うたたね日記

アニヲタ管理人の日常を囁いております。

逃げるは恥だが、力でねじ込むのは案外役に立つ。

2017年12月14日 20時04分55秒 | 雑記
昨日、母が何やら長電話をしていたのですが、電話切り終わった後、おもむろに「R君、子供が生まれたんだって。」とのご報告。
かもした「…R君…?」
母「ほら、アンタが家庭教師で行ってた、酒屋のR君よ!」
かもした「・・・・・・・・(。-`ω-)(記憶を蘇らせている最中)」―――で、ようやく気が付いた!

そう、あれは今からもう何十年も昔の話。
小学生のお子さんを持った保護者の方なら聞いたことがあるであろう、「算数の小2と小5の壁」というのがあります。
小2はつまり「掛け算」。小5は「分数」で、大体ここで躓く子が多いです。
当時小5のR君も、見事に沼にハマった一人で、近所の酒屋のご両親は、どうしたもんか悩んでいたところ、どこからどう聞いたのか、LINEもない時代に発展した「ご近所ネットワーク」で「鴨志田さんちの下の子は医療系の学校に進んだらしい」=「じゃぁ、理系得意だ!」「家庭教師をしてほしい!」(注:別に医学部と薬学部でもない限り、理系得意じゃなくても行けますって。何故かこの部分が非常に誤解されている(--;))
―――ということで、なぜか白羽の矢が後ろ頭にぶっ刺さったので、教えに行くことになりました。
で、そのR君。ご両親も頑張って教えたそうですが、「分数の割り算ができない」のが悩みの種。
なのでかもした、ありがちな『カステラ』で分数教えることに。
か「いいかい?元々1本だったカステラを半分にしたら、分数でいうと何?」
R君「…『半分』。」
そうか…こっからスタートか(==;)
で、なんとか「割り切れない数を、分数にしたほうが、かっこいいし手っ取り早い」という無茶苦茶な理由を付けて納得させる。
そして問題の割り算。
か「では1/2本にしたカステラを、さらに4つに分けると元のカステラの何分の何の大きさになる?(←掛け算)」
R君「1/8!」
か「正解!…じゃぁ、今度は逆にこの1/8本のカステラを〇当分に切ったら、さっきの大きさの1/2個になったかな?」
R君「……4つくっつけた。」
か「そうそう。じゃぁこの計算式でいうと1/8を÷(割ることの)1/〇にしたら=1/2になった。この〇に入る数は?」
R君「4.」
か「そう、これが分数の割り算ね。できたじゃんか。じゃぁ別の問題をやってみよう。」
R君「…ねぇ…」
か「はい?」
R君「何で割り算だとひっくり返るの???」
―――そうですよ、ここ。やたら分析というか、納得いかなくてここで詰まっちゃう子が多いんですよ。何故にひっくり返すのか。ここで考え混んじゃって、以降分数が嫌いになる子が多い。
か「分数自体が÷の記号だからね。1/4て「4で割るといくつ?」という意味だから、「じゃぁ元々は?」ってなるとひっくり返るという…」
R君「わかった。でもなんでひっくり返るの!?ひっくり返さないといけないの!?!?」
―――わかってねーじゃん!Σ( ̄口 ̄|||)
これ以上このツッコミを切り返す技を持っていない以上、言えることはこれしかない。
「何でひっくり返す必要があるのか、については、偉い数学の学者さんが考えてくれるから、R君は考えなくていいの!」
R君「でも―――」
「貴方は「÷」のマークが出たときは、ひっくり返すお約束だけ守ればいいの!!いいかいっ!!」
R君「・・・・・・・・うん・・・・・・」

ということで、無理矢理納得させて(※当時はもっとうまく説明していた気がするが、既に記憶の彼方)、家庭教師終了。
ご両親「どう?わかった?」
Rくん「・・・・・・なんかねじ伏せられた・・・・・・」
と、教えた本人がいる前でスポンサーにバラしてくれちゃったのが何とも言えませんが、とりあえずその後テストで80点以上取ったらしいので、よかったとしました。

―――で、現在。R君は立派な社会人になって、今や立派に一児の父になったらしい。

おめでとうございます。
君のお子さんには力業でねじ伏せないように、分数教えてあげてください。