今日はそんなにひどくはないのですが、朝から一日中雨でした。 台風22号は今奄美大島を北上中で…宮崎地方に集中的な雨を降らせているとか。こちら山口県は明日の早朝から強風波浪注意報が発令されています。もう10月も残すところ3日だというのに。本当に年々遅くまで台風が来るようになった気がします。
水原春郎編著の『秋櫻子俳句365日』の中に「台風」の句を探してみますと、9月1日でした。この日は昔から台風の襲来することが多く、俳句でも秋の季語として、「二百十日(にひゃくとおか)」や「厄日」といわれています。
台風の夜半ぞ医師(くすし)の用おこる 水原秋櫻子
昭和13年作。句集『蘆刈』所収。この句についての、秋櫻子の自句自解を覗いてみましょう。
分娩というのは、どうしてか夜半に起こる事が多い。そのための徹夜が産婦人科の医師には、付きものなのだが、こんな台風の夜、停電の中では、困る。廊下をわたって病院へ行く途中、屋根瓦が砕け落ち、花壇の垣が倒れているのが目に入った。風はますます激しくなり、病院へ駆け込んだ時は、手術衣がびっしょり濡れてしまうほどだった。
裸火に九月一日の男の子生る
誕生の瞬間は、いつでも感動的であるが、台風の荒れ狂う中、蝋燭の火の下で処置したこの出産は、実に厳粛で、沸き上がる感動に医師としての喜びも感じた。妊婦と新生児の安静を確かめてから、家へ帰った。夜が明けつつあり、風の勢いは少し弱まったようだ。頭が冴えて眠れそうにないので、印象の薄れぬうちにと、句をまとめた。
私の中にある、台風は八月、九月のものという既成観念を、そろそろ変えないといけませんね。九月、十月のものと…。
テンちゃんも雨や台風の時はおとなしく家に居ます。毛も大分伸びて…良くなっているでしょう。(抜糸後の寝ているテン)