4月9日は天気に恵まれ、最後の桜を楽しむため、万博公園を訪問した。甲子園球場の約65倍あるという広大な敷地内に、ある程度集中して存在する5000本の桜を十分に楽しむことができたが、ここでは西側に広がる「自然文化園」の西端部にある「花の丘」に植えられたポピーの集団の美を紹介したい。
万博公園のもっとも高い位置にある「花の丘」は円弧型の山を形成しており、32万本のアイスランドポピ-が一定間隔で見事に植えられていた。このゾーンでは4月の10日から29日までポピ-フェアが開催される。ポピーの隣りには青いネモフィラが植えられ、外周全体を薄黄色の菜の花が囲んでいる。
10-04-09-1015 丘全体に輪状に植えられたポピ-10-04-09-1024
アイスランドポピ-は秋蒔きの一年草で、うすい花びらの黄色やオレンジの暖色の花であるが、秋には30万本のコスモスが植えられると紹介されているので、今年も「日本庭園」の見学と併せてぜひ見学したいと思っている。
同時期、自然文化園のチューリップの花園ではカラフルな25品種・約11万球のチューリップフェアも開催されている。
過去の記録を調べてみると、昭和45年(1970)の大阪万博を見学したあと、民族学博物館を中心に2回訪問しているが、万博終了後の自然文化園をゆっくり歩いたのは初めてであった。 継続的に施設が整備されており、樹木も成長してきているので、40年経過した万博公園は関西有数の散策スポットになっている。
数年前までは、数万本の花の集団で観客を集められたが、最近では「なばなの里」のチューリップは120万球、「びわこ箱館山ゆり園」では50種200万輪と大規模化してきた。しかし、入場料も高く毎年出かける場所ではないと思う。万博公園は交通至便で入場料も250円と格安であり、回を重ねるたびに楽しみ方も深くなる。京都から1時間前後で到着するし、雄大な雰囲気の中で新緑・紅葉・季節の花を求めて、ときどき訪ねたい場所である。