茂原市ことぶき堂鍼灸院

茂原市で鍼灸治療院を営んでおります。
東洋医学や日常生活のあれこれを日々綴っています。

壽堂日記25年6月4日「刺さない鍼による腎虚症の治療。」

2013-06-05 05:03:22 | 日記
腹部の痛み・肩凝り・頸凝り・ばね指等の諸症状の患者様が来院。

左足の付け根のリンパを切除しているので刺す鍼はNGとの事でした。

当院では刺さない鍼を使用する「積聚治療」を行うので鍼は当てるだけで刺入する事は無いことを説明して「積聚治療」で治療を開始しました。

当院は全体治療として「澤田流太極療法」と「積聚治療」の二種類の治療法を症状により使い分ます。

抗凝血薬を服用しておられる患者様も多く、刺す鍼がダメと言う場合は刺さない「積聚治療」で治療を行います。

具体的な治療としては脈診・腹診後に腹部接触鍼をして脈調整を行いました。

脈調整は左の大陵を使用しましたが患者さまから「そこを刺すと左の足の小指がぴくぴくします。」と報告を受けました。確かに小指がぴくぴく動くのが見えます。刺すと言っても鍼先を皮膚に当てるだけで刺さっつている訳ではありません。経絡を利用して手首の刺激により気が足先まで流れたと言う事です。

腹診は腎の領域に圧痛が顕著なため「腎積腎虚証」として第一方式で治療を開始、背部接触鍼後に背部兪穴に鍼先を当て静かに摩り下ろして気が動くのを待ちました。

鍼の効果は刺さる深さに影響されるものではありません。深ければ効果があるというのでは無いのです。

皮膚に当てるだけでも気が動けば治療効果は出ます。

背部兪穴の治療を終えると腹部の痛み・肩凝り・頸凝り・ばね指等の諸症状が改善して来ました。

そこで再び仰臥位になっつて頂き先ほどの腹部の腎積を確認すると硬さはとれ腹部のピリピリ感も治まっつていたので、最後に右復溜に鍼先を当て静かに摩り下ろすと患者から「左足に響きます、不思議な感じです。」と報告がありました。

刺さない鍼でも気を動かし「冷え」を取ることで症状を治療することが出来ますので、鍼は刺すからと敬遠されている方是非当院の刺さない鍼による治療を体験してください。




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