生きることがずいぶんラクになったように思う。

話がそれたが、とりあえず、美味しい週末だった


歩く日々

2012-01-18 14:46:13 | 仕事
今日は朝から好きなタイプの仕事依頼が来たのでゴキゲンである
それも、また一緒に仕事したいなーと思っていたデザイン事務所からだった!

ここは、前に一緒に組んで仕事をさせてもらったときのチラシ&ポスターの仕上がりがよかった。
最近、自分の書いたもの、創ったものを読み返そうという気持ちにならないことが多かったが、
これは何回も眺めたし、「いい出来だなー」と思ったのだ。

理由はもうはっきりしていて、そのデザイナーさんのディレクションがよかったからだ。
速い、わかりやすい、上手い。
ライターとしては、本当に仕事がやりやすかった。
ストレスフリー!

また、某企業の50周年記念誌の仕事も、最近ちょっと関わらせてもらっていて、これが面白い。
やっぱり「ストーリー」のあるものを書くのって、格別だ。
今は取材をざっくり文章におこしたものをリライトしているだけなのだが、それでも夢中になってしまう。

私は、人の生き様、人の想いを書きたくて、
それで長々とライターをやってるんだよなぁ、としみじみ思う。
広告コピーを書くのも慣れてきたけど・・・
でも、頭かかえて言葉を生み出す感覚が、やっぱり好きにはなれない。
正解が見つからないから、それがすごいストレスになる。

そういうとき、いいディレクターさんがいて、私の出したものに対して
「いい!正解!」という意味のことを言ってくれると、ホッとするし楽になる。
本当は人の「正解!」なんてなくても、自分を信じなければならないのだが。

そういえばこの間、このブログのアクセス解析をしていて、閲覧数の多いページを見ていたら、

毎日が、「自分を信じる」というギャンブル。

というタイトルのページがあって、気になったので読み返してみた。
書いたのは2008年だった。

その中に、こんな文章があった。

「文章を書く」なんて、ものすごく不安定なものを仕事にしていると、
自分を信頼していない限り、すぐに崩れ落ちていく。

何もないところに、自分の「心」に描いたことを
カタチにするという、なんともあやふやな作業。
こんなものを商売にしようとしたこと自体がギャンブルだ。


自分で書いたものだけど、なるほどなー、なんて妙に感心してしまった(笑)
「フリーだから仕事が安定していない」とかそれ以前の問題で、ライターという仕事自体がギャンブルなのだ。

自分を、自分の書くものを、信じていないと、やっていられない。

そうだとしたら、やっぱり自分の好きなものを書いていかないと、ギャンブルには勝てないんだな、と思った。

最近、外を歩くのが気持ちいい。
風は冷たいけれど、歩いていると頭が冴え、冷静になって、気持ちがまとまっていくのがよくわかる。
そういえば、昔も考え事をしたいときは外をひたすら歩いていた。
どんどん歩いて、どんどん考えて。
気がついたら頭のひきだしがきちんと整理されていた。

今は、いろんなことが吹っ切れて、自分には珍しく、大らかで楽観的な気持ちでいる

遊びをせんとや生まれけむ

2012-01-16 15:53:05 | 生活
今回のNHK大河ドラマ「平清盛」が面白い。
とりあえず、松ケンが出てるから、こりゃー見ないと・・・と思って見始めたのだが(松ケン好き)、予想以上に面白かった。

このドラマの中でテーマになっているらしく、何度も流れてくるのが、
「遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけん 遊ぶ子供の声きけば 我が身さえこそゆるがるれ」という今様。

後白河法皇が編纂した今様集『梁塵秘抄』の代表的な歌だ。
(今様とは、平安時代に流行った歌謡曲で、白拍子や傀儡、遊女などが歌い伝えてきたもの)

最初は、清盛の生みの母(舞子)が白拍子だという設定だから、この歌を歌わせたのかなぁと思っていたのだが、
ドラマのHPを見てみたら、演出家の言葉にこう書いてあった。

この歌をわれわれは、
「生きていればいろいろ大変なことはあるけど、子どもが遊ぶように夢中になって生きようよ」
という意味にとらえ、ドラマの節々に登場させています。
この今様は、今回のドラマを企画する上の大きな原動力であったし、
作品のキャッチフレーズであり、テーマです。


なるほど。

でも、私としてはどうにもしっくりこない。
たぶん、この今様の解釈が違うからだと思う。

確かに、この今様を最初に作った人は、純粋に子供の遊ぶ声を聞いて歌ったのだろう。
でも、白拍子や遊女たちが歌うようになり、広まってきたときには、そんな純粋な意味ではなかったと思う。

これも諸説あるけれど、「遊び」や「戯れ」は子供たちのそれではなく、遊女たちの「遊び」であり、
「私はこのような遊びをするために生まれてきたんだろうか?子供たちの声を聞くと、自分の罪深さに身が震えるようだ」
という遊女の嘆きの歌と、私は解釈している。
少なくとも、白拍子や遊女が歌うときには、そんな想いを含めて歌っていたはずだと。
だから、この歌を子守唄としているのを聞いて、変な違和感があった。

また、節の付け方が、自分が20年も心の中で思っていたものと違ったので、それもがっくりきた。
好きな漫画を読んでいて、それがアニメになったとき、声優の声が自分の想像と違ったときのような感じ・・・

私も正しい節は知らないのだけど、勝手に自分の中で歌っていたものだから、
「え?これ?」と思った。
横でテレビを見ていた夫に言ってみたが、どうでもいいやん?的な顔をされた。

・・・と、平安時代の遊女を研究していた私は、こんなところで引っかかってしまったのだが、
とりあえずドラマは面白く見ている。
次回も楽しみだ。

ドラマといえば・・・

小泉今日子のドラマを見ている。
40代の淋しい大人の恋愛ドラマ。

最近、こういうアラフォー狙いのものに、まんまと乗せられてしまう傾向が・・・

あと、いつも見ないけど、今回は月9を見るつもり。(今日からだ!)
なぜって・・・松潤が出てるから(←嵐好き

暇すぎて、ドラマに生活の潤いを求めてしまう今日この頃。

「はじめの一歩」も全巻読み終わってしまったし。
ふらふらーっと飲みに行きたいけど、お金もないし。
家で飲むと堕落しそうなので、今日から禁酒しているし。

お金のかからない暇つぶしにと、いよいよ編み物を始めた
まあ、毎年冬になるとちょいちょいやるんだけど・・・
昨日はコースターを2枚編んだ。
次は鍋敷きと、ポットウォーマーを編むつもりだ。
一体何を目指しているのやら・・・

はじめの一歩の味

2012-01-14 20:34:19 | 美味しいもの
ここ数日は情緒が安定している。
夫が昨日から東京出張ということもあり、今日はのんびり1人の休日を過ごした。
オーティス・ラッシュを聴きながら、ポテトチップスを作って、ビールを飲んで、漫画読んで。

ここ二ヶ月くらいずっと読み続けていたボクシング漫画「はじめの一歩」はついに最新の98巻まできた。
ほとんど古本だけど、それでも結構お金使ったなぁ・・・
最近は、影響を受けて、1人でいるとシャドーボクシングばっかりしている。
結構ジャブはいい感じになってきた。

今はきき酒をして、その後、Youtubeでブルースを聴いている。

何のきっかけか、鬱が晴れると、とても穏やかに過ごせる。
いつもこうだと人生も楽しくなりそうなのだけど。

今年はもう新規開拓3店目。
前から行きたかった、京都の先斗町にある「酒亭ばんから」に行ってきた。

お造り盛り合わせ


鶏の黒胡椒焼き


生麩のしめじあんかけ


おでん




マナガツオの焼き物


チーズの味噌漬け


卵黄の味噌漬け


このお店は、日本酒のラインナップがいい。
20種類くらいはあるのかなぁ。
ちゃんと冷酒と常温、燗酒にふさわしいお酒という感じに分けてくれている。

お料理も京都らしい和食で、どれもおいしい。
居酒屋だけど、割烹に近い料理。

ただ、若干コスパが悪いかなぁ・・・
先斗町だから仕方がないか。

総合的には気に入ったからこそ、あえて苦言を呈するなら、日本酒はあと100円ずつ安くていいように思う。
だいたい1合800円前後。
うーん・・・
値段がわかるだけに、やっぱり高く感じるなぁ。
置いているお酒は、1升で2800円前後のものが多いので。

あと、せっかくいい日本酒なのに、コップ酒で枡にこぼすタイプなのも残念なところ。
あの文化って何なのかなぁといつも思う

でも、気軽においしい和食を食べながら日本酒を飲む店としてはいいと思う。
また利用する可能性は大。
それから、卵黄の味噌漬けは、家で再現しようと思う。旨かった。


新規開拓ではなく、何年も行っていなかったお店にも行ってきた。
久しぶりの「季里」。
緑地公園にある鉄板焼きのお店だ。
昔はよく行っていたのだけど、歳をとったせいか、お肉を食べたくなくて、長い間行っていなかった。
だけど、予約の電話をしたら、「あー、お久しぶりです」と覚えていてくださったのが、すごく嬉しかった。

いつも注文する牛ステーキと海鮮焼きコースを注文。
お肉の量(80gか100gか)と種類(サーロインかフィレか)によって値段は異なるが、
だいたい10000円~13000円。
ちょっと高いけれど、それだけの価値はある。
(久しぶりに行ったら値上げしてた・・・。前は8500円だったように思う)

突き出し代わりの人参のスープがあって、その後、前菜3種盛り


海宝焼
その名の通り、なんとも贅沢!うまい~!
海老、うに、いくら、あわび


野菜いろいろ
さつまいもはほっこり。
大根、白ネギ、まいたけ、にんにく


この後、お肉を焼いてくれて、サラダがあって、白菜の焼き物と、チャーハン、デザートがある。

とりあえず、何を食べてもおいしい。
お肉が苦手な私でも、ここのフィレみたいに、柔らかくてちょっとだけだと、本当においしいと思う。

それに、何よりも目の前で焼いてくれるという、この贅沢!
鉄板焼きとか天ぷらは、やっぱりこの「自分のためにやってくれている」というのを見ながら食べられるのがいいんだろうな。

久しぶりだったけど、やっぱりおいしいお店だった。
「3年ぶりくらいですかね?」と店主に言われた。
もうちょっと経ってるかも・・・

「変わらず、お元気そうで」と言ってもらって、とても気持ちがほっこりした。

そういえば、行きつけだった天ぷら屋も最近行ってないなぁ

最近は、新しいお店を開拓することと、日本酒のおいしいお店を探すのに必死だったが、
こういう、昔よくお世話になったお店というのは、何年経っても大事にしたいなと改めて思った。
自分の原点みたいなところもあるし・・・

20代の頃、自分の文章で稼いで、おいしいものを食べられるようになって、何度も通ったお店。
自分の中だけのバブルみたいな感じだった
鉄板焼きも天ぷらも、目の前で作ってくれるということが、贅沢感をあおって、
「自分は確かに成功している!」と思える象徴みたいなところもあった。

今は、どちらかというと、旨くて安くて、コスパのいい店を探す傾向にある。
それはそれで悪くないけど、“あの感じ”は忘れたくないなぁと思った。
芸人は、自分の稼ぎに比べて少し無理をした家賃の家に住むほうが成功するという。
20代の頃の自分はもっと、そういう心意気みたいなのがあったように思う。
リッツカールトンのバーで飲んだり、3万円のフレンチ食べたり・・・(ただし、積み立て貯金で)。
もうそれと同じようにしようとは思わないけれど、
久しぶりに季里に行ったことで、あの頃の気持ちを思い出した。刺激になった。

酒飲んでシャドーボクシングしてる場合じゃないな
今年こそ、ちゃんと一歩を刻まなければ

きっと良い1年になる。

2012-01-11 17:49:34 | 友達
昨日はライター友達(アンデルさん)と商売繁盛を祈願して「西宮えびす参り」に行った。
もう5年ほど続いている二人の恒例行事。
えびすさん&おいしい食事がセットになっている。

今回はアンデルさんのお気に入りのお店という「はた田」さんでランチ。
彼女は素敵なお店をいっぱい知っているので、今回も間違いはないと思っていたが、こちらは中でも秀逸!!
昨年の二条椿に続き、最近は「当たり」が多いなぁ。

最初、「3000円と6000円のランチ、どっちにする?」とアンデルさんに聞かれ、
「ランチに6000円はちょっとなぁ、夜もあるし・・・」と思い、「3000円」を希望した。

しかし、食べている最中、激しく後悔。
3000円で満足しなかったわけではない。
その逆で、「3000円でこれほどのレベルなら、6000円になったらどんな旨いねん!!」と思ったからだ。
欲望がこんなにも湧き出てくることも珍しかった。
知りたい!食べてみたい!と強く思ったし、久しぶりに「コースが終わるのが怖い!!もっと食べたい!」と思った。
(実際、途中で「終わるの怖いよー」と言った)

また、ランチだからだろうな・・・
昼間の私の食欲は、本当に底なしなので(夜の数倍!)1コースでは物足りなかった。
食べ終わったとき、「最初からもう1セット持って来てほしい」とつぶやいたほどだ。

では、その素晴らしいコース料理を・・・


先付けは、なます。
なますと言っても、この美しさとセンス!
色とりどりの野菜、菜の花、底からは鯛や数の子が出てくる。
お酢が苦手な私だが、最高に好きな味。
酢が「すっぱい、酸味」ではなく、「甘い」と感じられるのが好きな味付け。
この1品でもうやられた。


椀物は、えびしんじょ。
こちらも美しい。
美味しいのはもちろんだけど、お料理はやはり美しさもかなりのポイント。
食べる前にため息が出る。
ほっこりとやさしい。


こんな陶器の蓋物が出てきて、何かと思ったら・・・

これだ!


七草の白和え、生麩の田楽、黒豆、出汁巻き、ふきのとうの天ぷら、焼き物はぶり。
今書きながら思い出して、目がとろんとなった。うっとりする。
それくらいすべてが旨い。
素材の良さをしっかりと、手を加えすぎず。
ぶりは、こういうお店で出すには多少塩が効きすぎなくらいに感じた。
でも、それがめちゃくちゃおいしい。
たぶん、これがベストなんだろうという気がした。
(ここで、「なくなるの怖い」と言った)


大根、おあげさん、水菜の炊き合わせ。
旨いなぁ・・・汁までしっかり飲み干した。


食事は鯛めしと、もずくの味噌汁。
味は当然のことながら、感動したのはゴハンのよそい方。
本当にちょっとしたことなんだけど、プロだと感じられた。
普通に箸にとって口に入れたとき、ほろっとくずれるような、優しいよそい方なのだ。
「おかわりはどうですか?」と聞かれたので、もちろんお願いした。

水物は、りんごのジェラートと洋ナシ、みかんの盛り合わせ。
これがまたおいしくて、もう勢いがついているものだから、数秒で食べてアンデルさんにびっくりされた。
(アンデルさん3口目のことだった)

最後に、お茶と落雁。
ああ、ほっこりする。
もっと食べたい、食べたい、食べたい~!!(心の声)

ちょっと遠いけど、また絶対に来ようと思った。
こんな幸せがあるから、仕事もがんばれる。

夜は9500円~ということだが(高っ!)、お金を稼いで何かのときに来よう。
結婚記念日とかでもいいなぁ。
日本酒も結構いいラインナップだった。(お値段もいいけどね!)
ランチも6000円のコース、いつか食べてみたい・・・。

そんな感じで、このお店を教えてくれたアンデルさんに抱きつきたいくらい感謝して、店を出た。
この後、えべっさんへ。

しかし、今年の私は喪中。
「鳥居をくぐるのはよくない」と言われ、アンデルさんに去年の福笹を返してきてもらうことに。
私はその間、外で待っていた。

待っている間、近くの酒蔵通りを歩いて時間をつぶした。
これもアンデルさんが調べてきてくれたのだ。
「大きな蔵ばかりで気に入らないかもしれないけど・・・」と言いながらも、地図を渡してくれた。
こういう気遣いが本当に素晴らしい。

確かに、白○や松竹○など大手ばかりで、「酒蔵通り」と名前はついているが、「酒工場通り」と言ったほうがよい感じ。
でも、利き酒などもあって、おかげで退屈せずにすごすことができた。

合流して、一緒に利き酒して、お土産を買って、近くにあったアンリ・シャルパンティエの喫茶へ。
夜ご飯が食べられなくなるともったいないので、ケーキを二人で分け合った。


「紅芋と本和香糖の金赤ムース」

真っ赤な色が珍しくこれにしてみた。予想以上においしかった。
アンリで生ケーキってあまり食べないけど、旨いなー。
「本和香糖」って何?と気になって帰って調べたら、沖縄のサトウキビで作った砂糖とのこと。
なるほど、それで甘くないのに、甘みに満足するんだなぁ。

その後は、御影に移動し、ナポリピッツァの店「ベーネベーネ」へ。
こちらもアンデルさんの紹介。
私は京都しかわからないので、いろいろ教えてもらえるのがすごく嬉しい。
彼女のセレクトは間違いがないし。

本当はもう1つ別の店がオススメだったようだが、あいにく定休日。
でも、こちらもリーズナブルでおいしかった。私はピザ大好きだしね。





結局、お昼12時半に会って、夜10時頃まで一緒にいた。
えびすさんも、私の分までお参りしてきてくれたし、お金持ちになりそうな商売繁盛のお守りまで買ってきてくれた。
こういう優しさが本当にうれしい。

話も仕事のことでいろいろ相談に乗ってもらい、同業者しかわからないことも理解してもらえて、気持ちも晴れた。
すぐ鬱になる私に対して、
「陰にこもることも時には必要。ずっと明るかったら、何も書きたいものなんて生まれない」
と言ってくれた。
その言葉が本当に心に響いて、鬱になる自分を受け入れることができた。

仕事に関しても、いつも志が高く、シンプルに「偉い人だな」と思う。
たまに大ボケはかますけど(笑)
「もっと質の良い仕事を」「自分の生み出すもので人を動かしたい」
「できれば世の中のため、人のために役立つものを書きたい」
その点でも気持ちは一致している。
そういう人と出逢えたことに、また感謝。

きっといい1年になる。

自然にそう思えた一日だった。

戻ってくるところ

2012-01-09 14:05:29 | 想い
昨晩の夜中もまた夢にうなされ、自分の大声で目が覚める。
布団の中に入っていた黒い物体に右手の小指を噛まれるという、なんとも恐ろしい夢だった
新年、すでに2回目の悪夢。

新年を迎えてもずっと鬱状態で過ごした1週間。
無気力状態でぼんやりとしていた。
ブログを書こうにも、何もしていないし何も考えていないので、ネタもない。
そんな憂鬱に支配された日々。

でも、今朝、やっと元気になった。

「元気になった」というのも変な表現で、別に「元気がなかった」わけでもないのだが、
なんというか、自分の中から力が湧いてくるのを感じている。

単純な話、仕事をしたからだ。
午前中、ちょっと仕事をしただけでパワー充電!

文章を書いていると、自分が生きていることを実感できる。
言葉とリズム。
想像と創造。
自分の想いが言葉になって刻まれるということは、なんて素敵なことなんだろう。

いろいろ悩んでいたけれど、結局、戻ってくるところはここ(書く仕事)しかなくて。
じゃあ、もう悩まなければいいのに、といつも思う

恋愛と同じかもしれない。
好きだから、悩む。
ちょっとしたことにも一喜一憂する。
そして、幸せにも不幸にもなる。

今はビートルズの「ラバー・ソウル」を聴きながら、久しぶりに穏やかな気持ちでいる。



絵心ない調理人

2012-01-06 14:54:03 | 
昨年末の話になるが、23日に夫と信楽へ行った。
クリスマス3連休だし、どっか近くへ泊まりに行こうよ~ということで、急遽、クリスマスディナーのついたプランを探した。

見つけたホテルがここ。
http://www.lakevilla.co.jp/index1.html

ゴルフ場や温泉が一緒になった広い敷地にあるホテルで、コテージも点在する。
近いし、温泉も入れるし、コテージプランだからか安いし・・・ということでここに決まった。

結果から言うと、すごく良かった!!

コテージはこんなの。広いしきれい。


クリスマスディナーはホテルのレストランで食べるのだが、雰囲気も良く、味もおいしかった。
画像は一部。







温泉も露天風呂やサウナもあって、広々していて、すごく満足!
リピーターが多いというのもうなずける。
近いから、また機会があれば来たいなぁと思った。

翌日は、信楽焼を見に行った。


1枚、ずっと欲しかったタイプのお皿を買えたのでよかった。

ただ、季節が悪く、クリスマスイブの日に信楽焼を見ようというカップルはいないようで、
大げさに言えばゴーストタウン・・・。観光客もいないし、かなり町はさびしい感じだった

お昼を過ぎて、何か食べようということになり、選ぶ余地もなく目についた喫茶店へ。
メニューを見ると「信楽名物B級グルメ たぬき丼」というのがある。
写真が大きく載っていて、たぬきの顔をちくわや豆などで上手に作ってあった。
お店の人に聞いてみると、基本はかき揚げ卵丼で、名物のたぬきに似せた顔を作っているとのこと。

「あ、かわいいし、これがいい~」と私。
値段も600円と安いし、他にめぼしいメニューもない。(牛丼やカレーなど数品)
夫は牛丼を頼んでいたが、私はせっかくだし、ブログにも載せようと思って名物を注文した。

わくわく・・・

しばらくすると、「たぬき丼です」とオバチャンが運んできてくれた。

やったぁ・・・!

しかし、丼を一目見て、仰天した。その理由とは・・・

↓これだ。


た、たぬき・・・?

いや、おばけ?
なんかセサミストリートに出てきそうなキャラクターにも見える・・・

何度もメニューの写真のたぬきと見比べてみたが、どう見ても別物だった。
オバチャン、絵心なさすぎやろ・・・
大人でもこんなにショックを受けるのだから、子供が見たら泣くんちゃうか?
なんで髪の毛あるの?

「たぬきじゃない・・・。こんなのたぬきじゃない・・・」

あまりの衝撃にしばらく箸が止まったが、よかったのは予想以上のおいしさだったこと。
「うまい、うまい」とかきこんだ。
かき揚げが出汁を吸って、ふにゃーとしているのがいい。
味付けもバツグンだった
まさにB級グルメ!!

しかし・・・
絵心はD級だったなぁ・・・
せめてひと目で「たぬき」とわかるくらいには精進していただきたいものである。

「消えていく人」になるのはイヤだ。

2012-01-05 16:42:35 | 仕事
さっき、父親が届け物を持って来てくれた。(ケーキとパンのおすそわけなど)
外は寒いし、暇だし、「あがってコーヒーでも飲んでいく?」と言うと、喜んで上がってくれた。

たわいもない話をして、20分くらいして帰ったが、
帰る前に「今日は仕事ないんか?」と聞かれた。

ない。

年末30日まで働いていたこともあるし、今日はまだ休み。
本格的に仕事を始めるのは来週からになる。
それに、1月は基本的に暇な月なのだ。

そう言うと、
「しかし、かおりの仕事は『待ち』じゃあかんのちゃうか?」と言う。

まあ、そやけど・・・

戸惑う私に父親は言った。

「テレビに出てる人でも、呼ばれなくなったら終わりやからな」

え・・・?売れない芸人扱い?

「ほら、一時期もてはやされても消えていく人がおるやろ?」

「う、うん・・・

「ああならんように、待ってないで取りに行かないとあかんのちゃうか?」

そんな激励を残して、帰って行った。

あ、ありがと・・・おとん

15年、とりあえず消えずに残ってます。。。

*   *   *   *   *

昨日も書いたけど、今年は目標をしっかり実現したいと思っている。
もう仕事は「待つ」のも「取りに行く」のもイヤなのだ。
仕事は自分で作りたい。

今はレギュラーの仕事がいくつかあって、それだけでも人並みには暮らしていける。
しかし、そこに頼りすぎると失くしたときのダメージが大きいことを知っている。
一度経験があるだけに、失くすときの恐怖がいつも絶えない。
だから、常に新規開拓して取引先を増やせば精神的にラクになるかと思ったが、関わる人が多すぎて逆にしんどい。
あっちを立てればこっちがおろそかになり、こっちを受ければあっちに迷惑がかかる。

単発仕事を増やすことも考えてみたが、それはあまりにも不安定すぎる。
昨年は大企業の仕事にもいくつか関わらせてもらったが、それはそれでエンドユーザーから遠く、間に人が入りすぎてもどかしい。
基本的に仕事は好きなので、やっているときは何だって楽しいのだが、終わるとなぜかいつも何かむなしさを感じる。
「私がやりたかったのって、これだったのかなぁ・・・」と。
実は、仕上がりもあまり見たくない。
昔は自分の書くものが大好きだったのに。

とにかく、吉と出るか凶と出るかはわからないけれど、根本的に「変える」ことが必要なのだと思う。
昨年もそれはわかっていたのだけど、結局、怠惰と勇気のなさから、何もできずに終わってしまった
この二の舞にならないよう、「今年こそ!」という気持ちでいる。
動き始めれば、どんどん進んでいきそうなイメージもある。
2月・3月はいろいろ仕事が入っていて忙しくなると思うので、この1月にその基盤固めに着手できればいいかなと思っている。

昔みたいに攻めの気持ちが強くなるといいのだが・・・
年々保守的になるのは歳のせいか、怠惰のせいか。
まずは精神修業から始めないとダメかも?!

2012年のはじまり、はじまり~

2012-01-04 15:15:06 | 生活
年が明けた。
2012年だ。

年末最後の1週間は葬儀があったり、急な仕事が入ったり、来客があったりと、結局バタバタと過ごした
30日の午前中にようやく原稿をアップして、それから大掃除と買出し。
31日は朝からおせちなどお正月料理の準備。
夕方になって年賀状の宛名印刷をして(本来喪中だが、既に用意しかけていたので出した)、
「こんなの大晦日らしくない!」と嘆きながらもパソコンに向かって、テレビでボクシングの試合見て、
しばらくしたら年が明けた。

年末にバタバタするのは嫌だなぁ。
大晦日は夕方くらいには落ち着いて年越し蕎麦でも食べて、くだらないテレビでも見て過ごしたいものだ

しかし、正月三箇日はゆっくり過ごした。


私が「次世代のおせち」と呼んでいる、オリジナルおせちを食べ、お酒を飲む。


伝統的な黒豆や数の子などはあるけど、酢の物やお煮しめなど夫が食べたがらないものは入れない。
肉巻きや筑前煮だと喜んで食べてくれる。


毎年恒例、びりけんのローストビーフ!


鮭といくらの親子ちらし。
酢飯の中に、生姜と大葉のみじん切りとゴマを混ぜている。
これが旨いんだなぁ・・・


おめでたい日本酒。

2日目は、夫の実家へ行って挨拶。
3日目は、一日中、漫画を読んで過ごして、夜はうちの実家へ行って焼肉。

そんなこんなで・・・怒涛の忘年会でたまった脂肪も含め、3キロ増!!

今日からまたダイエットか・・・
なんの進歩もない

いつも太らないようにお腹をすかせているので、お正月は自分を解放して食べたいだけ食べさせてやる。
3キロくらい太るのはあっと言う間。
なんだか悲しいなぁ

でも、私はお正月が大好き。
昼間からお酒飲んでも怒られないし、料理しなくてもおせちがあるし。
何より、「この3日間はだらけてもいいよ」と自分を許してやっているので、だらだら過ごしても自己嫌悪に陥らない。
昨日は昼間からビール飲んで、15冊も(!)漫画を読んだけど、ただ楽しいだけだった
すごくリラックスしている自分を感じる。
「~せねばならない」からの解放。
お正月だけは、だらけていても「堕落する!」と思わないので、本当にリラックスできる。
日常でももう少しだけ「~せねばならない」を緩めてやれたら、もっとラクに生きられるのかなぁ。

2012年。
今年はいろいろと目標を立てて、それに向かって努力する年にしたいと思っている。
確か去年は、ちゃんと実現できる具体的な目標を立てようと思って、結局、目標自体が立てられずに終わったのだった

今年は思った。
もちろん実現しなければいけないけれど、目標自体がなければ、ちょっとも上に行かない。
とりあえず、目標を設定することだ、と。

夫には発表したが、大まかに言えば、
プライベートでは「規則正しい生活をする」で、
仕事では「新しいことを始める」だ。
ここに書くほどのものでもないので、詳細はナイショ
少しでも進んだときには、ここでも報告できればいいなと思う。

去年も書いたけど、「新年」というのはいい。
新しい年を迎えたというだけで、すべてがリセットされる気分になるから。
ダメだった自分も、何も進まなかったことも、とりあえずもう一度ゼロからスタートできる。

この2、3年は、人生のターニングポイントだと思う。
何が何でも前に進んで、人生前半で遣り残したことを少しずつ埋めていきたいと思っている。
後半をより楽しく、充実して生きるために!

最後になりましたが、皆様にとっても素晴らしい一年となりますように。
こんな私ですが、今年もよろしくお願いします

今は非常事態じゃない

2011-12-28 21:45:07 | 生活
今日は、兵頭くんがうちに遊びに来た。

彼とは10年くらい前に一緒に塾で講師をしていた。
その頃、彼はもちろん他の同年代の講師とつるんでいたわけで、特に私と仲が良かったわけではない。
でも、なんでだろう?
今は島根に住んでいるのだが、大阪に来るときは、時々思い出したように連絡をくれる。
そんなこんなで今でも続いている。

私より10歳以上年下なのだが、いつも私のことを「この人、あかんなぁ」という目で見ていて、的確に突っ込んでくれる。
重い話ではなく、ちょっとしたこと。
例えば、「ダイエットする!」と言うと、「何回目の決意ですか?」とか。
「いい人に生まれ変わる!」と言うと、「もう聞きあきました」とか。
「兵頭くんって、機嫌の波がないよね、すごい」と言うと、
「これが普通でしょ、そっちがおかしい」とか。
でも、私のことを「基本はダメ人間だけど、自分の能力を活かせる場ではちゃんとやれる人」と冷静に見てくれている気がする。
そういうのがラクなんだな、たぶん。

で、今回は「新居を見せて!」ということで、やってきた。
久しぶりに実家に帰って来た息子を迎える母のような心境で、お昼ご飯を用意した。

来ると、彼女に見せるといって、家の写真をバシバシ撮っていた。
家の中をすべて案内したが、ずっと「ほ~!」「ほ~!」と感心している様子。
私も嬉しくなって、あれこれこだわりの部分などを説明した。

すべて見終わると、兵頭くんは言った。

「あんな浪費家が、こんな家を!」

・・・そこ?感心ポイントはそこ?

そして、ずっと「いや~・・・あんな人がねぇ・・・こんな家をねぇ・・・」と言っている。
私って、そんなに家を建てるのにふさわしくない人か?!

「私だってがんばったもん!貯金もしたもん!」と反論したが、
「もしちゃんと貯めてたら、この家、キャッシュで買えたんちゃいます?」と言われ、ぐうの音も出なくなった。

そやな・・・
キャッシュで全額は無理でも、15年も働いてたら、普通に2000万くらいは貯まっててもおかしくないよね・・・
夫よ、すまない。

ちなみに兵頭くんは、私が人生で出会った人の中で、一番の倹約家である。
お金のことに関しては、私から一番遠い位置にいる人。

しかし、まあ、お金のことはともかく、久しぶりにいろんな話が聞けて楽しかった。
結局、4時間半くらい話し込んだ。
ゴハンもおいしく食べてくれたようだ。(基本、肉!)

駅まで送って、帰り道、塾のことを思い出していた。
「財産だな・・・」とつぶやいていた。
1人でもうちに来てくれたことが、本当に嬉しかった。いい時間だった。

もう二度と講師をやることはないだろうけど、あそこで働いたことは「思い出」というよりは「財産」だ。
今でもつながりのある、数人の講師。数人の生徒。
みんないい人たちばかり。

この間から、人と人がつながりを持続させるには何が必要なんだろうかと、そんなことを考えていた。

昨日は夜、うつになって、何もできなかった。
今日、兵頭くんにそう話したら、
「こんな家まで手にして、何が不満なんですか?何かあっても、この家があったらいいかって思えません?」と言われ、まあ、家があるからいいかとは思えないものの、確かに私は贅沢だな、と思った。

すぐに「足りないもの」を見てしまう。

もちろん今悩んでいるのは、そういう目に見える「物」の話ではない。
何かがなくて不満なわけでもない。
「不満」というよりは「不安」かな。

ここ数年、年末になると不安になる。
来年も仕事があるのか?
ちゃんとライターとしてやっていけるのか?

でも、考えてみたら、15年もずっとフリーでやれてきたことのほうが奇跡なんだよなぁ。
そう思えば、不安より感謝の気持ちが増えてくる。

仕事も人間関係も、今あるものを大事にしていかないといけないな。
「人生を非常事態にしないこと」
これがずっと私の目標。
ちょっとしたことで私は騒ぎすぎなのだ。

人生はそんなに非常事態は起こらない。

わかっているのだけど、すぐにイライラするし、落ち込むし、攻撃するし、悲劇のヒロインになるし・・・
白黒はっきりできないことは、「今する必要がないこと」と思わないといけないとわかっているのに、グレーが気持ち悪くて。
でも、以前よりはかなりこの思考が定着してきたように思う。

今も、まったく非常事態じゃない。

理性的な思考の兵頭くんと話していたら、そのことに思い当たった。

今年もあと3日。
結局、仕事は終わらず!!
明日なんとか仕上げて、大掃除と年賀状とおせちやるで!
(結局、今年も大慌て