喜ばしいニュースが飛び込んできました。
ついに、ついに、ついに
モリッシーの自伝『Autobiography』が英国とヨーロッパで
されることに!!
480ページ!!
「ペンギン・クラシックス」は文学的な名作を揃えたシリーズで、
通常は新刊本をシリーズに含めることはありません…
ペンギン・ブックスの広報は、2011年4月の段階から
「古典的名作」として発表していました。
新刊の自伝本で出る前からすでに「クラシック」扱い…
まるで、処女作を出す前かから「職業・作家 ただ今処女作執筆中」
と言っていた「椎名桜子」のよう…←それは、違うw
…実はこの自伝、最初の噂が出てから5年の月日がたっています。
まず2008年に、BBC Radio2 のジャニス・ロングショーで
「モリッシーのキャリアと音楽業界に関する自伝」
を書き始めたと語りました。
アルバムで言えばモリッシー渾身の自信作「Years of Refusal」
が出る直前ですね。なんかが漲っていたのでしょうwww
↓
そして2011年4月、BBC RADIO 4 Front Rowでのインタビューで
「200,000字の自伝を書き終わった」と言っております。
20万字!!
その時は「私の人生なんておもしろくないから600ページ
なんてみんな読むのに堪えないんじゃね?6ページでも
だめかも」と言っていましたが、ざっくり間をとって(笑)
480ページに落ち着いたんですね。
2011年7月には、2012年12月に出版する
と宣言しています。
しかし、その後
昨年2012年7月、
トルコのライブの前に、トルコのモリッシーファンブロガー
Zülal Kalkandelenさんがモリッシーにメールインタビューで
「自伝って今年出るはずでは…」と聞いたところ、
「急ぐことはない、今年は出ない」と煙に巻き…
「出すつもりがないなら出るって言わないでよ!!
期待して…待っちゃうから…」
と、モリッシーという思わせぶりな男に振り回される
恋に悩む女のようになってまいりました。。。
そんなわけで、出るのは自伝じゃなくて
「自伝が出るという伝説」ばかり…
と半ばあきらめていたところ
↓
2013年9月13日、発売3日前になって本人と発行元の間での
内容に関する争いから、発売中止となった、とモリッシーが
True to youで公式発表。
モリッシーはペンギン・ブックスに代わる新たな版元を探すと
言われていました。
あきらめすぎていたため、「あああ、またか…」
と思いましたけどね。まあ、版元変えてても
「出すもの」があるのか!とうれしかった。
ところが…!!
↓
9月19日、状況一転、ペンギン・ブックスは、
「前週内容的な意見の相違のせいで出版取り止めという
事態を迎えそうになったが、ここにきて改めてモリッシーの
自伝を刊行する」ことを明らかに。
True to youでも
「モリッシーの自伝の刊行はこれまで通りペンギン・ブックスで
行われます。今回の出版契約はイギリスとヨーロッパにおけるもので、
アメリカその他の地域に関してモリッシーはどこの出版社とも
契約を交わしていません。9月13日現在において、モリッシーと
ペンギンは数週間のうちの刊行を望んでいます」
とアナウンスされ…
↓
そしてついに!本日!
出版正式決定がアナウンスされたので
あります!!
もうイギリスの本屋も大騒ぎ(?)。
大手書店ウォーターストーンも
「クリスマス商戦売上ナンバーワン間違い
なしだね!!」と当て込んでいます。
今年の「暮れの元気なごあいさつ」は
日清サラダ油セットではなくて「モリッシー自伝」
で決まりだね。
そんなわけで、
日本のみなさんはアマゾンジャパンでもすでに
予約できます。
ちょっとツイッターでも書いたのですが…
英語力があろうとなかろうと、
このとてつもない言語力を持った人の書いた自伝ですから
読むのには相当パワーがいると思うのです。
でも、なんだかわからなくても、
何分間も見つめる。それでもわからなかったらまた別の日に。
何日たってもわからなかったら何ヵ月も、何年も後に。
そうするとある日急に降りてくる、
言葉を超えた「意図」みたいなものが…。
言語力うんぬんではない、本当に欲しいものは
言語の壁を越えたモリッシーの「意志」なので
音楽以外でもその媒介となるものが現れるなら
手に入れられるなら手に入れて、自分のなかに
入れるといいと思うんです。
言語による表層的な「情報」ならいくらでもだれかの訳
を読めばいいのですが、そんなものより大きなモリッシー
という「塊」を体感するためにも、
一家に一冊!(誰にも頼まれていない自主的なステマか…w)