公民館で 謡本「安宅」を見つけた。
地元の安宅が舞台になっているのでぜひ手に入れたかった。
安宅は位の高い謡本なのでなかなか教えてくれないそうだ。
早速借りてきてコピーした。
42ページと長い曲で随分分厚いものになった。
表紙をめくると最初に出てくるのがこの曲。
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稽古が始まる前にまず「七宝」から始まって最後に「五雲」で締めるのだそうだ。
だが今ではそんなことにはこだわらない。
だから謡本には必ず載っているが教わった記憶がない。
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勧進帳というのが載っている。
〝高らかに~天にも響け読み上げたり″までが勧進帳の件で、この部分は特別な節をつけて謡うのだそうで本に載っている節ではなく秘伝になっているそうだ。謡本は五線譜の様なものがないので習うのが難しい。勧進帳の件は習ってもなかなか身に付かない。
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長い棒線を引いてある部分は間狂言師とシテと問答する所で稽古では謡わない部分。この部分が安宅では4か所もある。狂言師は大忙しである。
謡本の巻頭にその内容が載っている。
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疑いが晴れて?関所を通った後で、弁慶が主君義経に詫びる。
何故か、どの謡本でも義経は子方になっている。本物は立派に成長した大人なのにどうして子方なのだろう。
その子方のセリフが安宅では馬鹿に多い。
後で富樫何某が追いかけて来て無礼を詫びる。
本物と分かっていてわざとと見逃したのだった。
その昔、この義経逃亡説を芝居にした人がいる。そしたら以外に大当たりした。それ以来このお芝居は有名になった。
義経は笈を背負うのも難儀しているように描かれているが、本物の義経はそんな柔い人物ではない筈。
五条の橋の上で弁慶をやつけるほどの牛若丸が大勢の家来を従えて東北に逃れるようなことをするだろうか。ばらばらになって逃げた方が目立たなくていい。本当は義経がどこを通って陸奥に逃れたのかは分かっていないそうだ。
安宅を通ったというのは全く当てにならない。
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リンゴの木の枝は完全に枯れているのに、何故かリンゴの実は確り育っている。リンゴの生命力を感じる。