11月頃、街の通りで不思議な光景を見た。
1人の女性が真夏を思わせるような薄着で颯爽と歩いていた。
そのすぐ後ろに達磨さんのように着ぶくれの女性が寒そうに歩いていた。
同じ女性なのにどうしてこうも違うのだろうと不思議に思った。
今年夏は皆暑い暑いと言っていた。
そんななか私だけが寒くてしようがなく高砂大学でなぜこんなに寒いのに冷房を入れてあるのだろうと不思議に思った。
スーパーに入っても寒い、10月だと言うのに冷房が入っているのだ。
家にいても家内が暑い暑いと言っている。なんで自分だけが寒いのだろう。
先日、鼻の頭に穴が出来て痛かった。
どうして?犬に咬まれたかな。とその罪を犬の性にしようと疑ったこともある。
原因が分からず数日が過ぎた。
皮膚病かな、でも違うような気もする。
「とにかく行って見ようよ」と妻が言う。
いつも行っている病院の皮膚科を訪れた。
「どうされましたか。」
ろくに顔を見もしない可愛い顔の先生が言う。
「顔を見れば分かるでしょう」
先生が顔を見たとたんに「これ帯状疱疹です」即断です。
それから帯状疱疹の説明をコンコンとされた。
「子供の頃水痘にかかりましたか。水痘にかかったら一旦治ってもウイルスが潜伏していて年を取って免疫力が無くなると再び表に出て悪さをします。
これを読んでおいてください。」と言って薄っぺらな小冊子を渡れた。
「以前は点滴しかなかったけど、今は投薬でも治るようになりました。点滴だと一週間の入院が必要です。どちらでもいいですよ。どうしますか?」
勿論、入院をするより投薬で済むものならその方がいいに決まっている。即「投薬にします。」と答える。
顔に出来た穴は「眼に近いので一応、眼科に行って診てもらって下さい。今紹介状を書きますから」
「眼科は近くにありますから、そこで診てもらいます」
と言ったら、怪訝な顔をして、美人先生は言う。「眼科は当院にありますからそこへ行って診てもらって下さい。」
実はその当院とは我が家から14㎞も離れた所なので通院するのが大変なのである。
でも、先生には通じません。
仕方なくその病院の眼科に移る。
「黒目が少し濁っていますね。これを付けて様子を見ていてください。」と点眼薬と瞼に塗る薬の2種類を出してくれた。
使い方も薬剤師の方が丁寧に教えてくれた。
帯状疱疹は家内が一度かかっているので知っているつもりでいた。
背中にブツブツが帯状に出来非常に痛い。
ところが私の場合上の写真のような典型的な症状で無いのだ。
「痛くないのか」と家内が言う。「全然。少しかゆみはあるがたいしたことない」
それに昔水痘にかかったことがあるかないかはわからない。仏壇に亡くなったオヤジに聞いてみようと思ったが答えてくれるはずもない。
熱が出た性かその日は日中から良く寝た、この分なら今夜は眠れないだろうと思ったが夜も確り寝た。
翌日、顔を見た。左目が完全に塞がって開かない。
家内に点眼をお願いした。「これはとてもさせないよ」。妻も手におえない程、左目がかんかんに塞がっていた。
翌日が祭日である。その日再び病院を訪れた。
「先生、点滴にしてもらえませんか。」
「今更変更は出来ません。目が開かないと言うならもう一度眼科で指導をしてもらって下さい」とつれない。
他の部位ならいざ知らず、場所が場所である。とても不安である。失明に繋がるかも知れない。
さんざん待たされた。もうぶっ倒れそう。
先生が耳かきのような長い棒を取り出して「滑って開けられないと言うなら、テッシュでつまんで開けてください。3人がかりで開けてもいいですよ」
と棒の先で瞼をひっかくように開けて薬を塗ってくれた。
「今度皮膚科に行く時でいいですからもう一度見せてくださいね。」と美人先生が言った。
今日4日、どうしても開かなかった目がやっと少し開くようになった。良くなってきたのかな。
体中に出来ていた発疹も少なくなった。
昨日まで高熱に侵されていた体もようやく落ち着いたようで気分が良い。
数日間、離れていたパソコンに向かった。
どうやら疲れが出ない。小冊子に出ていたグラフより早く治りそうだ。
でも、上の写真のように重症にならなかっただけよかった。
ネットで調べたような症状はなかった。軽い帯状疱疹で終わりそう。
今日は以前様な寒気が無いストーブを焚いていても暑いくらいだった。
寒気がしていたのは帯状疱疹の前触れだったようだ。