昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第三章:1970~73年 石ころと流れ星   37

2011年08月12日 | 日記
「その話はやめとこ!」。小杉さんが夏美さんを下から睨みあげるように言う、その語調が大きな痛手だったことを伺わせる。ずっと僕の右肩に軽くもたれかかっていた和恵は右肘を少しつねるようにした。 「皆藤君の話は止めとこうな。……私らの話も、今夜はこれくらいにしとこうか。……柿本君、また話そうな」 「いきなり喋り過ぎ違うか~?まだそんなに親しいわけ . . . 本文を読む