Action is my middle name ~かいなってぃーのMorrisseyブログ

かいなってぃーのMorrissey・The Smithsに関するよしなしごと。

モリッシー 来日 いろんな人の、いろんな好きな言葉たち

2016-10-07 00:44:54 | モリッシー来日 20...

モリッシー香港公演が「ニイハオ!」で無事始まったそう。
(発音、悪いそうwww)

東京公演からもう1週間以上たち、ああ、先週の今頃は、
ヨコハマ飛ぶことも知らずにいたころかな。

そうか、もう次の公演地。
こちとらまだ「モリッシー渦中」ですが、こうしてキャラバンは進んで
いくんですね。

今回、モリッシーのライブの前後で、たくさん印象的な言葉を
見たり聞いたりしたので、どれもがあまりに大切なので、
書き留めておこうと思いました。

自分の自分による自分のためのブログw
字は、便利だ~。年とってきて、いろいろ忘れるからはやく
書かないと。
(おもしろいのもあるから探してね★)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
もう、載せきれないくらい良い言葉があります。。

もいっかいやんないと入りきんないや。
(許可をとりきれなかったため、勝手に載せた方、ごめんなさい。
問題ある場合は消しますので言ってください!)

力強い、表現力、圧倒性、いろんな形容がありました。
今回のすべてのライブを通して、モリッシーのそういう
パフォーマンスだけでなく、そこからいろいろな思いを
発しているオーディエンスが、あの場が、時間が、喜び
でした。明日への力になった。これからもがんばって生きたく
なった。

ライブ前にしゅーげが言っていたこの言葉は、的を得ている
と思います。



単なる「能動」を「受動」している一方的な関係ではないんですよね。
単なるショーを観ているのではない。。。
観客のすごい感動や、渇望や、邪念までものみこんで大きなうねりに
なっている「現象」に立ちあったのだと、上記感想を読んでいて思います。

あ、あとツイッターではないですが、Asukaちゃんの言ってた

「奇跡のつながり。今までの私の人生にはなかった」

というのも好きです。
モリッシーを好きになって、身に起こるいろいろな
関係や、嬉しいことをひとつひとつ喜んでくれていた。
新しいファンがとてもうれしい!それも「現象」のひとつに思う。

そんな「現象」について。

ひとことで「愛があふれている」とか「愛ある空間」と言うと
合っているかもしれないけど、なんか違和感もありました。

モリッシーは「愛」なんて、与えにきてるんじゃない、気がする。
結果として「愛」と思うのはその人次第ですが。
モリッシーは、もはや「愛」「平和」「調和」という、
既成の「いいこと」じゃ保ちきれない、
どうしようもできない世界や人生を生きる私たちを
そんな甘いもので包む気はないのではないかな。

そう思っていた時に、すっかりこのブログの常連(笑)Aたん(3度目)
の言葉にうなずきました。


なぜ昨夜現場にいた人は「愛が溢れていた」と書きたがるのだろう。
モリッシーを見守っているつもりか?それともモリから愛を感じたと
言っているのか?いずれも何か違う。
自分は生身のモリッシーを目の当たりにし、
これからも彼のように生きていこうと決意した。
モリの生き様が自分に意味する事は大きい。


ああ、これだな!!と思いました。
モリッシーはただ「モリッシーをしている」だけ。
そのまじりっけのない、あり様の力強さに、シンプルさに
「開眼」させられるのではないかと。

Aたん祭り、もう一発(4度目)。

Meat is Murder後半で観客に背を向け体育座りになった
モリッシーとかいなさんが自分の視界の中で一直線に縦並びに
なった光景が忘れられません。2人の距離わずか2.5m。
でも届かない、モリッシーは追う存在…



…今回、ライブレビューにも書きましたが、
本当に自分に腑に落ちたのはこのことです。

どんなに近くなっても、とても遠い。
だから、まぶしい。
ずっと追いたい。ずっと憧れで、ずっと手を伸ばしたい。

I want the one I can't have
And it's driving me mad
It's written all over my face


私がモリッシーを追い続ける、理由。

ああ、そんな追い続けたい人がいるって、
なんて幸せなことかと何度も思ってます。。

…まだ、まったく、モリ渦中だな~~~


モリッシー 来日 ライブ 2016年10月2日 大阪・IMPホール その3

2016-10-05 15:59:19 | モリッシー来日 20...

(続き: ライブ本編の話し②)

(photos by TST)


11 Jack the Ripper

この歌の効果でのスモークはすごい。

ジャック・ザ・リッパーなので、「霧のロンドン」を再現して

いるのかもしれない。スーパー歌舞伎並みの舞台効果。

煙から立ち上るモリッシーの姿は、妖術使いのようだ。

そしてライブで聞いて本当に好きになったこの歌。

レコードでは地味?と思っていたがなんて「派手」なんだ

と思う。


I'M GONNA GET YOU

Crash into my arms

I WANT YOU

You don't agree -

But you don't refuse 

I know you 


という確信的なサビ。そして


And no one knows a thing about my life

I can come and go as I please

And if I want to, I can stay 

Oh, or if I want to, I can leave 


というところ、孤高のモリッシーそのものだと思う。

良い意味での「自分本位」で歌う姿を見ていると、

自分が切り裂きジャックのように人々の心を

引き裂いて、それでもその存在を「許容」されるのか

試しているかのように思う。 

この歌の最後で深いため息をついていたのが

印象的だった。


曲間で「モリッシー!」と呼ばれると、「イエスッ」と

答える。やる気満タンな感じ。


「ステージに上がりたい?なんで?何も起こらないよ」

と我々を挑発する。何も起こらない?もうすでにこんなに

起こしてるのに。


客席から「タワーレコードにまた行った?」と聞かれたら

「もちろん!」とドヤ答え。


そんなひとつひとつのコミュニケーションも楽しい、

てか信じられない。まったく信じられない。

信じなくてもいいのかもしれない、

ただ目で見ていようと思った。


そして、メッセージがあると言う。

ほんとにメッセージを聞く覚悟はできているかと言う。

「もちろん!」と叫ぶ私たち。

そしてそのメッセージ…


“My message is

please don't kill anything”


であった。


「もちろん!」と言ったものの、本当にそのメッセージを

受ける覚悟は私にあるのだろうか、と思った。

少し自信はなくなったが、渋谷でも言っていたこの

モリッシーのメッセージはわかった。

そのメッセージを言うために、そのために

こういう全部を、しているのだと思った。

 

 

12 The Bullfighter Dies

そして始まったこの歌。

フレ~イフレ~イで一緒に歌うのが好き。


ラッパからのイントロがかっこいいと、

今回ライブに来た「非モリ」「未モリ」の方々は

口ぐちに言っていた。

「すごく、メッセージ性が強いんだよ」

と言うと、そんなことわからなかったし、単純に

かっこいいんだけど、と言う。

単純にかっこいい中に強いメッセージ

があるのも戦略のひとつなのかもしれない。

非モリの人たちが

「ばんざ~い、ばんざ~い闘牛士が死んだ」と

口ずさんでいた。


今回友だちになった日本に住むイギリス人のLが

「本当にスペインの闘牛って見たことある?ひどいものだよ」

と言って、非モリの人たちと一緒に「闘犬」とか「闘鶏」とかの

話しもしていた。  

この歌を聞かなければ、トピックにもならないことだった。

そういうひとつひとつが、急にではないけど、

人の心や行動に訴求するのではなかろうか。 


この歌の後、バンドメンバー紹介。

グスタボ、ジェシー、マシュー、マンドを丁寧に紹介し、

いつもオチはボズw

今回は「キム・フォン・トン」(?)さんと言われていた。

…誰やねん。


13 First of the Gang to Die

本当に10月なのに「オオサカ、トゥーホット!!」

だった日。LAのトゥーホットさがなんだか牧歌的になった

アレンジで、元の方が好きなんだけど、でも皆が

平和的にシンガロングしていた。まわりを(首が動かせる

範囲で)見ると、みんな幸せそうだった。目が輝いてる。

モリッシーだけを、見ている。こんなに幸せそうな人たち

の中にまみれているのは、とてもむずむずするというか、

恥ずかしくなる。

 

てか、自分も幸せなんだからいいのだけど。

 

14 Meat Is Murder
(The Smiths song)

そんな多幸感をぶっつぶすもんが始まった。

実は私は、これを聞きにきた。

向き合いにきた。

29日にはこの歌がなくて、10月1日にも聞けなかった。

10月1日の横浜がやれなかったのは、

この歌をきちんとやれる環境が保てなかったから

という理由が本当なんだかどうなんだか、

よくわからないけどとにかくわかるのは、

モリッシーは、音楽活動の中でこの歌を歌っているのではなく、

この歌を歌って、自分の活動をしているということだ。

この歌を歌わなくてはいけない理由があり、すべてに

先だっているということだ。

“Beautiful creature must die”という歌詞に

“and why”を足していた。

この“why”がモリッシーの活動の核にあるものだ。


「あなたはどう言い訳しますか?

肉は殺人です」

というメッセージが映され、その前に座り込む

モリッシー。


ユリンベさんがツイッターで

「即身仏のように座り、座禅を組むように座り込む

モリッシー。小さな背中の大きなメッセージ」

と言っていたが、本当にその通り、

即身仏のようだった。生で見たことないけど。

自分のメッセージと心中する覚悟。。


そんなとてつもない意気込みとメッセージと重い

サウンドに対して、私は踊るしかない阿呆だった。

皆によく呆れられるが、私はこの歌で踊るのが大好き。

後ろから見ていたAたんにも見られて恥ずかしいが

まわりの人が「食肉ダメ地蔵」になっている中

「マーダー踊り」をしてしまう。元々重い曲で踊る

のが好きという志向もあるが、踊るしか仕方なくて

踊るのである←偉そうに言うことでもないw


私は普通の人と比べたらほぼ肉を食べない。

でもそれは主張でも決意でもない。

小さい頃から、嫌いなだけ。

逆にヴェジタリアンではないことに、決意もない。

ギリギリのところにいて、モリッシーのメッセージに

対峙しても結局困って、ものすごく踊るのである。


でも、最後に牛の咆哮のように、ギターの歪んだ音が

鳴りやまず、その時は黙ってそれを見ていた。

受け止めきれたかは、わからないけど、本気で向き合おう

と思ったものが聞けたのは、見れたのは、喜びだった。


15 Everyday Is Like Sunday

そして、“Meat Is Murder”の重さを癒すかのような、

鎮魂するかのような美しいグスタボのピアノが鳴り響き

(それにしても芸達者すぎるグスタボ…)

それに続いてどんどん光が刺してくるみたいにこの歌

が始まった。ちょうど日曜日、こういうマッチング好き。


この歌を聞くと、4年前の仙台公演のオープニングを

どうしても思い出してしまう。

あの時と世界は変わったようでそんなに変わっていない。

とてつもなくヤバいこともたくさんある。

毎日が「静かな日曜日」になる日が来てしまうかもしれない。

でも少なくとも今日は、全く静かになら(れ)ない日曜日です…。


歌の途中から、体に張り付いたシャツを「あちあち」みた

パタパタしていたモリッシー。“This is hot this is hot”と繰り返し

言っていました。 

 

16 The World Is Full of Crashing Bores

“Crashing Bores”=ひどくつまんね~奴ら。

渋谷では、ウィリアム王子夫妻の写真を指さしながら

彼らについての歌だと言っていた。

ロイヤルファミリーを

“Boil Family”=できもの一家 (ひど)と。

世界がそんな奴らであふれているなんて、言われなくても

わかってる。自分もそのひとり。なのに、この場に

モリッシーがいる、私がいる、みんながいる、すべてが

「つまんね~」ものでなくなる瞬間がある。なんか奇跡

みたいだと思うんだよね。

"Take me in your arms

Take me in your arms and love me

And love me"

というメッセージは、つまんね~ものではないものに対して

胸の中から発し続けていこうと、これ聞くと心がきらめく。

歌い終わり、「私はまだここにいますけど」と言う

モリッシー。いてくれるだけでいいんですけど、もうほんと。

いや、いて歌ってくれるだけでいい。それがどんなにすごいことか

1秒ごとに、納得してる。


17 Alma Matters

書くのに疲れてきた…書くのは疲れないか、思い出すのに

疲れるw そんだけ、すごい刺激を脳に受けたので、反駁する

とまた脳がしびれてですね、、とかそんな話はいいから先を

進めろあと少しだ。


これはもう「歌い上げ」シナトラ系。素直にきれい。ほんとに

「声」の迫力。もうなんもいらね。


もうよく覚えてないけど、ポニーテールの女の子がひらりと

舞台に上がってモリッシーに抱きついた。

それ、この歌でだった??(違ったら直します)

私のところから、よく見えた。一瞬だけど、女の子は笑っていた。

モリッシーも笑っていた。

駅に、お父さんをお迎えに来た子みたいだった。

当たり前みたく抱きついてた。

上がった後、クルーが慌てて舞台はじをなおしてた。壊したんかw

そんなの関係なく美しい一瞬だった。


18 World Peace Is None of Your Business

この歌もそう。本当にきれい。終盤にこんなきれいな声を

聞かせてくれて、ありがとう。こんな「パンク」な歌なのに、

本当に大切に、大切にきれいに歌い上げる。客も歌う。

美しい絶望倶楽部、運命共同体。

あれ、これで終わり!?と思ったら、案の定、ふつうに

さらっと袖にひっこんでいった。

見えなくなるまで見ていた。

グスタボがたったひとり舞台に残され、きちんと最後まで

終えてひっこんだ。


クールだよね。

よりかからない、何も。

ベタベタしてない。

一方の私は、ベタベタしてるから「モリッシー!!」って

叫んでばかり。

こんなに近いのに、とっても遠い。あっち側とこっち側。

それが、ファン。ここが、ファンの場所。

もう、徹底的にファンでいてやろうと思った。


アンコール

19 Judy Is a Punk

(Ramones cover)

さらっとまた出て来て、全員でお辞儀して、

さくっとラモーンズをやって帰っていった。

シャツを脱いで、ポーンと投げて。

袖に下がっていく後ろ姿見たら、半ケツだった。

あんな半ケツ、他にない。

 

「余韻」を許さないほどのあっけない終わり。

見終わった後、ハリウッドの“25Live”の冒頭で、

ラッセル・ブランドが言っていた言葉を思い出したので引用します。


彼はほんとに超ピュアなアーティストだと思う。

そんなアーティストは、もうこの世の中に、

ほとんどいない。彼が唯一無比。

どこに、彼みたいな魔力を持ってる奴がいる?

彼みたいに神秘的な人、他にはいない。

この何でもさらけ出せばOKみたいな時代に、

自分の表現に対して、こんなにマジな人いる?

ライブを見て、ステージの上で死んだら、本望

なんだろうなこの人!って思える人、他にいる?

多くないよ、そんな人。

だからモリッシーのライブは、特別な経験なんだ。

ライブ会場にいるみんなと一体になってしまえば、

そのすごさが何なのかってわかると思う、きっと」


…はい、すごくわかりました。

そして、横浜キャンセルの不安がつきまといましたが、

モリッシーは決して、日本でライブやるのが嫌とか

そういうんじゃないということもわかりました。

自分の活動がちゃんとできれば、ちゃんと整っていれば、

やるのです。やりたいのだと思います。


モリッシーが、お客さんが、場所が、時間が、すべてが

ひとつの方向を見て、盛り上がっていた。

すごく貴重な体験をした。

一生忘れるわけない。

しばらくは、「モリロス」になる以前にまだ「モリ渦中」

なので、また思いついたことつぶやいたり、

書いたり、会った方とはお話しできればと思います。


モリッシー 来日 ライブ 2016年10月2日 大阪・IMPホール その2

2016-10-05 13:26:07 | モリッシー来日 20...

 (続き: ライブ本編の話し①)

(photo by TST)


そして、来るぞ、来るぞ、と思ったら本当に来た、本当に言った


「オオサカッ、ワイルッ(ド)!!!」


今回は、「お約束」ギャグなので、もう自信たっぷり、よりワイルドに

堂々と叫ぶモリッシー。こちらもウケる気満々で大熱狂。

興奮して緊張して、それでも厳粛だった時間がぶちはじけた。


以下、曲順とともに、衝動的に思ったことをひと言ずつ。


1 Suedehead

思い返せば1988年から、何度も何度も聞いているこのイントロが

こんなに胸にしみたことはない・・・

“Why do you come here?”と歌われると、

「そんな理由知っとるやんけ!!」と思いつつ涙が止まらなかった。

ホワイ、ホワイと繰り返される度に、もうその理由も答えもないからここに

いるんだと思って泣いた。


…それで終わるなり「アリガト」だからずっこける。

気が狂うほど、かわいい。



2 How Soon Is Now?
(The Smiths song)

2曲目にこんな目玉持ってくるんだ、ゴリゴリやる気だ!!と

思った。好き過ぎるイントロ。ジョニー・マーが「いとしのレイラ」みたいな

強力なイントロにしたい、始まるなり誰もが「あっ!」てわかるものに

したい、と昔語っていたが、その目論見は成功し続けている。


ただ、スミスの時はこれを歌いながらも足元ガタガタ、痛々しいほど

だったのが今はさらっと「愛されたい、人間だもの」と歌う。でも

どんどん高まっていき、最後は「死にたい!!」に行きついて

銅鑼で地獄の釜の蓋が開きギターに背中押される感じ。

このスミスの時以上の、毎回トップスピードの

疾走感はもう、クセになる。


そして「大阪にまた戻ってきてここで歌うことをお許しくださり、

ありがとうございます」とやけに礼儀正しく礼を言うモリッシー。

許してもやらない時はやらず、たとえ許されなくてもやる時

はやるくせに、何を言ってるんだ!と思う。

好きだけど、腹立たしい、なのにぐっとくるからタチが悪い。


3 I'm Throwing My Arms Around Paris

横浜キャンセルが決まった時、この失恋ソングが頭の中を

一日ぐるぐる。

「君の笑顔の喪失」。

愛とは常にそんな喪失感に突き動かされる、

感情である以上に「行動」だと思う。


…それでしみいっている時に終わるなり「ドウモ」だから

また気が抜ける。パリなのに、ピサのドゥオモ広場か!w


4 You're the One for Me, Fatty

この辺まで幸せすぎて、もうよくわかんなかったが、はっと

「君こそたったひとりのひとだよ、デブくん」って言いながら

モリッシー指さして失礼かも…とか冷静になるw

でもみんな指してるからいいか、そしてモリッシーの

「へヘイ」から「オーヘイへヘイ」のドスが増していて、

とても楽しい。

 

5 What She Said
(The Smiths song)

こ、これも目玉ソングですけど、こんなしょっぱなに持って

くるんだ!!と驚いた。

たったの約3分半で世界が変わる歌。イントロだけで、

この世の理屈かぶっとぶ歌。スミスの時の危うさがない

分、ものすごく確信的で恐ろしい。最近のアレンジでは

“Asleep”のアウトロにつなげていくが、もうそんくらい

からモリッシーの巻き舌の「ラララララリエ~」が声なんだか

楽器の音なんだか、はたまたこの世のものだかわから

ない。この曲のパンチもすごくて、ジョニー・マーさん、

ほんといい仕事と思うけど、モリッシーの声があって

この歌なのだといつも思ってるの改めて確認した。


6 Ganglord

29日にやらなかったので、こうやって聞くと、その重みと

貴重さが身にしみた。心から愛おしい。


イントロは、風吹きすさぶ荒野から

ギャングの親分(Ganglord)が現れるみたいだ。

(待ち構える敵がそして、「サインください!」と群がる

…なわけはない笑)


そしてバックドロップに映しだされる、警官たちの横暴。

この世の「無慈悲」を救うのは、陳腐な正義感や秩序

なんかではない、そんなものじゃもう足りない。

「ゲットー!ゲットー!」という繰り返しで、もはや

どこにも行き場所も救いもないからどうするのかと

問われている気がした。


わたし、とかく「重いモリ曲好き」と言われるが、

重いメロディーが好き、という以上にお仕着せな

予定調和を許さない男前な考え方の提示に弱い

のであります。


7 Speedway

そして、この歌こそ、お仕着せ排除男前ソングの最骨頂だと

思うのです。モリッシーのマニフェストソング。

しか~し、今回はグスタボのスペイン語「ヨンカリヘ~」タイム

に気がぬけてしまう。。しかし、3回目になって、なんか好きにw

グスタボも、どんどん歌がうまくなっておる!こぶし使いとか。


ツイッターでMukinkoさんが「ヨンカリヘ」ではなく

“Yo nunca dije”→「イョ ヌンカ ディへ」だと教えてくれた。

=“I never said”なんですね。

(ありがとうございます!)


こちら↓ではスペイン語字幕が見れることも。


「ここからテキストを起こして、翻訳ツールで音声を読み込めば

書き起こしできる」=グスタボさんとシングアロングできる

とのこと!! 早速やろうw 次までには練習しとくので、

グスタボタイム、終わらないでほしい。


※その後まきさんより、こちらでスペイン語歌詞

見られるとのこと!↓

http://lyricstranslate.com/en/speedway-speedway.html


メンバーがパート取り替えあっても、「余興」みたくならず

にこりともせず真面目にやってるのと、

これ終わった後に、グスタボさんがモリッシーにちゃんとお辞儀

して「歌わせてもらってありがとうございました」

「よかよか、タンバリンでわしも伴奏がんばったばい」

みたいな「引き継ぎタイム」があるのもすごく好き。

 

8 Kiss Me a Lot

これは始まるなり、夢の中に分け入って行き、その中で

顔中体中キスされて、最後のアウトロで夢から覚めていく

みたいなのが好き。ジェシーのラテンフレイバーあふれる

楽曲は、明るいだけでなく哀調もあるうえ、そこにモリッシー

が歌乗せるとなんかもう兵器みたいに力強くなる。

一緒に手拍子してるとこっちまで、怖いものなにもない

みたいな気になる。

私はこの歌、心の底から、単純に楽しい。


9 Istanbul

そしてすぐ重いのぶっこんでくるからすごいセットリストだ。

2016年8月からのツアーのセトリは自分なりにいろいろ

研究?したつもりだが、今日のはすごい。想定をはるかに

上回る、とぞくぞくしながら次の曲を待った。

一曲一曲すべてが始まると嬉しくて嬉しくてたまらなかった。


大好きな“Istanbul”。WPINOYBの中でも3本の指

に入る。生で聞く迫力は本当に言葉にできない。

自分が、探している父親なのか、探されている子どもなのか、

どっちなんだかもはやわからないけど、とにかく会えない(泣)。


探し回って、探し回って。

目の前にいるのに、すぐそばにいても、会えない。

やっと会える時は木の棺の中で横たわって死んでいる…

切なさでも不幸でもなく、単なる事実を深く厳しくでも

やさしい声で歌うモリッシーを見ていた。

ずっとずっと見ていたいと思いながら見ていた。

 

10 Ouija Board, Ouija Board

あの子の好きなウィジャボード♪

また喜んでいるだろうな、と思うと自分も嬉しくなった。

前回の来日時には、モリッシーが“Hear my voice”と

歌う姿が司祭のようだと書いた。

今回は、それを凌駕しているように思えた。

司祭のような媒介者ではなく、

その向こうにある、もうなんだかわからない

「かたまり」そのもののように見えた。

この歌は実に細かく、

モリッシーの「歌」という表現を、存分に見せるポイント

だらけなので、まだまだ歌い続けるのではないかと思った。


…てか、思ったことをひと言ずつのはずが、まったく

終わらね~w

長くなったので続く。 


モリッシー 来日 ライブ 2016年10月2日 大阪・IMPホール その1

2016-10-04 14:45:55 | モリッシー来日 20...

モリッシーJAPAN TOUR 2016 最終日。


…一昨日のこと。見たこと、思ったこと、書いておきたいと思います。

全部書くから、長いです。ライブのことだけでいい人はこれ、飛ばしてくださいw


会場につくまで、開演になるまで、本当に見られるかなんてわからない

と思ってた。でも、進むしかないので西に来ました。


新大阪駅ホームにつくなり、ホテル行き方がわからず迷っている、

遠征イギリス人のSとPに遭遇。ふたりをホテルに連れて行くことに。。

来るなり、ツアーガイド…ってわたしもかなりアウェイなのですが。

地元のTさんが来てくれたので、3人でついていくことに。


2度電車に乗り換えるのも、イギリス人たちは大荷物を持っている

のでひと苦労!横浜のキャンセルは残念だったね~でも、あの会場!

あれじゃやれるわけない、とまくしたてるふたり。

そうこうしていたら電車内で、吉本新喜劇のような見知らぬおじさんに

「えくすきゅーずみーーーほえあーあーゆーふろーむ」

と大阪弁英語で話しかけられたり。一方的に自分のイギリス経験を

教えてくれるおじさん。な、なんかこういうの東京にないかも!

すでに、自分もかなり遠征モードになってきた(って3時間弱ですが)。


朝、先に現地入りしていたしゅーげが

「IMPホールの下にマックがある」と不穏情報をくれていたので

それを伝えると、SとPの顔色が変わった。まあ近くなければ・・・との

ことだが、Tさん

「めちゃくちゃ近い、てか下や」

とな。。。

「前に、すぐそばにサーカスがあったが、プロモーターが遠回りを

して彼に見せなかった。彼が見なければ大丈夫」

と、ふたり。もし見なくても、漂うにおいとか、大丈夫なんだろうか??と

不安のまま、それでもキャラバンは進む・・・。


ふたりを無事に送り届けて、しばし大阪観光。

色彩と活気の洪水!!ほんと純粋に楽しかった。

 

皆さんの現地入りの報を聞きつつ、あまりに疲れていたのでフットマッサージに行く。

マッサージのお姉さんに「こんなにお疲れって、何をなさったんですか!?」

と驚かれる。

「あるイギリスのアーティストが来ていて、まあライブとか…」

と話した。どこでライブをやるのか聞かれたので、「IMPホール」と言うと

「そんなに人気の方がわざわざ外国から来られて、あんな小さいとこでやるなんて、

なんだか悪い気がしますわ」

と言う。


いや、もうやってさえいただければ、出て来てさえいただければ、あたしは

いいんです。どんなとこであれ、バックドロップと銅鑼が設置できて、

ちゃんとライブができるところならいいんですよ!!


…と心の中で叫びながら、あまりに気持ち良くて寝落ちしてたら開場

時間過ぎていた。今夜は、開演時間が開演時間らしい。

というのは、事前30分映像ショーは、開演時間前にやるのだと。

なんかしらの変更がすべてドキドキする。

しかしとにかく見れればいいので、はいはいはい仰せの通りにいたします

という感じで会場に急いだ。


電車の中にはひとり、ふたり、とモリっTを着た方々が。

みんな、見たいよね、見れるといいよね、と目で語りかける、って

まったく通じてないと思いますけども。


降りたら…あったIMPホール。私が着いた時は暗くなってしまって

いたけど、夏みたいな晴れの日の夕方。夕焼けもきれいだった。

(photos by CMM)


ほんとにここでやるのかの。

 

疑いつつ、中へ。

てか、ほんとに目の前にMのマーク!!Morrisseyじゃない方のM!!

マジすぐ1階にマックがあった!どんだけ近いんだ~と思って見てみると

 

工夫してたw


においが外にいかないように扇風機で戻し?てた。

なんかがんばってくれて?る・・・って、そもそもどんなに

がんばってくれても、ダメなんですけどもスミマセン。

館内にけっこうにおいも充満していましたしね。


で、上に上がり、入場。

ずっと会ってるのに一回も記念写真撮ってなかったMくんと

撮影…してたとこに偶然通ったAたんとも撮影。

Aたんに「今日は行きますか!?」と聞かれ、

そうか、今日はもしかして、前に行けるんだべか?

と本当に、見れるかどうかしか頭になかったので「具体的」

なこと聞かれて驚くが、すぐに「行くでしょ!」と答えてる

自分て・・・。


そしたらMくんが、「最前にもうみんな並んでますよ」というので、

えっ!!!と慌てて入ったら、みんな並んでた(嬉泣)。


みんな、座席「AA」のていで並んでた。

おいおい、ひっぺがされないのかね、大丈夫なのかね、

って思いながらもちろんいたあの人やあの人のところのに

駆け寄った。


みんな、ひとりひとり「今日はここで見る」という顔をしていた。

28日とも、29日とも、気迫が違うw

1回飛ばされてるし、どうなるかわかんないけど、もう

「ここで見るに決まってるぜ」モード。


なんか、ここ入るまでずっと不安で、モリッシーほんとに

来るのか、来るのか、って思ってたけど、お客のみなさんの顔見たら、

絶対うちら見れる、って思った。

絶対出て来る、モリッシーって。


感激もつかの間、みんなひとりずつ、

お席にお戻りください、お席にお戻りください、

ご自分の席に戻るまでコンサートは始められません、

AAですか、あなた本当にAAですか!?攻撃にあって、

戻って行った。


私も、戻った。横の通路に警備員さんが3人来た。

開場に来るまでは、もう席なんてどこでもいいから、見れるだけで

いいから、って思っていたのに、

その時は、絶対にさっきのところに行く!と思った。


…そしてリプシンカが「アウト!アウト!」と叫んで、会場暗転。

もうその時どこがどうでどうなって警備員さんを突破したか

わからない、、、


私の後ろ姿を見たM君が、「足がすごく早かった」と言っていたが

いつもはそんなことないので、まさに「火事場のモリ力」という

やつでしょう。ただ言えるのは、最後まで、絶対に絶対にあきらめ

なかった。前しか見てなかった。まわりの知っている人たちと

あの場所での再会を喜び合った。ひっぺがされてからほんの少し

しかったってないけど、生き別れになった兄弟姉妹たちにまた

会った感覚だった←おおげさだがほんとに。


気づいた時には、目の前にモリッシーが出てきた。

涙も出てきた。

モリッシーがここにいる、自分がここにいる、みんながここにいる、

彼の歌が聞ける、ライブが見れる。

いろんなことを、毎日、

その意味がわからなかったり、報われなくても

やり続けて生きていると、こんな時が訪れる。

目の前に出てきた人を見ながら、


Oh God, my chance has come at last


という歌詞がテロップのように頭に流れた。

本当に、本当に、生きているといいことがある。

あれをしたからこうとか、

あれをあげたからこれをもらえるとか、

そういうんじゃない世界が見える。

突然、素晴らしい世界の扉が開く。


その世界にちょっとでも近づくために、

毎日がんばんなきゃいけないんじゃないかな

って、思いながら、目の前にいる人を見た。


…つづく


モリッシー 来日 ライブ 2016年10月1日【キャンセル】横浜・ベイホール

2016-10-02 10:56:40 | モリッシー来日 20...

29日渋谷が終わった翌日中休み。

休めたような休めないような、

落ち着かない1日の終わり。

明日は雨か〜などと友達と話していた夜11時過ぎ、

「モリッシー横浜公演キャンセル」

の一報が。

 

頭の中が真っ白になる、とはよく言う言葉ですが

「真っ黒」になりました。

そして脳内に流れるBlack Cloud。

 

I can chase you and I can catch you

But there is nothing I can do to make you mine

Black cloud, black cloud

Oh, black cloud

Oh, black cloud


悲しすぎると涙も出ないとわかりました。

少したって、プロモーター発表を読む。

https://www.creativeman.co.jp/event/morrissey2016/

とても乾いた心で。本当なのか嘘なのか、

何かできることはもっとなかったのか、

いろいろなことも考えた。

 

でも、結局、やるのかやらないのか、

それだけであり、

「やらない」と書いてあるのです。

内から響くマットの銅鑼の音で、

頭が割れそうだった。

 

友達にモリッシーをすすめられてソロを聞いたら

思いがけずとても良いと言って、

横浜に参加することを決めたあのひと。


そんな風に友達にすすめてくれて横浜に誘った

あのひととあのひと。

 

ソールドアウトでとれなかった横浜、私の友達の

チケットをお譲りして、とてもとても喜んでくれた

あのひと。

 

渋谷の路上で会った、高校受験で辛い時に

スミスを好きになって、初めて横浜の

モリッシーのライブに来ると言っていたあの16歳。


唯一スタンディングである横浜にかけ、

捨て傘計画をたててたあのひととか、

もう、みんな!!

 

…いろんな方の「モリッシー 横浜」の重み

を考えたら石のように固まってしまった。

ツイッターを見ると

肉を食ってやるとか、

プロモーターへの悪口や、

荒井注や(←これすごく好き)、

いろいろな反応があった。

私もなにか反応したいな、と思った。

血の気が荒い江戸っ子なので、

脊髄反射でなんか感情

をぶちまけ出したいタイプ。

 

でも心が固まってしまって

どうしたら良いかわからなかった。

 

何を言っても何をしても、

納得なんてできないと思った。

 

けれども、一番に気になった16歳の彼が、

毅然と

 

「今回でこういうことを経験し、

また一からきちんと彼の音楽を聴き、

本当のモリッシーファンになってから

彼に会いに行く」


と言うのを聞いたら、初めて涙が液体になって

出てきた。


もはやモリッシーが見られないのが悲しい

からではない、その渇望はすっぱり切る。


ただ、モリッシーをめぐる

ファンの熱い思いすべてがすごくて、

すばらしくて、

こんな経験すべてをさせる

アーティストが、もうなんなんだか

わからなくて、

ずっと泣いた。

 

16歳のきみはまだまだ若くて

たくさん素晴らしい思いができるから、

大丈夫だよ!とかは言いたくないおばさん。

これから先の人生なんて、

「素晴らしい思い」だけじゃない、

「やな思い」することがとても多い。

ただ言えるのは、「モリッシーに会う」

というチョイスを手に入れた。


いいことも悪いことも含め、

とんでもない思いをする

コースにようこそ。

でもいろんなハードなことが起きても、

心にモリッシーがいるようになる。

それが強さだかー弱さだかーはわかんない。

ただ、前に進み続けることの大事さを知るはず、

ってきみはもうわかってるから、

あんな言葉で

おばさんを泣かせおって!←書いててまた泣く。


16歳の頃の自分の寂しさから

今までのことまで思い出した。

ヤバい、死ぬのかな(笑) 

 

…そして一夜明けたが、死んでおらず。


やはりフツーにモリッシーが好きだった。

なんかますます好きだった。

これ以上好きになんなくていいんすけど。

先輩に「マゾじゃなきゃやれんな、きみたちは」

と言われる。

うん、「M」はマゾの頭文字…って、ちがうわ!

 

「これがモリッシーなの!」

とか美化する気も、

今回の仕打ちを納得するつもりも

どんな理由があっても空虚を埋められるわけも

ないけど、やはりモリッシーが好き。


モリッシーはライブで、

自分には未来も過去もないと言っていた。

私のモリッシーに対する気持ちも同じ。

今、好きである、真実はそこにしかない。

その真実をたのみに、前に進むしかない。

大阪公演はそのまま演ると言う。

どうなるか、知らんけども。

そんなわけでGo West。