心證寺住職のブログ

諸天昼夜 常為法故 而衛護之 諸天善神に護られて

パラミタミュージアムに行ってきました。

2017年07月09日 | 仏像巡り

三重県菰野町、湯の山温泉近くにあるパラミタミュージアムに行ってきました。

パラミタというのは、漢字で書くと「波羅密多」、六波羅蜜とか、般若波羅蜜多心経とかいうときの「波羅蜜多」です。

仏さまの悟りの境地に到達することを意味します。

そういう仏教にちなんだ名を持つだけに、仏像や仏画も数多く収められています。(もちろん、それだけに限ったわけではないです。)

ちょうど、棟方志功展が開催されていました。

パンフレットをスキャンしました。(以下同じ)

釈迦十大弟子図屏風です。六曲二隻ですから12面あります。

十大弟子は10人ですから、二人足りません。そこで両端は文殊普賢の二菩薩になっています。

棟方志功がこの作品を彫ろうと思い立ったのは、木像の十大弟子立像を見たことがきっかけだったと言います。

このとき棟方は釈迦十大弟子について深い知識は全くなく、ただ一心不乱に掘り進め、わずか1週間で仕上げてしまったそうです。

棟方はこう語っています。「製作するときは、どれが須菩提でどれが目犍連か、そうゆうことはひとつもわからずにつくりました。名はあとからつければ良いと思って、あらゆる顔、形、あらゆる人を自由に彫ってみたいと思ったのです。」

作品が完成した後、棟方が改めて資料を詳しく調べたところ、弟子ひとりひとりの表情と人となりが全てぴたりと一致、その不可思議に棟方自身が一番驚いたのだそうです。

高さ90cmほどの大きな版木いっぱいに、一人一人表情を違え、個性豊かに、白と黒のコントラストも鮮やかに力強く彫られています。

棟方志功といえば、版画ですが、今回の展覧会では、上のように一般住宅のふすまや板戸に直接描いた肉筆画や書も数多く展示されていました。

一気呵成に描かれて、棟方らしい力強く、大胆な作品が多くありました。

続きます

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