ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

吟行―船木宿を歩こう―その1

2020年10月23日 | 俳句

 昨日は、午後から俳画教室でした。行ってみると、今までコロナで不自由な教室でやっていたのが元に戻されていました。これは、コロナの感染者が宇部市では先月の27日以後一人も出ていないということからの規制緩和のようです。何にしても嬉しいこと!

 ところが、昨日一日中は雨で…、特に宇部市には強い雨22㎜/hの豪雨予報が13時10分に出されていたんですよ。俳画から帰るときの土砂降りにはビックリ。

 しかし、何だか…本当にコワくなりました!一昨日は、あれほど晴れていましたのに。この変わりよう!吟行会へ出かけるときのことは前日書きましたが、…実際こうやって降ってみると、自分でも本当に〝晴れ女〟なんだわと…これでいいのかしらと、却って不安になりましたよ。

 でも、このようなことがしょっちゅうなんです。この月1回の吟行会も今回で13回目。今年の3月から5月はコロナで中止しましたが、後は欠かさずに実行しています。それが一度も降られたことがないのですから。その前後ではどんなに天候が崩れていてもその日だけは…不思議でしょう。

 この吟行会に限ったことではなく、他の教室の吟行会などでもそうなんです。また、俳句だけでなく、ワンゲルの山行きや何かの集まりなどでも、晴れた方がいいと思えるときは殆ど晴れるんですよ。この反対で間の悪い人もいるでしょう?実は主人などは確実な〝雨男〟なんです。ですから二人で出かけるときは…まあ私が勝って、8対2ぐらいになるかしら?でも、最近晴れ男になりつつあります。私の影響…かな。いつも金曜日はゴルフで、以前は殆ど雨だったんですが、最近は…今日も行きましたが、良いお天気ですよ。アハハハ…

 でも、こうやって実証?されるたびに…何だかコワくなります…ああ、いけん、いけん!慎まなくっちゃ…と思うんですが。

 さて、さて、前置きはこれぐらいにして、本題の吟行会の話へいきましょうか。

 今回の吟行地は〝船木宿(ふなきじゅく)〟です。ここは宇部から近いので、私はもう何度も吟行していて飽きるほどなんですが、やっぱり初めてという人がいたんですよ。ということで、出発!

 そもそも船木宿は、平成の大合併で宇部市になりましたが、以前は厚狭郡楠町船木でした。この宿は、江戸時代においては旧山陽道の本宿で、交通の要衝のみならず、この地域の政治・経済の中心でしたから、人々の往来を助けた船木本宿の荷付場には、宿馬が15頭、人足10数人がいて、目代役人が世話をしていたということです。町並みは、道の左右だけでなく幾つかの筋を持っており、長州藩の船木宰判として代官所及び勘場を置き、本往還の宿駅として栄え、のちに船木村役場も建てられました。

 しかし、山陽本線が南の宇部・小野田を通るようになってからは、この宿場は次第に寂れてしまいました。その名残があちらこちらに残っていて、〝船木宿を歩こう〟というイベントなどもよく開催されています。

 またここは、かつて薩摩藩の篤姫が13代将軍徳川家定に輿入れするときに、この宿に立ち寄って休憩したという御茶屋跡などの記録が残されていますが、それらはまた後にでも述べることにして、先ずは最初に行った「瑞松庵(ずいしょうあん)」について…

 この寺院は、応永18年(1411年)に、当時名僧の誉れ高い師、石屋眞梁禅師を開山とした曹洞宗(開祖道元)の禅寺です。この寺の開山の石屋禅師や、2世、4世が薩摩の人で、特に4世の守邦和尚が7代島津元久の嫡子でしたので、寺門には島津の家紋の㊉が付いています。以来、大内氏、毛利氏の手厚い保護を受けながら今日まで往時のたたずまいを残しているので、四季を通じての参詣の人々が絶えません。

 山門を入ると、山峡の自然を利用した見事な庭園やお山88ヵ所霊場などもあります。池で手を叩くと鯉が寄ってきたりして…。ちょうどこの10月21日は、秋季法要が11時から行われる日でした。その準備で本堂などが開放されていて、ご住職がおられたので、いろいろと寺や仏像のことなどを詳しく説明して下さいました。

 この観音像は、「番匠(ばんしょう)観音」といって、宇部市指定文化財。船木番匠にあった吉祥院の本尊で、現在瑞松庵に安置されています。桧材の寄木造りで、藤原中期の作と推定。瑞松庵に移されるまでは25年に一度公開される秘仏でした。今では申し出ればいつでも見せて下さったかしら?楠町では最古の木造仏で、 像高168.7cmほどの容姿端麗な聖観音。 神功皇后の造船に因む番匠の伝承縁起からこの名で信仰されてきたということです。 航海安全に霊験あらたかとされて観音尊影が版行され海上安全の御守札を受ける人々が多かったんですって。いいお顔でしょ!

 また、毎月21日はお大師講が開かれるということで、そのお接待のお菓子も頂きましたよ。ラッキー!

 山門の向こうは新幹線が通り、前には菊畑が広がっています。紅葉がここは台風の潮風から免れたのか、とてもキレイな青楓で…でもほんのりと色づいてる。〝こういうのを季語では薄紅葉というのよ〟とか、〝今年初めて見た紅葉なら初紅葉と詠んでもいいわよ〟などと説明しながら…。

 山門の中には、あら、もう石蕗(つわ)の花が…。〝先生、これは初冬の季語ですが、今詠んでもいいですか?〟〝咲いてるんだからいいわよ〟と。躑躅(つつじ)もチラホラ…これは返り花です。奥の方にキレイな桃色の花が目について…何だろうと近づくと薔薇(ばら)でした。これは〝秋薔薇(あきそうび)〟と詠んでね…など、句材の宝庫です。

 さて、ここを後にして、次に向かったのは琴の製作所なんですが、また長くなりましたので、続きは明日にでも。お楽しみに…


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2 コメント

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こんにちは (ミルク)
2020-10-23 15:11:24
吟行って、こうして色々な場所を見ながら、句を作るんですね~
私のようなぼんやりした人は、細かく見てないと思います(^-^;
由緒ある古刹「瑞松庵」ですね。山門が変わっているように見えます。

こうして、あれこれ見ながら、どんな句が出来るんでしょうね。楽しみです♪
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Unknown (ちわき)
2020-10-23 21:50:49
ミルクさん、いつも有難うございます。
瑞松庵は山門がいいので、よく吟行に来ます。初めて来たときはこんなに風情のあるお寺が宇部にあったなんてと、感動したものですが、もう10回ぐらいは来てるかしら?
だから、どう頭をひねっても…な~んにも出てきません。初めての人は新鮮だから何でも句になりますけどね。
明日までに事後投句5句を作らないといけないんですが…ね~。
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