goo blog サービス終了のお知らせ 

Action is my middle name ~かいなってぃーのMorrisseyブログ

かいなってぃーのMorrissey・The Smithsに関するよしなしごと。

5分でわかる!前回来日から今のモリッシー、7年の軌跡 その3

2023-08-12 16:21:48 | モリッシー来日 2023

前回その2 の続きです。「5分でわかる!」感じじゃなくなってきましたが、少年隊が少年じゃなくなっても少年隊という名前を貫いたようにこのままにします、すみません。

 

2019年

2月

●カバーアルバム“California Son”発売決定

2月26日、モリッシーの初めてのカバー・アルバム『カリフォルニア・サン(California Son)』のリリースが5月24日に決定と報じられました。

エド・ドロステ(グリズリー・ベア)、アリエル・エングル(ブロークン・ソーシャル・シーン)、ビリー・ジョー・アームストロング(グリーン・デイ)、ペトラ・ヘイデン、サミール・ガディア(ヤング・ザ・ジャイアント)、リディア・ナイト(ザ・リグレッツ)、LP(ローラ・ペルゴリッジ)と豪華な面々ゲスト参加しており、LPがバック・ヴォーカルで参加したロイ・オービソンのカヴァー曲「It’s Over」の音源が先行公開。

Morrissey – It's Over (Official Audio)

豪華なゲスト陣で楽しみだね♪で終わらないのがモリッシーのレコードです。メディアはご丁寧に、彼らメディアが呼ぶところの「モリッシーの右傾化」や政治観についてゲストたちご存知か?とインタビューを取りにいってます。

エド・ドロステ(グリズリー・ベア)コメントを拒否

アリエル・エングル(ブロークン・ソーシャル・シーン)「(モリッシーの政治観は)コラボレーション後に友人から送られてきたメールで初めて知った」

LP「彼の音楽や詩の大ファンとして、アルバムへの参加を持ちかけられたことを名誉に感じている」

…メディア(主にガーディアン)は一体、なんて答えさせたかったんですかね??

一方ビリー・ジョー・アームストロング(グリーン・デイ)は、4月11日にモリッシーとのデュエット曲”Wedding Bell Blues”のLyric Videoが発表されると自身のインスタグラムで

「モリッシーとマイクを共有して曲を歌うという栄誉にあずかった。信じられない! ありがとう、モリッシー! あなたは真のレジェンドです」

と感激を表明。ところが2020年になってからまたまたしつこくインタビューで「モリッシーの政治観はどう思ってんですか?」と聞かれ

「曲が出るまで知らなかった。一緒に曲をやって、彼はすごく素敵だったし、それで曲が出たら、たくさんのイギリス人から批判が寄せられて、『一体何をやっているんだ?』って感じだった。まったく知らなかった」

と回答。知ってたってなんだって、モリッシーとデュエットしてみたかったと思うんですけどね。そして終わった後知って「俺政治観のおかしい人と何やった!?間違えた!!」なんて思うのだろうか。こんな美しいデュエットが生まれ、アーティストであるビリーにそんな陳腐な後悔が生まれるとは思わない。

Morrissey ft. Billie Joe Armstrong - Wedding Bell Blues [Lyric Video]

1969年のフィフス・ディメンションの元歌はこちら。モリッシーは子どもの頃から、アメリカの女声コーラスグループも愛聴。このアルバムのカバー曲の範囲(下記)からもその音楽志向の幅広さがうかがえます。

5th Dimension - Wedding Bell Blues

01 Morning Starship (Jobriath cover) [ft. Ed Droste]
02 Don’t Interrupt the Sorrow (Joni Mitchell cover) [ft. Ariel Engle]
03 Only a Pawn in Their Game (Bob Dylan cover) [ft. Petra Haden]
04 Suffer the Little Children (Buffy Sainte-Marie cover)
05 Days of Decisions (Phil Ochs cover) [ft. Sameer Gadhia]
06 It’s Over (Roy Orbison cover) [ft. LP]
07 Wedding Bell Blues (The Fifth Dimension cover) [ft. Billie Joe Armstrong and Lydia Night]
08 Loneliness Remembers What Happiness Forgets (Dionne Warwick cover)
09 Lady Willpower (Gary Puckett cover)
10 When You Close Your Eyes (Carly Simon cover) [ft. Petra Haden]
11 Lenny’s Tune (Tim Hardin cover)
12 Some Say I Got Devil (Melanie cover)

 

5月

●“California Son”発売

カバーでメッセージ性を表に出さない、無難(?)な選曲のアルバムを出しても批判されるモリッシー。出る前からなんやかんや言われていた“California Son”を5月24日にリリース。このアルバムカバーのビジュアルからは、テレタビーズの不穏な赤ちゃん太陽を思い出したのでしたw

このアルバムリリースの「プロモーション」で5月13日にアメリカのテレビ番組「ザ・トゥナイト・ショウ・スターリング・ジミー・ファロン」に出演。

この数日前のニューヨーク、ブロードウェイ公演後の出待ち映像で、極右政党「フォー・ブリテン」ロゴバッジをつけてる!!とさんざん叩かれていたのに、なんとこの番組にもつけて出てきたのです。モリッシー、バッジだくさんもってるのに!!

「フォー・ブリテン」はイギリス独立党の党首選に敗れたアン・マリー・ウォーターズによって2017年に設立された党で、モリッシーは2018年にブログサイト「Tremr」とのインタヴューこの党支持を表明しています。

その理由として、保守党と労働党による政権争いの繰り返しにうんざりしているためと語り、アン・マリー・ウォーターズを「現在の英国のあらゆる側面についてオープンに議論できることを目指している。彼女はサッチャーに人間味を持たせたような人。彼女には絶対のリーダーシップがあり、台本を片手に演説することもない。イギリスの品位や言論の自由を信じていて、英国国民全員が同じ法律の下で暮らせることを願っている」と評価。

「フォー・ブリテンはいかなるメディアの支援も受けていないし、よくある子供みたいな人種差別主義者呼ばわりの批判をされてきた。だけど、人種差別主義者という言葉は、『私に同意しないならあなたは人種差別主義者です』っていうこと以外にはもはや意味のない言葉だと思っている」

オープンな議論を望んでいる人たちを「人種差別主義者」と批判することを止める必要があるというのがモリッシーの主張のコアであると思うんですが、この「フォー・ブリテン」に関する考え方やアン・マリー・ウォーターズへのリスペクトは「どくとく」であって、メディアを含む大多数はそう思っていません。

「フォー・ブリテン」支持が批判されるとモリッシーは

「私は人種差別を軽蔑する。ファシズムを軽蔑する。イスラム教徒の友人のためなら何だってするし、彼らも私のために何だってしてくれることを知っている」

と声明を出してます。ここまではわかるのですが「こういう視点から考えれば、我々の安全を守ってくれるイギリスの政党はたった1つしかない。それはフォー・ブリテン」と続けていて…これは他の人にはまったく許容できない意見だったよう。

自称「モリッシーの元友人」であり、モリッシー・ネガキャンの首謀、ジャーナリストでDJのデイブ・ハスラムは「この政党は徹底的にイスラム教徒に反対する姿勢を取っていて、元イギリス国民党やイングランド防衛同盟の人々で溢れてて、民営化を支持し、極右で、悲劇を利用して分断させるような反移民のレトリックをオンラインで広めているような団体」と大批判。

SNSでも同様の意見があふれかえるのを見ました。デイブはこう言って「俺らのモリッシー」が失われたと煽ります。

「『優しく親切でいるには勇気がいる』(ザ・スミス“I Know It’s Over”歌詞)と言っていた男に何が起きたんだ?」

 

現在モリッシーが「差別主義者の極右」というレッテルを完全に貼られたのがこの2019年5月だと言えましょう。

「『フォー・ブリテンがいいね』と君が言ったから五月十三日は極右記念日」

…と、記念になんてできません。

これ以降モリッシーはまたさらなる逆風に見舞われることになります。私はデイブ・ハスラムが「蜂起」したとき、モリッシーの“Your Arsenal”収録の”The National Front Disco”の歌詞を思い出しました。

David, the wind blows
The wind blows
Bits of your life away
Your friends all say
"Where is our boy? Oh, we've lost our boy"

デビッド、風が吹いたんだ
風が吹いて 
君の人生のかけらが吹き飛ばされた
友達がこう言ってる
「あいつはどこに行ったんだ?あいつがいなくなっちまった」

 

ハスラムに言いたいのは、モリッシーはどこにも行っていない。極端に右にも行ってないし、左にも行ってない。彼の中の軸は、自分自身でしかないので、既存の枠組みで批判しても、まったく負けないので疲れるだけです。

すっごく雑に言えば、モリッシーはアン・マリー・ウォーターズを好きなだけ。それだから極右、それだから差別主義、そういうことではないと思います。

2017年7月のガーディアンのモリッシー批判記事の中で、インタビューを受けた音楽ジャーナリストのサイモン・ゴダードはこう言ってました。

「モリッシーはプロ労働者階級、反エリート、反組織。これにはすべての政党、議会、すべての公立学校、オックスブリッジ、カトリック教会、君主制、EU、BBC、新聞、音楽系メディアが含まれる。彼の発言は政治上の議題と一貫していないため、特の左翼を混乱させる」

またブレイディ・みかこさんも『いまモリッシーを聴くということ』の中で“You Are The Quarry”収録の“Irish Blood, English Heart”を例に

「左と右、上と下、グローバリズムとナショナリズム。いろんな軸が交錯し、いったい誰がどっち側の人間なのやら、従来の政治理念の枠では語りづらくなってきたイギリスのカオスを、モリッシーは予告していた」

と指摘していました。彼は規制概念や枠組み、カテゴリーからまったくはみ出している。そこを「違うだろ違うだろ~!!」と言ってもナンセンスなんだと思います。その上で彼の作品を聴き、主張を聴く。その上で考えて行動するのは自分次第ですから。

アーティストの信条や人間性のあげ足をとることに時間をかけず、自分のために音楽を聴けばいいと思います。イヤなら自然の小川のせせらぎの音でも聞いていればいいのです。

当のモリッシーは2020年にこんなツアーTシャツを出していました。

「私は極右ではない。極左ではない。私は…前に進み過ぎてるだけ」

 

自分も着ている。首回りと裾はどくとくなVネック。どんなスタイルを目指して切っているのでしょう…!?

しかし、前に進み過ぎたモリッシーなんて多くの人には当然意味不明であり、世間は知ったこっちゃなかった。この後老舗レコード店からのレコード締め出しや、ガーディアンとの仁義なき戦いが続く、波乱の2019年です。あと4年ある。。。

今日、LIVE NATIONメルマガ会員抽選にも申し込みましたがこの発表は火曜で、先日の抽選より先に出るんですね。どっちにしろ落ち着かないけど、また書きます。続く。


5分でわかる!前回来日から今のモリッシー、7年の軌跡 その2

2023-08-11 16:49:32 | モリッシー来日 2023

前回その1 の続きです。すでにまったく「5分でわかる!」感じじゃなくなってきてすみません。

 

2017年

11月

●ドイツ『デア・シュピーゲル』インタビューでの舌禍事件

ドイツ『デア・シュピーゲル』誌のインタビューで、性的虐待の告発を受けたオスカー俳優のケヴィン・スペイシーについて「必要もなく攻撃されている」と語り、彼を擁護したとして非難される。同インタヴューの中で、ドナルド・トランプ大統領のことは「彼は指導者などではない。社会の害虫だ」と語り、彼を殺すボタンがあれば「人類の安全のため」に押すとも語った。

そりゃトランプは大っ嫌いなわけで…

この報道に対してモリッシーは、自身の発言がねじまげられて伝えられたと激おこ。「二度と紙媒体のインタヴューを受けない」と反論したものの、それに『デア・シュピーゲル』も激おこ。12月にはモリッシーの生オーディオ音声公開の泥仕合に。

これ、ケヴィンの擁護っぽいのがかなり「おやじ、やっちまったな」感ですけど、そもそもモリッシーが言いたかったのは「ケヴィン・スペイシーは当時26歳で、少年は14歳だった。疑問なのは、少年の両親はどこにいたんだ?少年はこれから何が起きるか予測できなかったのか?」ってことで「予測して、自分の身は自分で守ろう。誰でも標的になり得る」ってことだったと思うんです。

でもやばいヤツ(ここではケヴィン)の標的にされた場合、その子に落ち度があったんじゃないかというのは絶対に違うと思いますけどね。悪すぎなのはケヴィンなわけで。そこは区別して話さないとダメじゃん、モリッシーと思います。昨今のジャニーズ報道なんか見ていても、よくこの事件思い出します。

 

 

12月

●ファッション誌『GQ』が選ぶワーストドレッサー5位に選ばれる

(って、これをここに挟む必要があるのか)

 

●数々の批判に対してYoutubeに8分間のメッセージ動画公開

12月18日、まず“Low in High School”購入の御礼を述べ、

 

「自分が突然、セクシャル・ハラスメントや小児性愛やレイプに共感している人みたいになっているけど、違う。自分の音楽を人が聴かないよう説き伏せるため、自分があらゆるやばいものに共感しているみたいになってるけどそれは嘘。でも今生きている世界は活字メディアとともにある。人が本当に聴いているもの、意志を反映したものについて語ろうとすると、腹を立てられたり神経質になられる。本当に言いたいことが分かっている人なんて誰もいないように感じる。言論の自由が否定され、あらゆるものについての開かれた議論が否定される。そのために、全員混乱に陥って、自らの立場を見失ってしまっている」(スピード要約)

 

と語っています。

ケヴィン事件はやっちまったなだったけど、このモリッシーのメタな理屈にはうなずけると思ったのでした。失言をメタな理屈の正当性で回避、という不思議なクリスマスプレゼントでした。

Morrissey's December Speech - 2017

 

この事件以降、モリッシーは一般メディアのインタビューは受けなくなります。公式サイトで「自作自演」ぽいインタビュー掲載したり、お抱えジャーナリストにインタビューさせます。でもメディアは邪魔してくる、レコ―ド会社も守ってくれない(だって契約してないし、契約してても…)、裸一貫、自分しか頼るものもないという決意で自分の責任で「自分」ブランドを売るんだから、それはDIY精神的に納得のいく選択だと思いました。

 

2018年

3月

●3月28日、自分の公式ウェブサイト「Morrissey Central」開始

甥っ子のSam Esty Rayner がウェブマスターなようですが、これがまた本当に見にくい。もう慣れたけど・・・一時的なデザインかと思ったら5年以上この形式で、そしてサイト自体も続いています。モリッシーからの公式発表やメッセージはまずここに出される。ファンの撮った写真や動画、最近多い、アーティスト訃報なども。ここは完全モリッシーキングダム。言論の自由が保たれているので安心して読んでいられます(見にくいけど)。

TOP画像はモリッシーの敬愛する、作家であり公民権運動家のジェイムス・ボールドウィンです。

モリッシーは1986年スミス時代、バルセロナのホテルで、生ジェームズ・ボールドウィンに会ったそう。2017年のインタビューでは当時を振り返って、


「私の舌は、恐怖で口の上っ側に張り付いた。こんにちは、という勇気がまるでなかった。

 私は当時、とても、とても鈍かったんだ。だからただ彼を見た。そして時が過ぎるのを待った。

 私にとって、彼はアメリカ大統領より重要な人物だったんだ」

 

と語っていました。『モリッシー自伝』にもこの時の震えるような感慨が出てきます。


よくモリッシーのことを「差別主義者め!」と言う人がいて、どう思おうとべつにいんですが、じゃあなんでモリッシーは自分の言論の自由が保たれている地球で唯一の聖域みたいな場所のTOPをボールドウィンにしているの?と聞きたい。「差別」ってなんでしょう??ボールドウィンがどんな人か知れば、モリッシーがいわゆる「差別主義者」なのかどうなのかわかります。

下記ブログでも書いたボールドウィンの映画を観て以来、「え、でもモリッシーって差別主義で右翼でとにかくヤバいんでしょ!?」と言ってくる人に言う言葉は決めてあります。

 

「私のモリッシーはあなたのモリッシーではない」

 

こちらの記事もご参考に↓

モリッシーとボールドウィンと『私はあなたの二グロではない』

 

7月

●『お騒がせモリッシーの人生講座』刊行

7月15日、イースト・プレス社より、『お騒がせモリッシーの人生講座』を刊行しました。「7年のモリッシーの軌跡」とはちょっと違って手前味噌だけど、この本の発刊もモリッシー来日諸々にからんでるんで書かせてください。

 

実はこの編集担当のMさんは今回のモリッシー来日公演が決まった日、遠くに旅立ちました(生きています)。2012年の来日時にこのブログを読んで私のことを知ってくれて、「いつかモリッシー本を一緒に作れるといいですね!」と言ってくれ、なんだかんだで先に始まった自伝翻訳が困難を極める中、2016年に一緒にモリッシー観て…

モリッシーを観たり、彼の色々なことを考えたりするとアクションが促進され…この本を作ったのでした。それ語り出すと終わらないのでこれで。ちなみにMさんは11月のモリッシー来日までに帰ってきます!またモリッシーにまつわるアクションを、一緒にできるといいです。

この7年の間には、モリッシー関連の本が日本でも多く発売されましたので紹介しておきます。

 

いまモリッシーを聴くということ (ele-king books) (2017/4/28)
ブレイディみかこ (著)

ディスクガイド形式ですが、モリッシーという人間が英国という社会や人々の暮らしの中でどのように受容され、英国の政治や歴史とどのように関連しているかわかるのでものすごくおもしろいです!モリッシーファン、必読の書。

私がパワポで作ってブログに貼り付けたこの本の内容を図式化したもの。みかこさんが見つけてくれて、呆れて笑ってましたwww

こちらもご参考にどうぞ↓

ブレイディみかこ著「いまモリッシーを聴くということ」を読むということ

ブレイディみかこ × 野田努 「UKは壊れたようで壊れていない――愛と幻想の雑談」 に行きました!

 

ジョニー・マー自伝 ザ・スミスとギターと僕の音楽 (2017/9/8)
ジョニー・マー (著), 丸山 京子 (翻訳)

『モリッシー自伝』に比べて、マー読みやすいこと。まず、見出しがある!時系列!何の話かわかる!←それってふつーのことでは…。『モリッシー自伝』でモリッシーサイドのことを読みながら、「で、その時マーは…!?」と裏をとりながら読むと面白いです。そしてその2人のおかれた状況をメタに把握するには、『モリッシー&マー 茨の同盟』(ジョニー ローガン著)が便利です。古本で安く出ています。

 

モリッシー・インタヴューズ (2018/10/31)
新谷 洋子 (翻訳))

83年のザ・スミス初取材から2010年まで、全キャリアから厳選した珠玉のインタヴュー29本を一挙掲載…!ということで、「これは昔雑誌で読んだな」というものもまとめて掲載されていて、なんの目的なくただモリッシーの言葉の鋭さに触れたい時とか(どんな時それ)ランダムにめくっています。

 

…ねえ、まだ2018年なんで、あと5年ある。。。

まあ、抽選発表は水曜だったけど、モリッシー来るまではまだまだあるんで、また書きます。続く。

続きはこちら その3 


5分でわかる!前回来日から今のモリッシー、7年の軌跡 その1

2023-08-11 14:38:16 | モリッシー来日 2023

モリッシーの来日、前回のブログの懸念をよそに、プロモーターはライブ・ネイションに正式に決定し最初の告知通り8月9日にLive Nation Japan Premium Club会員先行抽選(8/9(水)正午12:00 ~ 8/11(金)23:59)が始まりました。この後、Live Nation Japan メルマガ会員 先行抽選(8/12(土)正午12:00 ~ 8/13(日)23:59)、イープラス独占先行抽選(初回:8/14(月)正午12:00 ~ 8/21(月)23:59)と、受付が行われます。

この情報は8月8日正午に、Live Nationより発表されました。

あんっなにXに貼りついて情報を見ていたのに、打ち合わせしていて終わったら12時。LINE通知にアギオから「Live Nation出たね」というメッセージが!慌ててXで発表確認してそのまま泣きました。泣きながら、うわ、泣くんだこれ!!と思って泣いてました。アギオに泣いてると言うと、「信じてなかった?」と聞かれ、信じてたから泣くんだよ馬鹿、と言い返そうと思ったけどとりあえずしばらく泣いていました。そんなわたしに「そんなに嬉しいんだ まだ第一段階でしょ」と氷水のような冷水浴びせかけてきたひどい男。教えてくれたけど!

でもそうなんです、まだ第一段階のステップにさえ立ってはいない。

ライブは1回こっきりでチケットは約3000枚。案の定抽選だったので、私は9日正午に申し込みました。今回Live Nation Japan Premium Club会員に4000円課金して申し込んだ方も多かったのか、回線は混みあってました。すぐにスーパーガチ勢の方から「4000円払ってくじ引きしました。これでハズレだったら、初詣のおみくじだったら、神社●●するレベル」というメッセージがきて笑いました。モリッシー神社で目を焔🔥にした人たちがおみくじ振ってるところを想像してw

このおみくじ結果が出るのは8月16日(水)ということでまったく落ち着きません。

Xでは「今、モリッシーって何してるの」とか「2016年の来日は行ったけど、最近の動向知らないや~」というつぶやきも散見しました。

そこで、「前回来日から今までのモリッシー」というのをまとめてみようと思います。あなたとモリッシーの7年のブランクが埋まりますように。

積み重ねてきたものやバックグラウンド情報があれば、今回のライブにもさらに思い入れが湧くし、面白いともうんですよね。さも「2016年に観てから・・・あれからずーっと追ってたよ。。。!」という体で参加する一助にしてください!2016年に観てないとしても、ここ数年の彼の動向を知っておくといいかも。単に「元ザ・スミスのモリッシー」と思ってだけ観ると「ぐえ~っ!?」となるかも。「ぐえ~っ!?」となっても、それはそれで面白いけどw

・・・・・・・・・・・・

2016年

8月

●モリッシー来日公演決定

まさにちょうど7年前の8月。モリッシーが、4年半ぶりとなる来日公演を行うことが発表されました。プロモーターはクリエイティブ・マン。チケットは8月13日から、抽選ではない早い者順でした。

 

9月・10月

●モリッシー来日公演

そして始まった日本公演。全4公演のはずが、10月1日の横浜ベイホールが「アーティストが望むステージセットを完全に設置することが困難」事件のせいでキャンセルに。各ライブについての詳細はリンクをご覧ください。東京公演ではアメリカを批判。警官によるショッキングな市民暴行シーンやMeat is murderでの屠殺シーン映写などここぞとばかりにメッセージを投げつけてきました。「あなたはどう言い訳しますか?肉は殺人です」とか、ど直球でした。大阪では開口一番「オオサカッ、ワイルッ(ド)!!!」って、あんたが一番ワイルドだったよ。

「MORRISSEY JAPAN TOUR 2016」


2016年9月28日(水) Bunkamuraオーチャードホール
モリッシー 来日 ライブ 2016年9月28日 渋谷・Bunkamuraオーチャードホール

2016年9月29日(木) Bunkamuraオーチャードホール
モリッシー 来日 ライブ 2016年9月29日 渋谷・Bunkamuraオーチャードホール

2016年10月1日(土) 横浜ベイホール(キャンセル)
モリッシー 来日 ライブ 2016年10月1日【キャンセル】横浜・ベイホール

2016年10月2日(日) IMPホール
モリッシー 来日 ライブ 2016年10月2日 大阪・IMPホール その1
モリッシー 来日 ライブ 2016年10月2日 大阪・IMPホール その2
モリッシー 来日 ライブ 2016年10月2日 大阪・IMPホール その3

10月2日、その日の東京行き新幹線で大阪を去るモリッシー。

Twitterより、ファンの方の新大阪駅での激写。前後をスタッフに挟まれてステージ上の姿とのギャップが凄く話題に。

そして10月4日、都内某温泉にて、ハンチングを被った姿をファンの方に目撃される。入浴時間10分。早風呂。

日本の後10月6日香港、12日ジャカルタ、17日シンガポール公演を行い(タイはキャンセル)、その後オーストラリア公演を5か所。11月になってアメリカツアーを5か所行ったものの、12月までに14カ所をキャンセル!「日本は3日でもやってよかった」と何度も思ったのでした。

 

2017年

5月

●英国マンチェスターでの自爆テロについてSNSに投稿

5月22日、自分の誕生日をマンチェスターで祝っていた夜に起きた、マンチェスター・アリーナでの自爆テロについてフェイスブックに投稿。事件に対するエリザベス女王やテリーザ・メイ首相やロンドン市長のサディク・カーン、マンチェスター市長のアンディ・バーナムの言葉を批判。権力者や政治家が、テロを恐れてないと言うのはきれいごとで、彼らは犠牲者になることがないわけがないから、一般の人々はそうして守られてはいないという点について激怒。

 

7月

●ローマで警官に銃を取り出され怒鳴られる

7月4日ローマで、警官姿の男性がモリッシーのもとにやってきて「書類」を要求。男性は「書類」を持っていなかったモリッシーに対しいきなり大きな声を上げ、銃を取り出した。「巷にこんなサイコパスがいるようでは、イタリアという国は私にとって安全な場所ではない」という見解を理由にイタリアで予定していた公演をすべて中止。

 

8月

●BMGとレコード契約 “Low in High-School”リリース決定

8月22日、モリッシーがメジャーレコード会社BMGとレコード契約締結。通算11作目となる新アルバム“Low in High-School”来たる11月17日にリリースの報。このメジャーレコード契約とは、モリッシーの悲願のものでした。2014年8月のHarvest Record(Universal Music傘下)契約解除後レーベル浪人生活に入り、あくまでもメジャーレコ―ド会社からのレコードリリースにこだわっていたので…。物別れに終わったHarvestとの契約までも、2009年発売のアルバム”Years of Refusal”以来浪人でした。BMG幹部には温かく迎えられ、めでたしめでたしに思えました(まだこの時は)。

(実は、この発売を知って居ても立っても居られなくなってアクションしたくなり、『お騒がせモリッシーの人生講座』出版企画を始めたのでした!)

 

9月

●ツイッターにアカウントを開設。初めてつぶやく

それだけでニュースになっておもしろかったです。モリッシーが自分で打ち込んでいるわけではないですけどね!11月に新譜リリースを控え、プロモーションに力を入れたのでしょう。モリッシーとTwitterの因縁の?歴史についても書いてます。

モリッシーがついに!「SNS、はじめました」

9月19日にBBC6で初披露した新曲タイトル“Spent the day in bed”と、つぶやいてました。10月には、モリッシーファンのお騒がせサッカー選手のジョーイ・バートンが出演した“Spent the day in bed”のMV公開。

Morrissey - Spent the Day in Bed (Official Video)

 

11月

●11枚目のアルバム"Low in High school"BMGより発売!

2014年発売の前作“World Peace Is None Of Your Business”発表から5年ぶり。このアルバム、「あんま聞いてない」と言う人も多いのですが”I Wish You Lonely”は直近の7月のツアーでもセットリストに入っているので11月も歌うかもしれません。私は大仰な”My Love, I'd Do Anything for You”が大好きです。

さすがメジャー!?だからなのか、レコードやらカセットやらリリースされまくり祭りでした。レコ―ドは

透明→スタンダード(英語)

青→フランス語

オレンジ→スペイン語

黄色→日本語

…で、スリーブと歌詞が書かれていて「同じものなのに…」と思いながら買いました。

●ロサンゼルス市、11月10日を「モリッシーの日」と定めることを宣言

モリッシーの11月10日と11日ハリウッド・ボウル公演を受けてロサンゼルス市では11月10日を「モリッシーの日」と制定。

市長のエリック・ガルセッティは「ロサンゼルスは個性、共感、創造性を歓迎しており、モリッシーはこういった価値観を、ロサンゼルス市民の全世代を感動させるやり方で表現している。モリッシーの日は、生まれながらにして突出した存在であったがために、周りにいつもなじめるというわけではないような人々を、世代によらずその音楽で魅了し、インスピレーションを与えてきたアーティストを祝うもの」と説明。

下の甥っ子撮影映像、エレベータ―でのモリッシー飛び跳ねシーンも映っていて、幸せそうです。

こんな顔のモリッシー見たことないW

MORRISSEY DAY - LOS ANGELES

 

おっと、まだ2017年!!終わらない…幸せそうなモリッシーで1回切ります。

この後モリッシーにはBlack Cloud立ち込めます。続く。

 

続きはこちら その2 


モ、モ、モ、モリッシーが!!!この秋、日本に!!!来る!!! 〜 モリッシー 来日 2023

2023-08-07 19:50:00 | モリッシー来日 2023

8月6日、日曜日。もっと寝てたかったのに目が覚めたな~なんて起きてスマホを見ると、早朝3時3分にMisaさんから

ぎゃああああああああああ‼️‼️‼️😭😭😭😭😭😭😭💓💓💓💓

というラインが。続いて麟子さんも、

ぎゃあぁぁぁああああ🌋🔥❤️‍🔥

と叫んでいるので、うっすら予感しながらも送られてきているリンクを開きました。

SHOWCONCERTPUBLIC PERFORMANCE

 

モリッシーが

日本に、

来る~!!

11月28日!!

日本、江東区、豊洲PIT!!

すみません、実際のページにはシンガポール、香港、タイ、インドネシア、オーストラリア、ニュージーランドの公演予定も掲載されています。

かなり本格的な東アジア・オセアニアツアーですね!

2023年6月8日にモリッシー・セントラルにTokyo公演の予告がされていて、「まゆつば」からの「立ち消え?」と思っていたのに、年内に遂行されそうで嬉しいを通りこして、なんかもう。。。なんなんだろう???

(でも台北どこいった・・・?)

 

会場の豊洲PITですが、有楽町線の豊洲駅から徒歩15分弱です。わざわざゆりかもめの新豊洲からでなくても歩けて、バス路線も便利…☆

というのはさておき、かなり立地に不安があります!!絶対に、絶対に・・・気づかれませんように・・・

 

豊洲PITのホームページのスケジュールにはまだ情報更新はありませんでした(10月以降ナシ)。

既に3ヶ月前から前ノリ…じゃなかった、下見に行った猛者も!!

 

会場はこんな感じ。段差もあるそうです。経験者によると、縦長で横幅はせまいとのことで、「むむむ」と言った感じです。

 

 

(以上、豊洲PITホームページより)上のスタンディング図に記載されている人数は、収容人数目安だそうです。キャパはスタンディング3,103名。前回来日時のオーチャードホール(2000名)や大阪IMPホール(857名)より大きめです。でも、今のところ東京1日だけなので油断はできないですね。

 

で、気になるのがプロモーター。前回のクリエイティブ・マンは残念ながら「アーティストが望むステージセットを完全に設置することが困難事件」(通称:今や廃墟・心霊スポットとしてちょっとした名所ー「荒井注カラオケハウス」事件)というのがありました。

 

いや、そもそもクリエイティブ・マンさん、11月激忙しいです!!相次ぐアーティスト来日、11月28日はインターポールにだって専念しないと!!…てなるとこれは違うかも!?ますますアーティストが望むステージセットを完全に設置することが困難そうです!

そんなわけで、東アジア・オセアニアツアーも包括的に頼めそうな「L・N」さんな気もしますがまだわからないですね。

モリッシー・セントラルにはチケットプレセールは8月9日と書いてあるものの、これすら信用できませんからね。

 

過去の来日アナウンスから発売までの軌跡も振り返りました。

●2012年モリッシー来日→第1報 2012年1月15日→何らかのアナウンスあるよ!DAY1月27日、何も起こらず→1月31日チケット発売日発表→2月4日午後3時先行発売

3週間かかってます!!

(参照ブログ「Morrissey来日情報、ひきこもごも その1」 なつかしくておもしろいw 「何度も何度も裏切られることに慣れつつも、何度も何度もモリッシーが夢枕に立った全国100万人のモリッシーファン…強い希望を持ちつつも、30日くらいにもなると自主的に、無意識に歌われる『Heaven knows miserable now』の低~い合唱が日本中に流れ始めた」とかwww)

 

●2016年モリッシー来日→第1報 2016年7月28日→8月2日チケット発売日発表→8月13日一般発売開始

2週間と3日かかってます!!

(参照ブログ「モ、モ、モ、モリッシーが!!!この秋、日本に!!!来る!!! 〜 モリッシー 来日 2016」「モリッシー 来日 2016 チケット発売ついに発表!

 

…過去からの教訓イズ 気長に待つしかない

心のどこかに、まだ「来ること」から信用していない部分もあります。でも信じることはやめないでいようと思います。

先週7月30日、フジロックでお世話になった新潟現地のガチモリファンに「モリッシーが来たら、東京で会おうね!」と言ったけど、言いながら正直「そんなんいつになるやら…」と思っていました。そしたらたった1週間で「モリッシーが来る未来」が訪れる(かもしれない)ってどゆこと⁉と思いました。「希望」よ、甘く見てごめん。君を持ち続け、言い続けてていいんだな、と思いました。

フジロックでお世話になった、ヴィンテージモリッシーTシャツ(時価:ところによっては700ドル)をなんも知らず、無造作にさらりと着こなすガチモリファン↓

もう、ウソでもいい(嫌だけど)。来るかもしれない未来に思いをはせられるだけで今は幸せです。数週間後に「なんだ、期待させやがってこの野郎!!」と思っているかもしれない⁉ まだ心に余裕があるので、そんな様々な「IFもしも・・・」にすら笑ってます。と言いながら「9日発売なら、明日はアナウンス!?」とドギマギしている自分もいます。

全部合わせて「モリッシー来日」だと思ってます。