今年の冬も熱帯植物50鉢と一緒に冬越しをしている。一番背の高い鉢は「ゴムの木」の4鉢で、何れも2mを越している。一番大きい葉は、このブログでも紹介した「モンステラ」であるが、今回紹介するのは高さ1.2mに成長した「ペディランツス」である。
この植物が我が家にやってきたのが末の孫の誕生祝であるから10年目となる。しばらくの間、植物の名前がわからないまま過ごしたが、ある日琵琶湖ホテルに宿泊したとき、浴場の入り口にある廊下で、台に載せられた大鉢に同じ植物が数十本群生してあるのを見学し、その迫力に感激して京都府立植物園を訪ねたら、観覧温室内の砂漠サバンナ植物室の一画に立つ同じ植物を見つけ、その名が「ペディランツス」というトウダイグサ科の植物で、原産地が西インド諸島・南米・メキシコと書かれた説明版があった。
現在室内にある4年目のペディランツス ベランダの温室内にある2年目の鉢
ペディランツスの日本名は「大銀龍」で、古くから鉢植えとして親しまれてきたが、育てやすく紅葉が楽しめるので注目されている。茎が節ごとにジグザグに屈曲し、その姿が龍に似ていることから大銀龍の名がついたようである。
左の写真にある緑色の鉢は、夏が終わったころに鉢を室内に入れたもので、冬になっても紅葉しないまま明るい緑を維持するが、秋の末頃まで戸外で育てて紅葉させてから室内に入れると、右側の写真のように赤くなる。左側の写真にある右鉢のものは緑と赤の中間のものであるが、この植物の耐寒温度は7~10度なので、室内に入れる時期を選べば維持したい色のコントロールが可能である。
この植物の育成で失敗するのは水のやり過ぎである。熱帯植物であるから日光を好む。
排水のよい土を選び、肥料を少なめとし、春から秋は戸外で日光にあて、冬は窓越しに乾燥した状態で温室または室内に置けば絶対に失敗しない。増やしたいときは剪定した枝の白い樹液を拭いて挿し木すればよい。私の大好きな熱帯植物の一つである。