JR大阪駅東口を出て、地下鉄御堂筋線に乗って「長居駅」で下車し、3番出口より東に800m歩くと大阪市立長居植物園前にでる。面積約66haある長居公園の東部分に位置している。初めての訪問であったので、京都府立植物園と比較した形で紹介すると、
京都府立植物園 大阪市立長居植物園
開園時期 大正13年(1924) 昭和49年(1974)
面積 約24ha 約24ha
種類・本数 12000種・12万本 1000種・6万本
付属施設 観覧温室・植物園会館 自然史博物館・情報センター
両植物園を比較すると、面積はほぼ同じであるが長居植物園は京都より50年も遅い新しい植物園である。京都は栽培品種が多く観覧温室に世界の植物を集めているのに対し、長居は約5haの面積を持つ大池・小池が中央にあってその周囲に沿って園地が展開しており、配置がきれいに区分された現代庭園の美しさが楽しめる高レベルの植物園という好印象を持った。また内容の充実した自然史博物館を併設しており、大阪地区の動植物や地域の自然史に触れてから植物園を歩くというコンビに共感を覚えた。
長居植物園の全体図(案内資料より引用) 自然史博物か前に展示されたナガスグジラ骨格
今回の見学は5月末であり、季節では終わりに近いバラと咲き始めのアジサイの両方を楽しむことができた。大池・小池では水生植物の花の菖蒲や睡蓮も見頃であり、ハスの花も咲き始めた。バラは、京都府立植物園(300種・2000株)が関西トップレベルと云われているが、長居植物園(140品種・2600株)も負けてなく、「ローズ・オオサカ」の名を見つけた。また、自家の庭にあった「キンシバイ」や疏水縁にも咲く「オオゴンネズミモチ」の生け垣も満開であった。
大阪のバラ「ローズ・オオサカ」 一つで見るとなお美しい「セイヨウキンシバイ」
京都山科から地下鉄で京都府立植物園に行く時間とJR・大阪地下鉄で長居植物園に行く時間の差は一時間以内であり、大阪の大衆レストランでの昼食の味も格別である。数回に1回は大阪に行って長居植物園を楽しみたいと思っている。