じゅんなおひと

スポーツジャーナリストもどき

6月27日 大阪桐蔭 阪南大高

2015-06-27 12:03:00 | 高校サッカー男子

※大阪桐蔭

屈強な体格を誇る選手を揃え、縦に速く激しくぶつかってくる相手に落ち着いたポゼッションサッカーを展開。相手に前からプレスをかけられてもパスワークで交わしてじっくりと前進。機とみるやギアチェンジしサイドアタックで一気に敵陣奥深くに侵入する様は、同校唯一冬の選手権に出場した世代のサッカーを彷彿とさせてましたし、それ以上のものも感じました。緩急つけたいいパスサッカーができていたと思います。ただ、自陣ゴール前での守備には相変わらず課題が残りますね。セットプレーではセービングに向かうキーパーの動きとフィールドプレーヤーの動きがバラバラで決定的なピンチを招いたり、自陣深くでファウルなしで止めようとする気持ちが強すぎて、相手のボールさばきを見過ぎてしまい危ないシーンを招いたりというのが相変わらず目立ったかと思います。無失点はキーパーのファインセーブに負うところが多いのはかわらずで、今後の懸念要素になるかも知れませんね。4月は交代で出た選手があまり活躍せず、選手層が懸念要素でしたが、ここに来て随分と選手層も厚くなったと思います。

※阪南大高

0-3で敗れたとはいえ、屈強な体格を誇る選手たちによる縦に速い動き、攻めに転じた時の後ろからの押し上げにはこれまで同様、迫力がありました。狭い地域をテクニックと緩急で抜けようとする大阪桐蔭に対して、同校の力ずくでこじ開けていく様も見ててよかったですし同校の特徴だと思います。課題はゴール前での攻守かと見てて感じました。攻めてる際はサイドには人がいても、ゴール前の人数が乏しかったり、守りにおいては3失点の内2失点がコーナーキックからのヘッドで決められたものでしたが、ここらのマークにも課題が残ったと思います。前回観戦したときに最も印象に残ってたFW奥村14が出てなかったのが、私的には気になりました。怪我でなければ良いのですが。

イチオシプレーヤー

※大阪桐蔭

GK上田1:強風の中でも2列目サイドの選手めがけて正確なロングフィードとボールをしっかり見てすばやい反応を示したセービングにはこれまで同様見るべきものがあったと思います。終盤下級生らしきGKと交代はこの選手に経験を積ませるためでしょう。今年の正GKは上田で異論なしですね。

左SB石川22:2列目の選手を追い越してのサイドアタックでゴール前まで切れ込む様は、インターハイ予選の時同様に見るべきものがありました。攻撃のギアチェンジの起点のような役割を果たしていたと思います。

右SB田口5:これまでさほど印象に残らない選手でしたが、守備で何かしら効いていたと思います。

右MF伊東6:今日もこの選手らしい緩急つけたボールさばきでチームに貢献。後半いるはずのない味方めがけてヒールパスで当然相手にボール奪われ直後に交代。軽いプレーは致命傷になりかねないだけに交代はやむなし。

左MF黒川2:貴重な追加点となる2点目はこの選手のFKによるもの。ゴール中央左寄りPK内すぐそばから放たれたシュートは、相手の壁の頭をぎりぎりの高さで超えて、野球で言うところの、小さく横滑りするような鋭いスライダーのような軌道を描いてゴール左上隅を捉えた見事なゴールだった。狙ってあそこに打たれては、キーパーは反応してもとれません。サイドで起用されてる選手ですが、中央でも全然行けますね。

FW田村13:先制ゴール含めヘッドで2ゴール。今日もFWらしく泥臭く前線で激しく相手に絡んでましたが一方で相手との接触プレーに関するメンタル勝負で翻弄されてしまい無駄なイエローカード1枚もらってしまう。今後は熱くプレーすると同時にいかに心は冷静にプレーしていくかが課題となってくるかもですね。まだ下級生ですので致し方ない部分もあるかも知れませんが、試合、レフェリーによっては、致命傷になりかねません。

FW久光15:接点での攻防に強さを見せる。ここまであまり印象に残らなかった選手ですが、FWより2列目で起用したほうが、より活きる選手なのかもですね。

FW松浦14:今日は終盤右MFでの起用。改めてみるとこんなに骨格が大きく、強そうに見える選手だったかなぁと。実際に接点の攻防で簡単にボールを失わず力尽くで中へと切れ込む動きを見せる。ゴール嗅覚に優れた選手なだけに、やはりFWで起用される選手であってほしいですね。

左MF川辺11:今日も2列目のサイドで終盤に交代出場。短い時間ながら今日も強さを見せる。この選手もFWで起用される選手であってほしいですね。

※阪南大高

DF岸本5:これまで見たとき同様、左サイドで強さと速さを見せており、2列目を追い越してドリブルで切り裂き中へとえぐっていくプレーは迫力があった。

ボランチ朴11:中盤で抜群のキープ力を披露。縦の迫力が強烈なチームの中で、この選手が緩急をもたらすことができれば、同校の縦の速さもより迫力を増すことであろう。終盤に左足を削られ負傷交代。怪我の具合が心配である。

MF溝脇19、FW稲森20:いずれも縦に迫力ある突破を見せる。特に稲森は密集を力尽くでこじ開けていた。


※阪南大高はみるたびに違う選手が印象に残ってますので、それだけここも総合力が高いと言うことだと思います。

以上です。


飛び出せ未来の甲子園球児、6月20日大阪箕面ボーイズ(箕面スカイラーク)オール枚方

2015-06-20 21:44:06 |  中学野球

※大阪箕面ボーイズ

4一西中右右3:大柄ガッチリ。力強いスイング。スイングスピードも速く膝元の質の高いストレートにも脇をしっかり締めて力強く弾き返す。4番らしく長打力あり。

7投有田左左11:小柄なサイド左腕。ストレートは正面から見てもなかなかしっかりしていた。それだけに、緩い変化球主体でいっては打たれていたのはもったいなかった。ストレートは打たれてなかったように見えただけに、余計にそう感じました。邪推ではありますが、イニング間の投球練習ではストレート主体でいざ打者と対する時は一転変化球主体でしたから、打者の裏をかく目的があったのかもですし、もしそうだとすれば、実際打者のタイミングは外しているように見えましたから、一定の効果はあったのでしょうが、オール枚方の選手くらいに鍛えられていると、緩い球でタイミング少々外されても、しっかり体を残して対応することくらいできます。どちらかと言えば逆のパターンでいった方が抑えることができたかもですね。今後はオール枚方クラスの相手を向こうに回しても、真っ向から勝負できる投手になってほしいと感じましたし、その力はあると思います。そういえばまだ2年とか聞こえたようなどうだったか。もしまだ下級生なのなら、今後さらに楽しみな投手だと思いました。

 

※オール枚方

1中藤原左左40:大柄長身細身もガッチリ体型で、2月より大柄になり、オーラさえ感じられるように。スイングの力強さ、ベースランニングの鋭さ相変わらず。緩い球にタイミング外され一見平凡な右直に見えた打球でさえもライトの頭越す長打にしてしまう。それだけ体が強いのであろう。

2遊小薗右右7:華奢だが背が2月より伸びて見えた。腰の据わった力強いスイング。守っても少々不安定な体勢からでもファーストへ矢のような遠投。上半身が強いからこそできた送球なのだろう。

3一前田右右41:小柄もガッチリ。ベース付近で縦割れする鋭い変化球もしっかり引きつけスイングスピード速く弾き返しあっという間のフェンス直撃3ベース。

4捕神頭右右8:ガッチリやや大柄。強肩、スイング力強い。

8投中川右右21:2月よりガッチリ感と尻から下のしっかり感が増した体型に進化。回を追うにつれストレートが走り出し、緩い球もしっかり腕振って投げることができており、緩急しっかり使えていた。時折、投げ終えたあと、上体が一塁側に流れていたのは要改善か。打ってもシュアなバッティングを披露。このチームの投手は左の畑中が特に目立って見えたが、今日見ると中川に確かな成長の跡を感じました。

 

以上です

 


6月7日 履正社 桃山学院 大阪桐蔭 関大北陽、そして冬の選手権予選に向けて

2015-06-07 09:14:27 | 高校サッカー男子

※履正社

前節の4-3-3から今日は4-5-1にし中盤が分厚くなったことにより、時間がたつにつれボール支配率が高まってくることに。各選手の、走る姿勢、でも相手に勝り前後半いずれも終了間際の林の2ゴールで2-0で勝利。2位でインターハイ出場を決めました。昨年の冬の選手権予選準決勝の大阪桐蔭戦では前半4-3-3で点をとりにいき狙い通り先制点を奪い、後半は4-5-1と中盤を厚くしリードしてる強みを活かした時間をゆっくり使ったサッカーが功を奏し、さらに1点追加し2-0で快勝したが、今季は、結果がすべてで考えれば、昨年よりつなぎの意識が高いサッカーを志向しているため、さいしょから4-5-1でいった方がいいのかなと見てて思いました。

※桃山学院

2連勝で首位で最終節を迎えながら今日履正社に敗れ、大阪桐蔭が次の試合で勝利したことにより一気に3位に転落し、インターハイ出場を目前で逃す。今後大阪を勝ち抜くためには、守りの意識に高きを置いて前線の数人の個人技で勝つ、では限界があるかと思われます。今後は個々の力を高め、チームの総合力を高めることが求められるかと思われます。今日は前線の得点源の選手が終盤続々とベンチに下がったことにより、勝つにおいは薄れたかと思われます。交代理由は?ですが,特定の選手に頼った風に見えるサッカーだと、どうしてもその選手らの消耗が激しくなり、下げざるを得なくなるかと思われます。

※大阪桐蔭

履正社が勝ったことによりインターハイ出場確定するには勝つしかない状況に。前半開始早々PKを許すもGK上田の好セーブでピンチ脱出するも、その後決定機を決めきれず苦しい試合展開で前半0-0で終了。後半開始早々もまず相手に決定機を与えてしまうなど後半は前半以上にパスがつながらず苦しい展開に。それでも局面を打開し、後半の2ゴールで2-0でインターハイ出場を1位で決めた要因は、各選手の足下のディフェンスが巧みで、なおかつ巧く相手に体を入れてファウルなしでボールを奪うシーンが目立ったことが挙げられるかと思われます。後は各選手が相手より一歩多く走り一歩多く足を伸ばし、相手よりひとつふたつ無理をしたことにより、相手ボールになりそうなところを不格好で安定は欠きながらもつなぎ続ける姿勢を、特に後半の中盤あたりから見せたことが大きかったかと思います。2年連続で同大会優勝ですが、昨年のチームの同時期と比べれば、まだまだチームとしてのサッカーは安定感を欠いたものかと思われます。1位という結果に過度に喜んでいては、昨年のようにインターハイ以降尻すぼみになってしまうかと思われます。あくまで実質的な現状の大阪最強は履正社。この意識をもってこれから取り組めるかどうかが、今後の浮沈の鍵かと思われます。

※関大北陽

履正社が前の試合で勝ったことにより、同校のインターハイ出場の可能性はなくなる。失点喫してからやや集中を欠いたプレーが見られたのは残念でしたが、それでも、今日も勝利を目指して懸命に戦っていたと思います。結果的に3戦全敗となり、各2勝した他の3校の草刈り場という立場になってしまいましたが、実際のところそこまで力の差はなく、紙一重のところでそうなってしまったものと思います。今日も開始早々のPKを決めていればなど、逆のスコアで勝っていてもおかしくなかったですし、チームとしてのサッカーも決して大阪桐蔭に劣っていなかったと思います。冬の選手権予選に向けて、今後は個々の底上げが課題になってくるかと思います。

 

イチオシプレーヤー

※履正社

大迫2左SB:ロングスロー精度高く脅威。

笠村14右CB:今日も精度の高いロングフィードを披露。

清水19右SB:コントロールの難しいたか~く上がったボールも難なく足下に吸い付かせる。

田中7右ボランチ:コントロールの難しいたかく上がったボールも難なく足下に吸い付かせる。今日もチームの攻撃にアクセントをつけていた。

 林8左MF:登録はMFだがみるかぎりFWの位置で終始プレーしてるように見えた。昨日同様、相手に激しくあたられても力ずくでこじ開ける強さを披露。だがこれが彼の足を奪い終盤、足を引きずらないと歩けないくらいに激しく消耗することに。それでも走り続け相手をこじ開け続ける林。懸命に頑張る林を神様はちゃんと見てくれていました。試合終了間際、相手が林の目の前で痛恨のパスミス。これを逃さず林、相手より一歩速くルーズボールに詰め、ボールを奪い、これによりセンターサークル付近から林の花道ができ、決定的な場面に。ここで林、中途半端に前に出てしまっていたキーパーのポジションを見逃さずすぐさまロングループシュートを放ち、ボールは綺麗な弧を描いてキーパーの頭上を超えゴールに吸い込まれ試合を決定づける値千金のファインゴールがここに生まれることに。満身創痍で泥臭く走り続けた後に生まれたおしゃれなビューティフルゴールには、感動すら覚えた。先制ゴールもこの選手によるもので本日2ゴールの活躍。

牧野10左MF:明らかにオフサイドに見えた場面でもとられないなど裏をとる動きが絶妙でした。無理な体勢からでも局面を打開しチャンスにつなげる力と、パスを受けるやいなや素早く前を向くことができるあたりに、見るべきものがありました。

川端4右MF:中盤でタメを作るプレーに見るべきものがありました。

菅原9FW:今日も走る姿勢に見るべきものが。前半30分のアシストになった左サイドからのグランダーのクロスは鋭く精度高かったです。この選手も、パスを受けて前を向く動作の素早さに、見るべきものがありました。

※桃山学院

 倉田GK1:前回見たときにセービング能力の高さを感じたが、今日はキックフィールドにも秀でたものを見せていた。

安藤、かんとう?FW27:後半からの出場。切れ味鋭いドリブルでゴール前の密集を切り裂き、相手に脅威を与えていました。なぜこの選手がスタメンで起用されないのかは?です。

鈴木10右MF:登録はMFでしたがみるかぎりFWの位置でプレーして見えました。今日も狭いところを切り裂くテクニックと、クロスの精度高く相手に脅威を与えてました。

山本7右MF:前回見たときに相手に怖さを与えるパスが印象に残りましたが、今日は中央を切り裂く動きに見るべきものがありました。

※大阪桐蔭

 GK上田1:開始早々のPKの大ピンチをファインセーブで凌ぐ。仰星戦でのPKでも1本止め、他も半分以上はコースが読めていた。洞察力の高さと、手の出し方がいいのかと思われます。

左SB石川22:昨日同様、寄せられた中でも効果的なパスを出していました。

右CB実井4:開始早々PKを献上してしまうが天運に恵まれる。今日も精度の高いロングフィードを披露。後方の選手らしい視野の広さからもくるものだと思われます。

ボランチ23番:後半14分頃から出場。名前聞き取れず。初めて見る選手ですがボランチらしく緩急つけたプレーができていたと思います。

左MF黒川2: 今日も緩急つけたドリブルを披露。2点目のアシストは確かこの選手だったかな?

右ボランチ清水8:緩急つけたドリブルでの突破が光る。後半途中からFWに入る。

右MF伊東6:狭いとこからでもトリッキーなドリブルで決定機を演出。

左FW田村13:今日もボールを追いかける姿勢に見るべきものがあるも前半、決定機を打ち切れずにのがしてしまう。これが勝たなければ予選敗退の危機の呪縛か。こりゃスコアレスドローに終わりインターハイ出場逃す典型的なパターン、この選手主にボランチで起用されてきた選手だし、思い切りのいい清水とポジションを入れ替えればと思うもそのままFWで起用され続ける。重圧の中懸命に走り続けたことが後半ついに報われるときが。後半23分、左サイド角度のないとこからだっかか今度はしっかり振り抜き見事な先制ゴールで渾身のガッツポーズ。さらにその5分後試合を決定づける追加点もこの選手からもたらされることに。ゴールを決めなければ予選敗退の中、点をとるのが役目のFWとして起用され、決定機を外していよいよもって重圧との戦いにさらされる中、懸命に走り続けついに重圧に打ち勝ち2ゴールを決めたその姿には、履正社の林のその姿同様に、感じるものがあったと思います。

※関大北陽

左ボランチ山下10:前回も印象に残った選手だが、今日はバイタルエリアで機と見るや迷わずノートラップでシュートを打てる決断力と思い切りの良さ、ゴール嗅覚に見るべきものがあった。

 

※順当なら首位で履正社、続くのが大阪桐蔭かと目された中、初戦で大阪桐蔭が桃山学院に敗れ、2戦目で履正社が大阪桐蔭に敗れたことなどから、稀に見るスリリングな展開になり最終節に。だが終わってみれば順位にじゃっかんの違いこそあれ順当な2校がインターハイ出場を果たす。予選を突破した2校に共通していたのは、共に相手より多く無理していたこと。それが2校とも苦しみながらも、最後の最後に順当な結果を生み出した要因であり、2校とも終わってみれば予選を突破すべくして突破したと言えると思います。点をとらなきゃ予選敗退の中で点をとることを求められ足が釣るまで走りながら、時に重圧に負けそうになりながらも懸命に走り続け、その末に生まれた履正社林、大阪桐蔭田村が上げた各2つのファインゴールには、そうしたなりふり構わぬ懸命な姿勢の末に生まれたゴールだっただけに、見るものを熱くさせるものがあったと思います。今回大阪代表として出場する2校は、いずれも大阪代表にふさわしく、大阪が自信と誇りをもって全国に送り出す2校です。大阪桐蔭、履正社頑張れですね♪

 

※さて、これで大阪の中のインターハイは終わり。次は冬の選手権予選ですが、インターハイ予選みるかぎりでは、インターハイ出場を手にした2校に加え近大付属、阪南大高が強さを感じるサッカーをしていたと思います。後スコアがすべてで言えば東海大仰星も面白い存在になる可能性を秘める。PKで敗れた大阪桐蔭戦も含め、インターハイ予選全試合無失点で切り抜けたディフェンスは侮れません。これに続くのが関大北陽、大阪産業大学付属、金光大阪、桃山学院、関大一、後見てないけど興国もかなと思います。今季大阪最強は基本履正社と目されますが、冬の選手権予選こそ履正社が他の追随を許さないのか、それとも今回の大阪桐蔭のように渡り合う学校が出てくるのか、今から楽しみでなりませんね。

 

※最後に

大阪桐蔭、履正社の皆さん、この土日はいいものを見せていただきました。ありがとうございます。

 

以上です。

 


全校崖っぷち!!

2015-06-06 22:28:43 | 高校サッカー男子

男子高校サッカーインターハイ大阪府予選最終順位決定リーグは、明日の最終節を前に全校崖っぷちになるという、近年まれにみるスリリングな展開になっております。上位2校がインターハイに出場出来るのですが、最終節を前にした現在の星勘定は、

1位桃山学院2勝0敗勝ち点6

2位大阪桐蔭1勝1敗勝ち点3

3位履正社1勝1敗勝ち点3(勝ち点で並ぶ大阪桐蔭に敗れているためこちらが3位)

4位関大北陽0勝2敗勝ち点0

となっておりますが・・・・・、

現在1位桃山学院は引き分けでもインターハイ出場確定する状況だが負けた場合3校が2勝1敗で並ぶ可能性があり、そうなるとここまで得失点差で稼げていないだけに不利な状況に追い込まれる可能性が高い。しかも最終節の相手は今季大阪最強と目される履正社。ここまで個々の強さ巧さで劣る分、守備を固めて前線の選手の個人技で得点して勝つという、身の丈に合ったカウンターサッカーで勝ち上がり、リーグ戦でもそうした戦いをしてきたものと推察されるが果たして履正社の迫力ある攻撃をこれまでの相手の時と同様に受けきることができるかどうか。受けきれず雪崩を打って押し倒される危険性もあり。最初から引き分け狙いで凌ぎきれるほど甘い相手ではない。まだまだ予断を許さない状況かと思われます。

現在2位の大阪桐蔭は初戦で桃山学院に足下巣くわれ厳しいスタートになるも、不利と目された履正社との激しい攻防に快勝し勢いにのる。だが状況はまだまだ流動的。第一試合で桃山学院が勝てば大阪桐蔭は引き分けでもインターハイ出場確定、負ければ得失点差の争い。桃山学院が引き分けた場合も大阪桐蔭は引き分けでもインターハイ出場確定だが負けた場合、インターハイ出場がかなわなくなる。第一試合で履正社が勝った場合、大阪桐蔭はインターハイ出場に向けて最終節勝利が絶対条件となり勝っても得失点差の争いになる。第一試合は素直に考えれば履正社勝利が予想されるだけに桃山学院同様、大阪桐蔭もまだまだ予断を許さない。今日の履正社戦で勝ち点も稼げた事が、活きてくるか。

現在3位の履正社は桃山学院に勝った場合、大阪桐蔭が引き分け以下に終わればインターハイ出場確定、大阪桐蔭が勝てば得失点差の争いになるがこの場合、ここまで総得点で稼げている分、優位に立てるか。引き分けの場合、大阪桐蔭が関大北陽に敗れた場合のみインターハイ出場確定する。もし桃山学院に敗れれば、大阪桐蔭も関大北陽に敗れた場合のみ得失点差の争いでインターハイ出場の可能性が出てくる。力的には今季大阪最強のはずな同校だが、今日の大阪桐蔭戦で中盤の手薄さが原因で敗れたことにより、予断を許さぬ厳しい状況に追い込まれることになってしまった。明日の桃山学院戦、相手は引き分けでもいいだけに、終盤まで同点だと守りを固められてしまう危険性が高いだけに、序盤からラッシュをかけたい。

現在最下位の関大北陽は、明日の第一試合で桃山学院が勝った場合のみ、インターハイ出場への可能性が出てくる。この場合、まずは大阪桐蔭に勝つことが絶対条件で、その上でなお得失点差の争いになってくる。同校の場合、履正社戦で2点差つけられての敗退が重くのしかかり、大阪桐蔭相手に点差をつけての勝利が求められる。4校の中で最も厳しい状況ではあるが、チームとしてのサッカーは決して悪くないだけに、最後まで諦めずインターハイ出場を目指してほしい。

 

このように、最終節を前にして4校とも厳しい状況に追い込まれてるだけに、明日の最終節はスリリングな攻防、得失点差を睨んだ神経戦も予想されるだけに、例年にも増して必見かと思われます。

 

 


6月6日 履正社 大阪桐蔭

2015-06-06 09:35:28 | 高校サッカー男子

※履正社

4-3-3でしかもみるかぎりワンボランチという超攻撃的布陣で臨むが3失点で思わぬ敗退の要因がここにあったように感じましたし、もし普段からこのシステムなのなら、プレミアリーグでの失点の多さの原因かも知れませんね。レベルの高い相手にはもう少し中盤の守備の意識を高めた方がいいのではと感じました。中盤の手薄さが、同校の素早く鋭いパスワークが陰を潜めてしまい、裏を狙う一本のパスに頼らざるをえなくなり、いつものようにボール支配率で圧倒できなかったことも、いつもの同校のサッカーの安定が失われる結果になり、敗因となったかと思われます。とはいえ1-3で負けてるチームとは思えない試合内容には、負けてなお強し、の迫力がありました。中盤や後方の選手の正確なロングフィード、相手に厳しく寄せられた中でも大半の選手が精度の高いクロスを上げることができる。そして何より各選手の走る姿勢は感心するに値するものでしたし、各選手の均整がとれ。しかも強さを感じさせる体つきは、日頃の練習を十分に感じさせるものがあったと思います。中盤の構成などシステムの見直しさえ行えれば、強い相手にも安定したサッカーを展開でき、見た目通りに大阪の高校サッカーでは別格の強さを見せつけることができると思います。

※大阪桐蔭

 今日はボランチを中心に中盤の守備が光ったことで、相手のパスワークを奪い、一発を狙うパスに終始させたことが勝因かと思われます。足下で巧く守ってました。とはいえ3-0から後半の自陣ゴール正面でのFKで一瞬の隙を突かれて1点奪われるなどここという場面での集中にはまだまだ課題が残りましたし、ゴール前での競り合いでも負けてるシーンが目立ったと思います。今日の3得点もチームとして崩したというよりは個人技に負うところが多かったと思います。昨年も履正社には最初プリンスリーグで5-0と大勝も次は1-2で惜敗。そして冬の選手権予選では0-2と完敗。今日も内容的には3-1のそれにあらずで、現状逆のスコアで当たり前くらいの謙虚さをもって取り組めるかどうかが、今後の浮沈の鍵だと思われます。

イチオシプレーヤー

※履正社

笠村右CB14:場内アナウンスがスタンドの声にかき消されて聞き取りづらかったため名前はあやふやです。精度の高いロングフィードにゴール前でのヘッドの競り合いに強さを見せていたと思います。

佐藤右SB3:相手に詰められても精度の高いクロスを上げることができていたと思います。

田中ボランチ7:高い精度のロングフィードとおしゃれな浮き球での相手の裏を狙ったパスで、相手のGKや最終ラインに脅威を与えていました。激しく相手に襲いかかる選手が多い中、チームとしてのサッカーにいいアクセントをつけてましたし、それでいて同校の選手らしい強さも兼ね備えた、派手さはないも最も光った選手の一人と思います。

西村11左MF:相手に寄せられた中でも低くて速いグランダーのクロスを上げることができ、相手に脅威を与えていました。

林8右FW:とにかく人に強く複数の選手に囲まれても強引にこじ開けゴール前に迫り決定的な場面を作っていました。

菅原9左FW:裏への飛び出しのタイミングと走る姿勢が素晴らしかったです。失点につながるファウルをとられた場面も含めて、攻守に最後まであきらめない姿勢が光りました。

牧野10CFW:J注目のプレーヤーだが今日は目立った仕事はできず。大阪桐蔭の立場で言えば、この選手の動きを封じたことも勝因かと思われる。とはいえ、複数の選手に囲まれてもボールを失わず次につなげる姿には見るべきものがあった。

履正社は他の選手も皆、交代で出てきた選手も含めて皆、プレーに見るべきものがあったと思います。選手層が厚いですね。

※大阪桐蔭

石川22左SB:走る姿勢に見るべきものあり。絶妙なスルーパスも一本通してました。

実井4右CB:高い精度のロングフィードを披露。

黒川2左MF:後半4分、緩急をつけた巧みなドリブル突破から追加点のゴールを決める。

清水8右ボランチ:高いキープ力と足下で巧みに相手からファウルなしでボールを奪う守備が印象に。履正社のパスワークを封じ込めた立役者。後半7分にはゴール正面からのFKで通常、バナナ系のシュートを放つところを意表を突いてグランダーでカーブをかけて右隅へ決めたのは見事だった。

遠藤9左ボランチ:巧みな足下の守備が光り、清水同様、履正社のパスワークを封じた立役者となった。開始1分、先制点のアシストとなる左隅からのグランダーのクロスも見事だった。

伊東6右MF:前半1分にチームを勢いづかせる先制ゴールを決めたがそれ以外にも、同選手らしいトリッキーな動きを駆使したテクニックが光り、まるでボランチのようなタメを作るプレーができていた。守っても足下の守備で相手から巧みにボールを奪い、攻守に光るものがあった。

田村13右FW:ボランチやFWで使われる選手だが、ボールを追いかける姿勢に見るべきものがあった。

今岡?28左FW:初めて見る選手だが、ドリブルでのキープ力に見るべきものがあった。

 

以上です。