本日は、モリッシーのお誕生日。このブログでモリッシーの誕生日祝い投稿をするのも、今年で10年目!!
10年前からいつも誕生日には、「モリッシーがこの先何年も、お達者でいますように…!」と願うので、その願いはず~っと叶ってきていると思いつつ迎えるこの日が大好きです。
今年も心より…
お誕生日おめでとうございます!
そんな御年63歳を迎えたモリッシーは無事に、2022年のアメリカツアーをスタート。
5月10日にはアリゾナのPhoenix、12日にはカリフォルニアのSan Luis Obispoでライブ。そして、14日、15日には同じくカリフォルニアで行われたCruel World Festにヘッドライナーとして出演しました!ライブは2021年9月16日、シカゴのRiot Fest以来なので、約7カ月ぶり。
日本から参加したお友達の送ってくれた動画や、参加者がリアルタイムで中継してくれるインスタライブなど、仕事中にも見てしまいました。そんなことできるって、ほんとすごい時代だ。
本当に声が艶やかで体幹もあいかわらずしっかりしていて、胸アツを通り越して「そりゃそうだろ!!こうでなきゃ!!これだよ、これ!!」と独り言してしまった。こんなモリッシーに煽られたくて、長年ファンやっているんだった。何キロも離れてて、ライブには行っておらず、パソコンたたいてた時だけど、なんなら締め切りで爆発しそうな時だったけど、同じ地球上にいてよかった。よくスピ系で言うところの「波動」をぶるんぶるんキャッチしたのでした。
5月10日のPhoenixでは、「来たる新作」(と言われてるけどいっこうに来ない。最初にアナウンスあったのは2021年5月30日)
“Bonfire of Teenagers”
…の冒頭を飾る“I Am Veronica”を世界初ライブ披露。
「このバカげたご時世に信じられないかもしれないが、我々はニュー・シングルをリリースしようとしている。好きだとうれしいけど、そうじゃなきゃ死ね」
と物騒なモリッシー。でも披露できてうれしそうです。
で、この歌ですが出だしからして「アーアアアアアイアアアアアアイ♪」とかとてもキャッチー。往年の“Hairdresser On Fire”とかいろいろ思い出したりしたけど、まったく歌詞は意味不明です。
イルカが助けに泳いでくるよ
魚の群れが浮き輪を守ってくれる
フクロウは眉をひそめている
とか、動物好き感も出ているし、寓話だか神話だかのようでもあり。
また「Veronica」という名前自体調べてみると(コステロの歌のタイトルにもあったよな)、古代マケドニアの名前: Βερενίκη(Berenice)をラテン語読みしたもので、「勝利をもたらすもの」という意味だったり、 ラテン語のvera (真実の)とギリシャ語のεικόνα(イメージ)を合わせた名前(True Image真実のイメージ)…など、諸説あり、含みの多い名前でもある気が。
気になって英国人のモリッシーと同年代、同時期の文化や社会を体験している友人ニックに聞いてみました。即レス開口一番
「この歌詞はまったく理解できない。たぶん、理解するものではない」
とのこと。それじゃ終わっちゃうじゃん!!
「Veronica」という名前に何か鍵が潜んでると思うから、ナマ英国人的にどんなイメージがあるか答えて~~~と聞くと、
「イギリスじゃ最近は一般的でじゃないんじゃないかな、最近はあまり聞かない。60年代には流行っていたかもしれない。ロネッツのロニー・スペクターはフルネームがヴェロニカだったよね。『イースト・エンダーズ』の登場人物にもいたような・・・そんなイメージ。なんかこの名前は我々世代にはちょっとノスタルジックな気持ちにさせるかも、近所のおばさんにもいそうな、結構好きな名前。最近レトロな名前をクールと思う人も多いから、また復活する可能性もあるかも。あ、でも流行ったらモリッシーには間違いなく嫌われるね」
…って、モリッシーを「ファンじゃないけどどちらかというと好き。だっておもしろいから」というニックからの的確な返事でした。
そっか、60年代に流行った名前か!幼いモリッシーの文化形成に一番刷り込まれた時代。その精神性みたいのを歌にこめてる??たとえば日本に置き換えると・・・と、60年代に流行した女性名前ランキングを掘ってみた。もう、おそろしいほど「由美子」「恵子」の一人勝ち(後半でやっと「直美」)!!
ってことはこの歌は、日本ふうに言うと。。。「わたしは由美子」←こんだけ長々書いて、どんな結論。
…気を取り直して、モリッシー本人はどう言っているかを見ておきたいと思います。
みんなきっとまったく忘れてると思うけど、昨年2021年7月に、MORRISSEY CENTRALでモリッシー甥のサムが、新作アルバムの中の1曲1曲について本人の意見を聞いていました。
Turning The Inside Out.
サム:
“I Am Veronica”はとても小気味よくって、すごくキャッチーだし、聴いてみて、世界的ヒットをねらえる最大のチャンスなんじゃないか!?って思ったよ...“First Of The Gang To Die”や“This Charming Man”よりもね。あの2曲よりもいい曲だよ。
モリッシー:
最近、人生で悲しいことがたくさんあった。でも、“I Am Veronica”を聴くと、恐ろしく聞こえるかもしれないけど、この曲はすごくポジティブな光を放ってるから、自分の人生の良いところが全部わかってくるような気になるんだよ。バカげているように聞こえるかもしれないけど、人生において、自分にはいくつかは得意なことがあるってことをすぐに忘れてしまう。でも“I Am Veronica“を聴くと、なんで自分ががんばるのか、なんで自分が何かをしているのかを、理解できるんだ。この歌がとても好きだよ」
サムの質問読んだ時は「この甥と叔父、やっぱり世界的ヒット欲しいんかい!」と思いましたが、モリッシーの答えがすごく良くないですか。
こんなポジティブな気持ちになりながら歌うからあんなに気持ち良さそうなんだと思いました。しかし、自分の創作物の輝きにより、自分を鼓舞できて、自分の良さを再認識して、そしてまたあんなに輝いて歌うなんて、どんだけ循環型創作活動、サステイナブル、去年の誕生日にランケマがスペースで言っていた(そん時はウケて終わりだったけど)「モリッシーこそSDGs」というのは本当かもしれません。
このコメント読んでもう一回“I am Veronica”を聴くと、意味なんてわからなくても、モリッシーの言う輝きのすそ野に触れられる気がします。いろいろつらいこと、大変なことの多い毎日ですけど、ほんの少し、ほんの一瞬、心身がなんか「いい感じ」になれます。私も、「この歌がとても好きだよ」。
とにかく待たれるのは、新譜リリースアナウンスですね。ライブで「新曲出る」と言うくらいなのですから、その発表は近いと思います…!
★今年もスペースで、モリッシー誕生日会やります!詳細はこちら👇★
5月22日はモリッシーの誕生日🎉✨🎊✨今年もスペースで、モリッシー話などしつつ祝おうと思います👏明日夜8時~から、ご都合良い方来て下さい。 pic.twitter.com/5caXwXvOTh
— かいなってぃー (@KAINA0912) May 21, 2022
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