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黄帝内経素問 通評虚実論篇 第二十八 第一節 訳

2013-07-29 17:16:56 | 日記

昌栄薬品の宮原 規美雄です

黄帝内経素問 通評虚実論篇 第二十八

第一節

 黄帝問曰。何謂虚實。

 岐伯對曰。邪氣盛則實。精氣奪則虚。

 帝曰。虚實何如。

 岐伯曰。気虚者肺虚也。氣逆者足寒也。非其時則生、當其時則死。餘藏皆如此。

 帝曰。何謂重實。

 岐伯曰。所謂重實者、言大熱病、氣熱脈滿。是謂重實。

 帝曰。經絡倶實何如。何以治之。

 岐伯曰。經絡皆實、是寸脈急而尺緩也。皆當治之。故曰、滑則從、濇則逆也。夫虚實者皆從其物類始。故五藏骨肉滑利可以長久也。

 

黄帝が問いて申されました

虚実とは何であるのか聞かせてくれんか

岐伯が答えて申し上げました

各種の病因と、その病理の障害が盛んになった状態を実と申します、精気が喪失、損傷された状態を虚と申します。

黄帝が問いて申されました

虚実とはどのようなものであろうか

岐伯が申し上げました

虚で申しますと、気虚とは肺の虚でございます。気逆とは下焦が冷えていて下るべき胃気が下がらないもので足が冷えるのでございます。

 

非其時則生、當其時則死。餘藏皆如此。

*馬蒔の註 「此れ肺虚の一藏を舉げて、其の生死は必ず時に随うものにして諸藏もこの例による。肺は気を主る。気虚するとは、肺虚なり。気逆とは気上行して逆するときは、則ち下の足に在りては気無きを以て寒す。故に此れ肺虚して相尅の時に非れば則ち生く。春秋冬の如き是なり。もし相尅の時に遇うときは則ち死すとは、夏時の火の如き是なり。余藏虚する者、其の生死も亦此の如し」と。鍼灸医学大系

 

黄帝が申されました

重實とは何であるのか聞かせてくれんか

岐伯が申し上げました

 いわゆる重實と申しますその意味は、大熱病のことを言いまして、邪気が盛んで血脈もまた盛んなもので、邪気がひどく熱し、脈象が盛満であることをもうします。

黄帝がもうされました。

経と絡がともに実とはどのようなものであろうか。どのような治療法があるのであろうか。

 岐伯曰。經絡皆實、是寸脈急而尺緩也。皆當治之。故曰、滑則從、濇則逆也。夫虚實者皆從其物類始。故五藏骨肉滑利可以長久也。

岐伯が申し上げました。

経絡が皆実ともうしますのは、寸口の脈は速く、尺部の皮膚の部分はゆるやかであります。このようなときには經も絡も皆治療しなければなりません。したがって、滑脈であれば従、渋滞を示す濇脈は逆であります。虚實というものは皆其のもろもろのものより始まるのでございます。五蔵やからだがなめらかに動くこと(各臓器の無意識)は、長寿につながるのでございます。

 

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