じゅんなおひと

スポーツジャーナリストもどき

第95回センバツ高校野球展望

2023-02-01 12:38:29 | 高校野球

※本命:大阪桐蔭(大阪)広陵(広島)

明治神宮大会を2年続けて制した大阪桐蔭はこのセンバツも当然優勝候補 スーパーエース左腕前田投手が額面通り投げれば盤石 控え投手陣の層も厚く個々の質も高い 打線も強力 加えて機動力は旧チームを上回る その大阪桐蔭と2年続けて明治神宮大会で決勝を戦った広陵は投打に旧チームより上 特に打線のスケールの大きさは出色の優勝候補 秋の公式戦全試合4点以上奪った打力が本物なら大阪桐蔭をも凌ぐ優勝候補になる可能性を秘める 左腕倉重選手以外の投手の成長が鍵
 
 
※対抗:東北(宮城)健大高崎(群馬)履正社(大阪)
昨夏優勝の仙台育英を秋の県大会で破った東北は本格派右腕ハッブス投手が中心だが打線も東北大会で好投手を攻略するなど力強い ハッブス投手が先発しない試合でも野手が攻守にクオリティーを保つことが出来れば夏春連続での優勝旗白河の関越えも現実味が増してくる 関東大会ベスト4の健大高崎も強さ激しさを感じさせ総合力は高い 秋リードオフマンを務めた半田選手は注目の選手の一人だ 見た目の強さ通りにスコアメイク出来る戦いが出来るようになれば、初の全国制覇の期待も膨らむ 大阪では大阪桐蔭だけでなく履正社も優勝候補に推せるだけの力がある 特に打線の迫力は大会屈指だ 守備走塁の細かい部分の精度と鋭さが増してくれば初のセンバツ制覇への道も開けてくるかと思われる
 
 
※ダークホース:仙台育英(宮城)報徳学園(兵庫)山梨学院大附(山梨)
夏春連覇を狙う仙台育英も優勝圏内にいるとみて良い 新チームも分厚い投手陣を誇り攻守にバランスがとれている 東北大会で東北に雪辱し明治神宮大会では大阪桐蔭を追い詰めた 報徳学園 山梨学院大附も派手さはないが総合力は高い 共に堅守を誇り優勝候補とがっぷり四つに組んで戦える ここに挙げた学校はいずれも優勝候補以外の学校と対戦しても圧倒できない戦いが秋は目立った そうした学校相手にきっちりスコアメイクして勝てるようになれば、紫紺の大優勝旗もより手元に近づくかと思われる
 
 
※優勝候補を脅かす刺客:鳥取城北(鳥取)沖縄尚学(沖縄)智辯和歌山(和歌山)東邦(愛知)東海大菅生(東京)専大松戸(千葉)高松商(香川)二松学舎大附(東京)
鳥取城北(鳥取)沖縄尚学(沖縄)智辯和歌山(和歌山)はいずれもセンバツで優勝を狙える学校を秋は打力で苦しめた 沖縄尚学の右腕東恩納投手や智辯和歌山の左腕吉川 右腕清水両投手はいずれも一冬超えて化ける可能性を秘めており、優勝を狙えるところまで戦力を上げてセンバツに臨んでくる可能性も十分だ 東邦は秋は大阪桐蔭に完敗を喫したが打線は強力、本格派右腕宮国投手次第ではここも優勝候補に浮上するポテンシャルを秘める 東海大菅生(東京)専大松戸(千葉)高松商(香川)はいずれも好投手を擁する 特に東海大菅生の本格派右腕日當投手は世代NO1投手になり得る剛腕だ 専大松戸の平野投手もMAX150超えの本格派右腕 きれいな球筋に荒々しさも出てくれば鬼に金棒だ 一方高松商の大室投手は高校生らしい好左腕 切れと力強さを兼ね備えたストレートを投げ込む 優勝を狙う学校はこれら3校とは早い段階では対戦したくないはずである もう一つの東京代表二松学舎大付(東京)は菅生とは対照的に派手さはないがしぶとい打線が持ち味 投手を含めたディフェンス次第では戦えるかと思われる
 
 
 
※センバツでの飛躍を誓う
クラーク国際(北海道)のエース右腕新岡投手がサイドから投げる縦にブレーキの効いた変化球の見極めはなかなか厄介 ストレートの伸びもまずまずだ 能代松陽(秋田)は各打者がしっかり振ってくるしぶとさを感じる打線 投打に派手さはないが粘っこく戦い仙台育英に善戦 東北3枠目を見事ゲットした 慶応義塾(神奈川)は野球界屈指の父を持つ清原選手に注目が集まるがチームとしても粘り強く戦うことができる 作新学院(栃木)は投打は特別でなくとも伝統の堅守は健在 その堅守で当落線上からのセンバツ切符を見事ゲットした 北陸(福井)は昔懐かし阪急ブレーブスを思わせる高校野球界では斬新なユニフォームで旋風を巻き起こす 敦賀気比(福井)は例年通りの強打をセンバツまでに身に着け上位進出を目指す 常葉菊川(静岡)の各打者は振りが鋭く力強い。機動力次第ではそれが得点力に反映されるかと思われる 大垣日大(岐阜)は名将阪口監督の老獪な采配の元、上位進出を目指す 龍谷大平安(京都)は京都3位ながら堅守でセンバツ切符ゲット 近畿大会では大阪桐蔭にも善戦した 彦根総合(滋賀)は野下 勝田といった左右の両輪を支えるバックが秋は大阪桐蔭の絶対エース前田投手に喰らいついて見せた 社(兵庫 明治神宮枠)のエース右腕高橋投手は長身で全国クラス バックの支え次第では勝ち進む可能性も十分に感じさせる 光(山口)は攻守に特別なものはなくてもセンバツ切符を自力でゲット出来ることを示してみせた 英明(香川)は投打が特別でなくても地区を制することができることを証明しセンバツへと乗り込む 高知(高知)は当落線上にあったが見事センバツ切符をゲット 長崎日大(長崎)は派手さはないが飄々と九州を勝ち抜き2年連続のセンバツへ 海星(長崎)は旧チームのような本格派のエースは不在だが打線のしぶとさで全国に挑む 大分商(大分)はひと冬越えて個々の力がどこまで伸びるかがセンバツへの浮沈の鍵かと思われる 21世紀枠の3校にももちろん注目だ 氷見(富山)は2年連続北信越大会へ勝ち進んだ実績を買われ21世紀枠でのセンバツ切符をゲット 城東(徳島)の21世紀枠でのセンバツ切符ゲットにおいて語らぬわけにはいかないのがノックバットを振るう女子マネージャー永野さんの存在であろう 部員少数の部隊を見事にセンバツへといざなってみせた 決定の瞬間の歓喜の涙は今回のセンバツ選考の最大のハイライトとなった 聖地でのノック、是非とも叶えてあげてほしいものである 石橋(栃木)もレベルの高い関東でもまれた経験を活かし、久々の21世紀枠での出場校のセンバツでの勝利を目指す