茂原市ことぶき堂鍼灸院

茂原市で鍼灸治療院を営んでおります。
東洋医学や日常生活のあれこれを日々綴っています。

壽堂日記25年6月2日「刺さない鍼による不妊治療(脾虚証)」

2013-06-03 07:02:54 | 日記
不妊症の患者様が来院。

手足が冷たく、左側の肩こり・背中のこり、左季肋部の圧痛と左中注付近の圧痛が気になるとの事。

当院では「不妊症」の治療には刺さない手技の「積聚治療」を使います。今回も「積聚治療」で治療を開始。

腹部接触鍼後に脈診し左大陵に鍼を軽く当て脈調整を行うと。「左足先まで響きが走ります。」との事です。
「痛いですか?」と尋ねると「とても気持ちが良い。」との答えでした。

腹診に移ると、左季肋部が詰った感じがして、左中注付近に圧痛がある。

今回は「脾積脾虚証」として第一方式を採用、背部接触鍼をすると腰陽関付近に違和感がある。

「ここ痛いですか?」と尋ねると「実は昨日その部分がとても痛くて。」との事でしたので、印を付けて、健側右で膀胱経上の施術を開始、右の土の領域に鍼を当てると「左側の背中の凝っている処に響きます。」「左の肩にも響きが届いています。」との事でした。

「痛いですか。」と尋ねると「痛くありません。響きが気持ちが良いです。反対に刺しているのに左に響くのがとても不思議です。」との事でした。

さらに木の領域に鍼をすると「左の季肋部に響きます。」との事でした。

膀胱経に火・土・水・木の五行区分に従い鍼を当て丁寧に摩り下ろしながら体の変化を見ていると。

凝っていた肩と背中の筋肉が緩んで着ましたので伏臥位の最後に「腰陽関」に箱灸をすると圧痛が消えたので、再度仰臥位で腹診、左中注の圧痛はかなり解消していましたが、手足を使用する残積処理を実施、右「三陰交」に鍼を当て気を動かすと今度は「左の膝がピリピリします。」とのことです。

次に右「足三里」に鍼を当て静かに摩り下ろすと「左の季肋部と臍の下に響きます。」との事でした。

手足を使用する残積処理を終えると手足も暖まり、肩こり・背中のこり、左季肋部の圧痛と左中注付近の圧痛が軽減していたので今回は治療終了としました。

「積聚治療」の鍼は肌に当てるだけで刺入しませんが、鍼の効果は刺す深さに影響されません。鍼灸による「不妊治療」を受けてみたいが刺す鍼に抵抗がある方は当院に是非ご相談ください。



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