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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

CDTV年越しライブでセンター井上小百合が秀逸なダンスを披露、「アンダー」の概念が変わった夜 [04Jan15]

2015-01-04 17:30:00 | 芸能
次の火曜日、1月6日に午後6時55分から午後7時25分まで、NHK Eテレにおいて、『Rの法則』の乃木坂特集が放送されます。

「何度目の青空か?」など10枚目シングル収録曲の歌詞紹介やフルバージョンによるスタジオライブがあるようです。

この『ライブ&トーク 乃木坂46』は、乃木坂を扱った特集の中でもとくに期待出来る番組で、ファンはぜひお見逃しなく(笑)。

Rの法則『ライブ&トーク 乃木坂46』に関するNHK公式情報



ちょっと遅くなりましたが、大晦日深夜から元日早朝まで行なわれた『CDTVスペシャル!年越しプレミアムライブ2014 -> 2015』についての感想を。

乃木坂は「何度目の青空か?」を1曲だけパフォーマンスしたのですが、年齢の関係で生田絵梨花が出演出来ず、センターには井上小百合が入りました。

選抜のセンターをアンダーが務めるのは、過去に例を思いつかず、相当に珍しいことじゃないでしょうか。

しかし、井上小百合のダンスを観て、なぜ彼女が抜擢されたのか、納得しました。

繊細な表現を駆使して、優美に踊る姿、抜群に良かったです。


身のこなしが柔らかく、とくに、上に掲げた掌を返す場面は、指先の動きにまで心がこもっていて、見とれてしまいました。

井上さゆにゃんは、戦隊ヒーローの変身ジェスチャーを彷彿させる(笑)、男性的でダイナミックな動きが特徴という頭があったので、これほど細やかで女性的なダンスを見せてくれるとは、想像していませんでした。

なんというか、日本舞踊のような艶やかな踊りで、和風セクシーといったしっとりした雰囲気を醸し出している。

しかも、ダンススキルだけでなく、曲の解釈がよく練り込まれていて、感心しました。


こういった、体の隅々にまで神経を行き届かせ、一つ一つのフリにしっかりと表情を与える踊りは、バレエを基本とする伊藤万理華のダンスにつながるものがあって、あるいは、アンダーライブを何公演も一緒にこなすうちに、井上さんが、まりっかの影響を受けながら、自分のダンスを作っていったのかもしれません。

ん~、ここまで高いレベルに成長していたなんて、失礼ながら、ちょっと予想外だった(笑)。

アンダーライブがパフォーマンス向上のために、もの凄く効果的だったということで、選抜メンバーも、ぜひ定期ライブを行った方がいいですね。


ただ、井上小百合が、「何度目の青空か?」をより深く解釈して、これまで選抜が行なってきたものとは異なる、繊細な表現という点ではワンランク上のダンスを披露したため、周りとの調和が若干壊れてしまった感はあります。

例えば、サビの「何度目の青空か」「この次の青空は」と歌う部分で、右手を二度、上に突き出すフリがありますが、さゆにゃんは、一度目は柔らかく、二度目は勢いよく腕を伸ばして違いを付け、歌をより細やかに表現していました。

個々の細かいフリにまで表情を与え、隙なく美しいなめらかな踊りを展開するのは、まりっかダンスの真骨頂で、井上さんのダンスは、それと基本発想を同じくするものです。

ところが、両脇の白石麻衣と西野七瀬は、一度目と二度目の右手突き上げを、あまり区別せず、二回とも同じような勢いで腕を伸ばしていて、井上小百合のダンスと揃っておらず、小さな不協和音が発生していました。

「何度目の青空か?」の全体ダンスは、「制服のマネキン」のように、各自の個性をぶつけ合うようなコンセプトではなく、揃える部分は、しっかり揃えた方が美しくなるので、センターと両脇のフロント2人が合ってないのは、あまり宜しくない。


臨時センターということで、全体ダンスをチェックする時間が少なくて、本番までに十分な「すり合わせ」が出来なかったのかもしれません。

まいやんとななせまるが井上さんのダンスに合わせるか、あるいは、まりっかのように、同じ系統のダンスが得意なメンバーを持ってきて、センターだけでなく、フロント全部を変えてしまうか、もう一歩、工夫して欲しかった。

センターである井上小百合が、生田絵梨花とはテイストの違う、彼女オリジナルな「何度目の青空か?」を踊っているのだから、それを中心に全体ダンスを組み上げるのが当然だし、ファンとして、そういう別解釈のステージをぜひ観てみたいです。


実は、生田絵梨花は、伊藤万理華と同じくバレエの素養をベースにしながらも、勢いのあるパワーダンスが身上で、「元気」を前面に出して人を惹き付ける踊りが得意なんですね。

決して細部のフリが雑というわけではなく、指先の表情で魅了するというより、舞台演劇を想起させる、体全体を使ったダイナミックな表現によって、観客の心を沸き立たせるダンスということです。

「ダンケシェーン」のような曲調とフリは、いくちゃんダンスの魅力を最大限に引き出すことが出来て、だからこそ、あのパフォーマンスは、人気があるのだと思います。

いくちゃん、キラキラ輝いてますよね、「ダンケシェーン」で(笑)。


「何度目の青空か?」でも、生田絵梨花は、まりっか流の繊細で女性的なダンスではなく、スピード感のある男性的なダンスを展開していて、両脇の白石、西野のダンスも、センターに合っていて違和感がありません。

つまり、CDTVのステージは、センターが生田絵梨花から井上小百合に変わっただけでなく、踊りの方向性そのものが変わってしまい、周りが対応し切れていなかった部分がある。

センターは、先頭で踊る以上に、ダンスコンセプトの象徴でもあるので、センターを変える場合は、その周りも変えた方がいいケースがあるかと思います。


では、CDTVのステージ、「失敗」だったかというと、全く逆で、乃木坂にとって、非常に有意義な経験が出来たステージで、むしろ「大成功」だったんじゃないでしょうか。

アンダーライブによって成長した井上小百合が、細部にまで表情を与えるダンスをセンターで披露し、それが素晴らしかったため、生田絵梨花とは別の「何度目の青空か?」を提示することになった。

しかし、いくちゃん流からさゆにゃん流へのコンセプト変更に、周囲が付いていけず、フリが揃わない部分が出てしまった。


伊藤万理華や川村真洋など優れたダンスメンバーを擁するアンダーが、長期に渡るライブによって、パフォーマンス面で驚くほど伸びた。

そして、センターとして送り込まれた井上小百合は、選抜とは別解釈の「何度目の青空か?」を披露して、全体ダンスにちょっとした混乱が生じた。

CDTVの「何度目の青空か?」は、アンダーがもはや選抜の「アンダー」ではなく、選抜とは異なる乃木坂を見せることが出来る、もう一つの選抜であることを、はっきりと証明したステージだったんじゃないでしょうか。


井上小百合が上手過ぎたが故に起こった全体ダンスの不協和音は、乃木坂にアンダーという強力な別勢力が誕生していることを示すもので、これだけメンバーが力を付けてきたとなると、2チーム制も十分に実現可能だし、実力選抜を作れば、相当なレベルを期待出来ます。

いや~、定期ライブというのは、恐ろしいくらい、飛躍的にメンバーをレベルアップさせるんですね。

CDTVでの「何度目の青空か?」は、アンダーの概念が本当に変わったことを実感した、そんなステージでした。

あるいは、井上小百合のセンター抜擢は、そのことをメンバーとファンに知らせることが、一つの目的だったのかもしれません。

選抜とアンダーの差なんて、もう無くなりつつあるんだと。


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